« 20代女性、鼻炎と猫背で顔がこる、頭痛がする、頭頂部を圧して痛い。 | トップページ | 良性発作性頭位めまい症と思われる回転性めまいの指圧。 »

2012年7月29日 (日)

法事の日の偏頭痛。

 20代女性、土曜日の法事で前日に家に帰って、法事の朝から偏頭痛に悩まされて指圧にいらっしゃいました。

 ロキソニンを飲みましたが、効かなかったということです。

 吐き気はありませんが、太陽のまぶしさは辛いようです。

 ここにあげただけでも偏頭痛の典型的な特徴がいくつかありますので整理してみましょう。

①まず週末のセロトニン不足が偏頭痛の条件として考えられます。

②ロキソニンは非ステロイド系抗炎症薬ですから鎮痛解熱作用があります。解熱作用は抹消血管を拡張させるので、血管の拡張でズキズキ痛む偏頭痛に、ロキソニンは効かないか、悪化させることがあります。

③偏頭痛は、光刺激、騒音、人ごみ、赤ワイン、チョコレートなどのポリフェノールを含む食品が原因で発症することがあります(ストレスや血管拡張物質の摂取)。

 週末に法事で家に帰ることはリラックスもしますが、悲しみを思い返し、堅い法要の儀式に参列することでストレスにもなります。

 月曜日からの仕事のストレスで幸福感を高める物質でもあり血管収縮物質でもあるセロトニンを使い果たすと、セロトニンの素になるトリプトファン(タンパク質の一つ)の補充が追いつかなければ、一部血管が拡張して偏頭痛になります。

 偏頭痛のお客様の体の特徴は、体側のむくみです。

 頭の片側がズキズキ痛むのが偏頭痛ですから、ズキズキと拍動する血管の手前にはホースを踏むつけたような血管の収縮があります。

 血行不良によるむくみは片側の体側の使わな過ぎに由来し、このケースでは左上肢外側、左下肢外側のむくみが顕著でした。

 右手を使うために体幹が左に回旋し、頭部顔面が前傾し、頚がやや左に側屈し、頚から頭に向かう血管では一部収縮している、しかし左半身は使わな過ぎでむくんでいるという状態でした。

 左頭部の圧迫で患部の血管に圧をかけて収縮させるというのが、お客様の求めるアプローチですから、まずそれをやっておきましょう。

 しかし、これが即解決策にはなりません。

 血管の拡張した部位には持続的圧迫でよいのですが、その手前には必ず血管の収縮した部位があります。

 収縮した血管を潰し続ければまた同じことが起こります。

 側屈の連続で硬くなった左頚部の筋肉を弱い刺激のタッチでゆるめ、この部位の血管は拡張させて血行を促進させます。

 デスクワークで肘をついてほとんど置いているだけの左上腕外側(二の腕)と、座位姿勢で股関節を外側に開いてむくんだ左下肢外側も、血行促進をして体全体のバランスをとっていきます。

 大切なのは寝てもらうことです。

 5分でもいいから寝てもらうとストレスが緩和されますから、血管のリセットになります。

 偏頭痛の患部と、むくんだ部位は血管を収縮させます。

 偏頭痛の患部には持続的圧迫で氷で冷やしたのと同じ効果を狙い、むくんだ部位にはシャキッとさせるために、運動をさせるイメージで速いテンポの強めのタッチが効果的です。

 指圧中よく眠り、伏臥位終了後にはトイレに行きむくみが流れ、全身指圧後には偏頭痛が解消しました。

 「週末の焼肉」というアドバイスは、セロトニンの素になるトリプトファンの補充になるので、指圧・マッサージあるあるとして覚えてしまえば公式のように何度も使い回しができます。

 「金曜日はフライデー」というバリエーションもあります。できるだけ堅苦しくならない雰囲気を作って終わることを心がけましょう。

 セラピーの現場では、ボロボロどころか、涙が前に飛び出して放物線を描くくらいの感情を揺さぶるタッチをいつのまにかしていたりするものです。

 そこで起こったことは施術終わりで切り換えて帰っていただく、涙というカタルシス(浄化作用)はセラピストが度々いただくスタンディングオベイションのようなもの、施術が終わったら次の準備を始めます。

|

« 20代女性、鼻炎と猫背で顔がこる、頭痛がする、頭頂部を圧して痛い。 | トップページ | 良性発作性頭位めまい症と思われる回転性めまいの指圧。 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 法事の日の偏頭痛。:

« 20代女性、鼻炎と猫背で顔がこる、頭痛がする、頭頂部を圧して痛い。 | トップページ | 良性発作性頭位めまい症と思われる回転性めまいの指圧。 »