実証で表証の背部のこり(葛根湯の証)。
今日は冬至です。今年は柚子が不作なのだとか。
それでも柚子湯に入って体を温め、カボチャを食べてビタミンAを摂って粘膜での防衛機能を高めて、年末のあわただしさに備えたいと思います。
「60代女性、占いができる方でいろいろな方から頼りにされることもあり、夕方から急な用事で出かけて用事を済ませ、路上で占いをするおばあさんと目が合ってしまって、占いをしてもらう(させてあげる?)感じが逆に相談を受けて占いをしてきた」という、いつもながら他人様の世話焼きでお疲れの様子です。
主訴は腰痛で、肩から背中がとても硬く緊張しています。寒そうな顔をしています。
路上の占い中に寒気がしてその後にコーヒーショップに飛び込んで「キャラメルマキアート」を飲み、その後に仕事をして、その夜に吐き気がして炭酸水を飲んで何とか吐き気は治まったということでした。
「嫌な感じがするパワーストーンのブレスレット」を無理やり預けていった人がいて、それを塩でお清めしたのもその日だということです。
まず急な寒気に対して「キャラメルマキアート」を選択していますから、この時点で胃腸に急激なダメージはなかったと思われます(胃腸にダメージがあればもっとさっぱりしたものを選びます)。
炭酸水が飲めた夜も、胃潰瘍のような胃に沁みる炎症はなかったと推測できます。
世話焼きで疲れていても自分を忙しくしてしまう性格も頭に入れて考えます。
「嫌な感じがするブレスレット」はとても高額のものだそうで、それを付けていた方にロクなことは起こらず、預かって塩で清めてはみたものの嫌な感じがするシロモノのようです。
もとが霊感商法みたいのことでしょうから、それはそうでしょう。
肩から背部のこりを軽い指圧で緩めていきます。
お風呂に入ってから来たということで、背中の奥からすぐに熱が湧き出してきて緊張が緩んでいきました。
腰はそれほど硬くなっていませんでした。足の冷えもありません。
頭・顔はむくんでいました。これも軽い指圧で心臓に還していきます。
考え事をする時間が多くて上に血が上がっておりてこない、それがむくみとなり、冷え、背中のこりの原因の一つです。
おなかはしっかりと充実しています。
腹筋も感じられ、内臓下垂も気にならず、上腹部の硬さ(心窩痞硬)や、腹直筋の緊張(裏急)・下腹部の落ち込み(小腹不仁)などの虚証の腹証も、腹部の動悸もありません。
肋骨弓に沿った上腹部の詰まり(胸協苦満)があれば半表半裏(急性期から慢性期への過渡期)と診ますがそれもないので、症状は上っ面の「表証」で止まっています。
全身指圧後、表情は明るくなり、背中も伸びました。
結論から言えば「キャラメルマキアート」を飲んだ時が、葛根湯を飲むのに最も効果的なタイミングです。
もともとは虚証の方でしたが、指圧の効果もあるのでしょう、葛根湯が飲める実証の体になっています(虚証なら桂枝湯などの虚証向きの処方を服用します)。
東洋医学も占いも陰陽五行ですから、指圧中はずっとお話をして「野田総理の右目の開き方(選挙前と選挙後で変わったことなど)」に注目していたことでお互いに盛り上がっていました。
接骨と指圧・マッサージの根本的な違いはこんなところにあるのだろうと思っています。
指圧・マッサージは治療手技を最短の時間で行おうとはしていないのだろうと。
無駄だと思われるような遠回りや、施術のビフォー・アフターに、タッチセラピーの本質的な特性があると私は思います。
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