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2011年10月18日 (火)

『統合医療がよくわかる老い方上手』渥美和彦著 PHP研究所 ¥1300

 先週の生活の木薬草香園15周年の講演会のおみやげには、講演をされた東大名誉教授で日本統合医療学会理事長の渥美和彦先生がお書きになった『統合医療がよくわかる老い方上手』も入っていました。

 この本は渥美先生の自伝のように書かれていて、ホンダの創始者、本田宗一郎さんが薬マニアでいろいろな薬を集めていたこととか、ソニーの創始者、井深大さんが『脈診』や『遠隔治療』や『気功』の研究をしていたこととか、世界的なVIPの健康や体への尽きない探求の様子が面白いエピソードとして出てきます。

 渥美先生が若い頃には、ヨガから独自の健康法を編み出した中村天風さんのもとに通っていたことがあるとか。

 ここでも“中村天風”、セラピーの世界では避けて通れない人物のようです。

 西洋医学の、病気をミクロの、ナノの世界にまで細分化して追求していく手法では、もはや医療は成り立たなくなっているので、人間の体全体と精神の世界までを診る伝統医学と西洋医学の統合医療がこれからは必要であるというのが渥美先生のお考えです。

 御自分もモデルになっているという“お茶の水博士”のイラストがふんだんに挿入できるのも、手塚治虫先生の友人ならでは。

 後輩のSF作家小松左京さんや、作詞家の阿久悠さんや阿木耀子さんまでに及ぶ広い人脈との交流が、渥美先生の医療との関わり方に大きく影響したようです。

 統合医療の研究はまだまだ進んでいない部分も多く、明確な結論づけをせずに本が終わっていることは、医学的否定要素は表に出さずに“どや顔”ではったりを見せつける痩身矯正などよりはずっと好感が持てます。

 この本を読んで、われわれ後に続く者がコツコツとやっていかなければいけない宿題を感じることができました。

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