タンパク質不足が老化を進行させる。血中のアルブミン量が老化指標。
アルブミンは血液検査で馴染みのあるタンパク質です。
体内のタンパク質の50~65%はアルブミンで、組織へのアミノ酸や薬物の供給はアルブミンが運搬の役目を担っています。
A/G比という血液検査の項目は血中タンパク質のアルブミンとグロブリンの比率で、体内ではアルブミンがグロブリンに対して1~2倍であるのが正常値です。
アルブミンは体の栄養状態を示す指標となり、病気の時やタンパク質の摂取が不足すると、血液中のアルブミン量が減ります。
筋肉にアミノ酸(分解されたタンパク質)を供給するのがアルブミンです。
筋肉を太くしようとしてボディビルダーの方たちがトレーニングの後にプロテインを飲んだり、卵白をたくさん食べるというようなことがありますが、卵白は英語で「albumen」ともいい、アルブミンそのものなのですね。
コラーゲンや、髪の毛や爪になるケラチンもタンパク質です。
成人では1日に体重1kgあたり1.2gのタンパク質を摂取する必要があります。
組織の新生や補修をするのはタンパク質です。
必須アミノ酸は9つありますが、体内で生産できるヒスチジンを除く、「スレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン」という体内で生産できない8つの必須アミノ酸は食事から摂取しなければいけません。
「激しいエクササイズは3日に一度でいい」というのも、組織を新生、修復し、筋肉を太くするのには休養も必要だからです。
必要なタンパク質を摂り続け、適切な運動で筋肉を維持していけば老化を遅らせることができます。
過度なダイエットも、過度な運動も、健康長寿には逆効果だということです。
老化と病気は、「体を使い過ぎて疲れて免疫力が落ちる」、「栄養が足りずに組織が衰えていく」という点で同じことと言ってもいいと思います。
血液検査で総蛋白という項目が一番最初にくることが多いのは、血中アルブミン量が健康状態を示す指標だからです。
ヴァイオリニストの千住真理子さんは本番前に生卵を3つ飲むそうです。それが何よりの『栄養ドリンク(サプリメント)』になっているとか。
そういえば坂東英二さんのゆで卵も、あの元気の源なのでしょう。
卵白をアルブミンだなと思いながらいただき、無脂肪牛乳も、何かその他のメインとなる美味しいタンパク質も、今日の体のためにいただきたいと思います。
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