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2012年7月31日 (火)

70代女性、右大腿外側の痛みが消えた後に左膝の痛みが浮かびあがってきたこと。

 「70代女性、主訴は右大腿外側の痛み、肩こりもあって夜眠れません。3年前に左の、2年前に右の変形性膝関節症の手術をしています。」

 まず、右大腿外側の痛みの原因として①股関節の変形②坐骨神経痛の関連痛③膝痛の関連痛、この3つが考えられます。

 膝の手術はしていても新たに膝に炎症が起こって上行性に痛みが走ることもあります。

 ハイハイを始めたお孫さんを毎日預かっているので、いくら可愛くても肉体的・精神的ストレスもあります。

 ハイハイの後を四つん這いでついていって、膝を痛めることもあるかもしれません。

 左右の肩上部僧帽筋、左肩甲骨外側の棘下筋を圧してみると、強い痛みを感じたようです。

 抱っこは疲れるので意識して控えていたようですが、全くしないわけにもいきません。

 伏臥位で後頭部から足まで指圧し、伏臥位の右下肢伸展挙上のストレッチではまず右大腿後側に突っ張り感があり、40センチくらい持ち上げると右膝に痛みを感じたようです。

 右下肢の挙上位置を20センチくらいに下げると大腿後側の突っ張り感も膝の痛みも感じないようでしたから、そのまま股関節の回旋運動、さらに下肢をおろして膝90°屈曲で下腿を左右に倒す股関節の回旋運動をしました。

 股関節の回旋運動で痛みを感じないようでしたから、大腿外側の痛みの原因として股関節の変形は除外できます。

 右膝の炎症と坐骨神経痛は、この時点ではどちらも否定できません。

 仰臥位の指圧が終わる頃にはむくみが回収され腎機能が活発に働いて尿となったようで、指圧後にはトイレに行かれました。

 仰臥位の仕上げの下肢のストレッチでは、右坐骨神経伸展のストレッチでも、右膝の関節運動でも、全く痛みはなくなっていました。

 ということは、主訴の右大腿外側の痛みは「ストレッチ不足」が正解のようです。

 坐骨神経症状や膝の動かし始めの痛みはあるようですが、これは歩くことによって緩和されるくらいのことのようです。

 実際最近の暑さで外出もほとんどしていないようでした。

 しかし、最後のストレッチで「左膝の痛み」が浮き上がってきました。

 不思議なものです。

 右大腿外側が気になっているうちはストレッチをしても痛みがなかった左膝が、最後になって痛みを主張し始めたようです。

 右大腿外側の痛みは左膝をかばって右下肢を使い、右下肢の筋肉を短縮させていたということのようです。

 両方の膝の手術をしていますから、時々は膝に違和感があるようですが、左膝の使わな過ぎと、右足体重での生活が体のバランスを崩させていたようです。

 ストレッチでは左膝に痛みが出ましたが、立って歩いていただくと、来た時よりも体全体がはるかに楽になっていると感じていただけたようです。

 大量のジャガイモとタマネギをいただきました。

 実はこの女性は昨夜めまいで指圧をした男性の義理のお母様です。

 朝、電話をいただいた時には涙ながらの声だったので、『昨夜指圧をしためまいの婿殿のお礼のつもりで指圧に来るのかな、娘さんが上手に報告してくれたんだろう』くらいに思っていました。

 指圧を終え体全体の状態を診た印象では、お義理で来たというより指圧に来たくてもなかなか来れなかったようです。

 「今夜は眠れそうだ」と言って帰っていきましたが、帰ればお孫さんのお世話です。

 人間はなかなか休ませてもらえませんね。

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