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2012年7月 8日 (日)

つまづいた時に姿勢反射で体を立て直すような意識的な力の抜けた筋肉の使い方。

 NHK BSの古田敦也さんが司会をつとめる「スポーツ・トライアングル」でバドミントンの佐々木翔選手を知りました。

 佐々木選手は、2年間に渡って「つまづいた時の姿勢反射のような意識的な力の抜けた筋肉の使い方」のトレーニングを行い、世界のトップレベルの選手に勝てるまでになったようです。

 無駄な力が入っていればスタートの一歩が遅れたり、コントロールが悪くなったり、体力の消耗が早くなって、試合の後半では実力が出せないというような残念なことになってしまいます。

 佐々木選手のスマッシュのポイントは「仙骨から打つこと」だそうです。

 佐々木選手は仙骨が脊柱起立筋の起始であることを理解していないようでしたが、ラケットを振りかぶって背中を反らせた反動でスマッシュを打つのですから、背中を反らせるのに脊柱起立筋の起始である仙骨から使えば一番大きなしなりが生まれるので強いスマッシュを打つことができます。

 「脊柱のしなり+肩関節の振り子運動+手首のスナップ」を無駄な力を抜いて連動させることができれば、強烈なスマッシュを打つことができ、しかも疲れにくいプレーを続けることができます。

 腕を振る時に肘の力は使っていないとも語ってました。

 肩関節の回転と手首のスナップを最大限に活かして大きなしなりを生み出すためには、肘関節は遠心力にまかせてしまったほうが連携が取れやすそうなので、納得です。

 また、番組の中で古田さんが元広島カープの北別府学さんから聞いたというコントロールの秘訣を語っていました。

 北別府さんはコントロールの優れた右投げの投手でした。北別府さんのボールをコントロールするコツは「左肩を投げようとするコースに向ける」ことだそうです。

 姿勢反射のような力の抜けた体の使い方と、左肩のリードでボールをコントロールすること、これらは指圧のコツにも近い体の使い方です。

 伏臥位で、肩甲下部の「左脊柱起立筋」を指圧するとしてみましょう。

 肩甲下部の脊柱起立筋を骨盤の際まで10点圧す時の腰椎下部の8点目付近は指紋部をそのまま垂直に着地できる部位ですから、そのあたりの指圧でイメージしてみてください。

 左背部の指圧では、施術者の左足が前に、右足が後ろに位置しています。

 「左半身の力は必要ありません。」

 「右母指が下の重ね母指の指圧」での左半身の役割は、自分の体幹の中心(正中線)の延長線上に右母指を位置させ、その上に左母指を乗せて体幹が正対できるように、わずかに右に上半身を向けることです。

 「左母指で右母指を圧すことはしません。」

 右母指の1点に体重移動をするための目的で、左母指を正中線の延長線上で右母指の上に重ねます。

 体重移動を母指の1点で安定して支えるために、両腕を体幹の中心に寄せてプッシュアップをするイメージで体を使います。

 後ろにある右膝を右母指に向けて体重を移動していくことで、垂直圧が完成します。

 北別府さんが左肩でボールコントロールの照準を合わせるように、指圧は正中線で照準を合わせ、右足にあった体重の支えを右膝のリードで右母指に移していくことで垂直圧をコントロールします。

 「右母指も圧しません。」

 右母指で被術者の背中や腰に乗っている感覚でこそ、垂直方向に圧が向かいます。

 指圧はスマッシュの動きではありませんが、仙骨から背中を起こすことができていれば、力の抜けた体の使い方で指力ではできない垂直圧を作ることができます。

 無駄な指力があれば垂直圧はねじれます。

 肘を曲げて指力で圧すのではなく、肘を伸ばして「崖の上に立つライオン」のイメージで、自分の力は抜いて徐々に体重移動をしていくと、「重力をオトモダチにした」垂直圧になります。

 伸ばしている肘をさらにしっかりと伸ばして背中を起こすことで体重移動をします。

 バドミントンの佐々木選手の体の使い方や、北別府さんのコントロールのコツが、指圧のコツとも似ているなぁと思ったので、いつも言っていることではありますが書いてみました。

 100回考えて、1000回やってみて、自分のものになるかといえば、なかなかそうもいかないと思いますが、一生、このことだけをテーマにしても十分に遊べますから、わかってくると面白いですから、あれこれやってみてください。

 流し打ちのようにアウトステップしてミートポイントを後ろにずらして圧すこともできるので、必ずしも正中線で照準を合わせなければいけないかというとそうでもありませんが、まずは基本的なことをできるようにしておきましょう。

 誰でも続けていけば触圧覚が発達し、自分の体の使い方に新発見が生まれ、指圧・マッサージは必ず上達します。

 力を抜いて大きな力を集めるためには、指で圧すという先入観は捨ててください。

 

 

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