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2012年6月28日 (木)

80代男性、右肩こり、左肘の内出血と首(項窩)の紅斑。

 80代男性、主訴は右肩こりです。

 歩きは右膝が伸びきらず、左より右足の運びがぎこちなく見えました。

 狭心症、高血圧で、カルシウム拮抗薬、血管拡張薬、ビタミンEを服用しています。

 年齢と心臓の持病から長時間の伏臥位は避けたいところです。仰臥位で下肢から指圧を始めました。

 筋肉はしっかりしています。

 心臓のポンプの力の衰えにより「足がむくむので就寝時は足を高くして寝ている」そうですが、下腿の筋肉は80代とは思えないくらい発達していて、むくんでいません。

 膝や股関節の動きは硬く、ストレッチをすると右よりも左膝、左股関節の可動域が狭くなっていました。

 最初の右膝の伸びきらない印象からすると意外でした。

 年齢的には両膝の軟骨が磨り減ってきていることが考えられ、下肢の関節は確実にストレッチ不足です。

 上腕の筋肉も発達しています。

 左肘関節尺側には直径4センチの内出血がありました。

 「どこかにぶつけましたか?」と聞いてみると「そんな覚えはない」とのこと。

 おそらく左肘をテーブルについていることが多いのでしょう。

 冠動脈の梗塞を防ぐためにカルシウム拮抗薬、血管拡張薬、ビタミンEを服用し血液を固まりにくくしていますから、出血しやすくなっています。

 肩の関節運動は正常、全く問題ありません。

 右肩に心臓の影響が出ることは希ですから、右肩はいわゆる「筋肉の肩こり」で、腱板炎や石灰化などを考える必要もなさそうです。

 頭部顔面の指圧では、指圧が運動になっているので汗ばんできていて、血色が良く顔面は紅潮してきています。

 これも高血圧の方や服薬により出血傾向のある方にはよくあることなので、くれぐれも強い刺激はしないということを肝に銘じてください。

 おなかは内臓が下がっておらず、心臓の影響が出る心窩部の硬さや肝臓の硬さもありません。指圧で腸に動きも出て、いいおなかです。腹部に問題は感じません。

 伏臥位の指圧では、枕の当たる首の項窩の部分に紅斑がありました。

 接触性皮膚炎の様相ですが、服薬による出血傾向も無関係ではないと思いました。

 全身指圧後、ふらつきもなく起き上がり、その後には定例の会合に出席されるとのことでした。

 このケースは「心臓疾患=左肩こり・左上肢放散痛」という典型が当てはまりません。

 心臓の服薬治療が効果を示していて、元気に動ける80代男性の筋肉の肩こりの指圧でした。

 「薬によっては出血傾向の副反応が出るものもあること」、「高齢者・高血圧・心臓疾患では心臓を圧迫する伏臥位の時間を短くすること」、この2点は頭に入れておいてください。

 服薬により出血傾向があれば皮膚をねじったり、つねったり、強い刺激をすれば内出血させてしまうことになります。

 本人が気づいていない内出血を見つけることや、膝や股関節の関節運動をすることに価値があります。

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