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2013年6月30日 (日)

80代女性、老人性難聴、左上腕外側痛、左手の震え。

 80代女性の指圧が続きます。先日初めて指圧を受けた80代の方からの紹介です。

 主訴は右上腕外側痛で、猫背で側頚部、肩上部、背部はこっていますが上腕のこりはそれほどでもなく、腰痛や膝痛の訴えもありません。

 時々右手が震えて、表情が固まって見えました。降圧薬を服用中とのことですが、その他の薬は飲んでいないということでした。

 緊張する性格なのでしょう、15分歩いて来たこともあり顔や頭からは汗が流れていました。

 「本当は鍼治療を探していた」ということなので、ハードルが上がります。

 伏臥位の姿勢では猫背のため右肩甲間部が上がっています。ここがポイントだろうと思いました。

 第5頚神経から第1胸神経が橈骨神経となって上腕外側を支配します。頚椎下部、胸椎上部の筋緊張は橈骨神経に影響します。

 指圧中、「右耳が聴こえないので大学病院の耳鼻科に通っている友人についていって一緒に診察を受けたら補聴器を薦められたが、友人が補聴器はよくないと言ったので断ってきた」という話がありました。

 会話はできていますから今のところ補聴器はなくても何とかなりそうです。

 ショックだったのが右耳の治療のことが一言も出なかったことのようです。

 老人性難聴は加齢による感音性難聴で、画期的な治療法は今のところありません。

 聴こえている「左耳に補聴器を薦められたこと」で左耳も聴こえなくなるのではと不安になったようです。

 さらにそのことをかかりつけの診療所の先生に話たら「大学病院にいきなり行くんじゃない。町の耳鼻科に行きなさい」と言われて、また耳鼻科に行かなければいけないのかとこれも苦になっているようです。

 かかりつけの診療所では長く診療されていた先生が亡くなられて、外から先生が来て週に何日か診療日を設けているようです。

 長年親しんだ先生になら気安く話せても、新しい先生の前では緊張してコミュニケーションもうまくとれていないのではないかと思います。

 全身指圧後、座位では猫背が矯正され、こちらの言うこともよく理解でき耳の聴こえも多少はよくなっているはずなので、今のところ補聴器なしでも生活に支障はなさそうです。

 左手の震えは時々ありますが、顔の表情は穏やかになりました。

 パーキンソン病は上肢から始まることが多いようなので、パーキンソン病の初期なのかもしれません。

 診療所に定期的に受診していますから右手の震えは主治医の先生も気づいていらっしゃることでしょう。

 「よく揉んでいただいて…」と言っていただきましたから(私は揉みませんが)、鍼の先生より劣っているという評価でもなかったようです(以前受けていた鍼の先生はマッサージをしてから鍼だったようです)。

 「私は鍼がいいのだとばかり思っていたから…」という言葉も高評価だったと受けとめました。

 その鍼とマッサージの先生は引越しをされたそうですが、その先生の施術を受けていた方で「こんな肩こりは見たことがない」と言われたという御客様を何人か私が引き継いでいます。

 私は肩こりで見たことがないほど重いとは言わないので「芸風が違うのだなぁ」と思います。

 「こんな肩こりは見たことがない」と言われると苦しさを評価してもらって救われるということもあると思うのですが、その鍼とマッサージの先生は営業のサービストークだったのかなぁと思います。

 だってその先生の施術を受けていた「見たことがない肩こり」の御客様は、そんなにびっくりするような肩こりではない人ばかりですから。

 

 

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2013年6月29日 (土)

妊娠36週、昼休みに腰痛の指圧。

 「12時過ぎに行けると思うので指圧をしてほしい」という11時過ぎの電話は妊娠36週の妊婦さんからでした。

 緊急な感じがしました。指圧中に「ウチで産まれてしまうのでは…」と思ったりもしました。

 主訴は4日前からの腰痛でした。ギックリ腰になりそうで心配なようです。

 椅子に座る様子も背中から腰の触診もそれほどひどいものではありません。

 指圧前にトイレを済ませ、仰臥位から指圧が始まりました。

 前回、匙状爪になっているので貧血かもしれないとお話してありましたが、病院の検査では貧血気味であっても薬を飲むほどではないということだったようです。

 「タンパク質をもっと摂りなさい」と栄養士さんからは言われたようです。爪や髪のケラチンはタンパク質ですね。

 旦那様が単身赴任中で2人のお子さんがいて妊娠36週ですから腰痛を悪化させている原因にはストレスもあります。

 川の字に寝て、両側からお子さんのキックやパンチを避けながら眠るのもなかなか大変です。

 前回の妊娠よりもむくみは少なく、左腰から左仙骨周囲に痛みがありますが、無理な動きをしなければあと1ヶ月、腰痛ありのまま持ちこたえることができると思います。

 仰臥位の終わりでトイレに行き、指圧が終わってからもトイレに行きました。

 むくみは比較的少なくても指圧でそれくらいむくみが還るのが妊娠です。

 垂直横臥位で両上肢下肢を伸ばし脇腹を伸ばすストレッチは妊娠36週でも無理なくできました。

 不安で腰の痛みを増強させていたようですから、こういう時は特にゆったりと時間をかけて施術します。

 体に緊急なことが起きていないことを自覚していただくためには、指圧をして体に気持ちがいい部位がたくさんあることを伝えればいいわけです。

 全身指圧後、体が伸びて表情も明るくなりました。

 「子どもたちの朝からのリクエストで夕方にゲームセンターに連れて行く」と帰り際に口から出たのも調子が良くなったからでしょう。

 ここに指圧に来るには車を運転して30分はかかりますから、電話をした時には体調の不安で精神的にもかなり行き詰っていたようです。

 私が昼休みをしっかりとる、1日にたくさんの指圧をしない、ということはだいたい皆さんわかっています。

 それでも大変そうな時はほとんど断らないこともだいたい皆さんわかっているようです。

 そろそろ出産準備で実家へ帰るとのこと、指圧後は体調がいいようですから「もし調子が悪くなったら実家へ行って指圧をするから」と言ってあります。その言葉がお守りになるなら嬉しいことです。

