心臓マッサージとAED。
昨日は防災訓練に参加して、心臓マッサージとAED操作の講習を受けてきました。
「心臓マッサージは胸骨を圧迫する」ということは、ほとんどの方がご存知だと思います。
手掌を重ねて手根部で1分間に100回のテンポで圧迫しますから、10秒に17回くらいのペースです。
30回圧迫し、マウス・トゥ・マウスの用意があれば顎を持ち上げて気道を開き、おなかの膨らむのを確認しながら2回息を吹き込みます。
そして救急車が来るまでこれを続けます。
心臓マッサージを「肘を伸ばして行う」のは指圧と同じです。
「圧をかける時に肘を曲げていてはいけない」ということは、心臓マッサージで胸骨を5cm沈める時にも通用する体重を預けるための基本です。
人が倒れる(倒れている)現場に遭遇したら、まず倒れている人に声をかけ、呼吸と意識を確認し、周囲に大きな声で助けを求め、直接指名して「あなたはAEDを持ってきてください」、「あなたは救急車を呼んでください」と頼みます。
その際に「必ずまたここへ戻ってきてください」と付け加えます。これが忘れてはいけない大事な一言です。
一大事であることは感じていても「関わり合うのはちょっと…」という人間の心理に直接指名することで責任感を持たせ、心臓マッサージの交代要員を確保するための大事な一言ですね。
「救急車が到着するまで平均8分かかりますから、できるだけ人を集めて交代で心臓マッサージを続けてください」と埼玉医大の担当者から説明がありました。
私はいつもやっていることとさほど変わらないので『8分くらいならできそう』だと思いますが…。
AEDのパットの装着は「右胸部」と「左腹部」で心臓を挟むようにするということ(何となく左胸にあててしまいそうですがパットに絵が描いてあります)、「パットを装着してからコンセントを差し込むこと」これは重要です。
心臓マッサージを行っている施術者が「体から離れる前に」あわててコンセントを差し込むということもないように注意が必要です。
AEDの中にはマウス・トゥ・マウス用のビニールが入っています。
口、顔からの出血が著しい場合や吐しゃ物で口が汚れている場合は、感染の危険も考えてマウス・トゥ・マウスは行わず、心臓マッサージを行います。
AEDが近くにないこともあるので、心臓マッサージは非常に重要です。
最近の考え方では感染症のおそれを考えてマウス・トゥ・マウスは必須ではなくなってきたと聞いていましたが、やらないことになったわけでもないのですね。
おそらく指導に慣れていない方だとみえて、マウス・トゥ・マウスでは鼻をつまむことを忘れ、骨折の応急処置では週刊誌を添え木がわりにタオルでしばり、棒でねじって圧をしっかりかけるというのを、その棒のねじった後の扱いができずタオルは戻り…。
平時の防災訓練は「何だかなぁ」と思う手際の悪さも目立ちましたが、自衛隊の豚汁の炊き出しは期待以上に美味しくできていました。
応急救護では「急病人でーす、助けてくださーい」、この大きな声を出すことが一番の難関かもしれません。
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