 

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2013年6月28日 (金)

80代女性、坐骨神経痛3回目の指圧でそれまでの人生を話し始める。

 左坐骨から左下腿前側・外側に痛みがあって長い距離は歩くことができない80代女性、3回目の指圧です。

 左肩上部、左下腿外側、左前腕外側を指圧すると神経痛様の痛みがありました。

 末梢神経の傷がある部位を指圧した時には「痛みで跳びのく」という強い反応を示す方がいます。

 筋緊張が強いという感触ではなく、浅く弱い圧刺激を乗せた瞬間に体が逃げる時は、電気コードを覆う被膜が破れ電線が剥き出しになって切れているような神経線維の状態を思い浮かべます。

 糖尿病の末梢神経障害の方を指圧した時によくある感覚なので、やはり高齢であるために血糖値が高値でも安定していれば高血糖のままそれは治療目標とされていないのかもしれません。

 脊柱管狭窄症のありそうな丸い背中を指圧していると、「気持ちいい、楽になってきた」とのこと、伏臥位の指圧から仰臥位に変わると、お子さんが小学3年生の頃に亡くなった旦那様のこと、旦那様が亡くなってから急に口やかましくなりその後寝たきりになって亡くなったお舅さんのこと、100才までお世話をしたお姑さんのこと、離婚しなかったことなどをうかがうことになりました。

 「私の人生を書けばドラマになる」という言葉、この指圧の空間で聞いたのは初めてではありません。

 今までにここではたくさんの物語を読み、たくさんの人生をうかがってきました。

 3回目の指圧、扉が開いて心の深層から自然に言葉が湧き上がってくる頃です。

 大学病院の霊安室で深々と礼をしたべテランの看護師さんのことを思い出しました。

 「神聖なものに包まれて命に対して自然と頭を下げたくなる」

 丁寧に人に触れていれば結果が伴わない場合でもそれが自分を豊かにしてくれた時間であったことがわかります。

 人の体に触れるということは命に触れること、それが心に届いたことがわかれば仕事を通して自分が幸せになれます。

 普通に1,2,3のタイミングで圧されたら痛いくらいは痛みを抱えた御客様なら知っています。

 一つ一つその部位の適量を求めていくタッチは扉を自然に開けていきます。

 

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2013年6月27日 (木)

電気自動車の充電器に近づくとペースメーカー誤作動の恐れ。

 厚生労働省は「埋め込み型心臓ペースメーカーが電気自動車の充電器の近くで誤作動の恐れがある」と発表しました。

 業界団体の実験によると、ガソリンスタンドやサービスエリアにある急速充電器では53cmまで近づくと、家庭用の普通充電器でも12.5cmまで近づくとペースメーカーの電気信号が一時的に出なくなるなどの影響が出たということです。

 昨日の発表ですから、まだこのニュースを知らない方も多いと思います。

 指圧・マッサージの御客様に是非情報として提供したいのはこういう話題です。 

 ペースメーカーを埋め込んでいる御客様にはもちろんですが、御家族や友人にペースメーカーを埋め込んでいる方がいらっしゃる場合でも有益な情報です。

 ペースメーカーを埋め込んでいる方で電気自動車に乗っている方、これから購入使用としている方にはすぐにお知らせしなければいけない情報です。

 今朝の情報番組ではまだこのニュースを見ていませんが、もっと大きく取り上げてほしいニュースです。

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2013年6月26日 (水)

右肩甲骨下角のこり、さてどうしてこったのでしょう?

 40代男性、主訴は右肩甲骨下角あたりのこりです。

 どうしてこのこりができたのか考えていきましょう。

 触診では右肩上部のこりから右腰のこりと対角線の左肩甲下部のこりがありました。

 伏臥位の指圧では両大腿後側のこりもありました。座位姿勢によるものと考えられます。

 右肩甲骨下角のこりといえば棘下筋がまず思い浮かびますが、少し外側なら小円筋に問題があるのかもしれません。

 このケースでは右肩甲骨上を指圧しても意識されている痛みは再現されませんでした。

 肩甲骨下角の下、腸肋筋を圧して痛みが再現されました。

 ここで御客様から「最近大型トラックを運転するようになった」という話しをうかがうことができました。

 これは「指圧とともに開放されたつぶやき」です。

 大型トラックの運転でドアの窓枠下部に右肘を置いて運転しているとのこと、大きくて上から押えるよなトラックのハンドルなら肩が上がります。

 右上腕が外に、上に、引っ張られるように右手を使うので肩甲骨が上がります。

 脊柱の側弯がない分、右上腕と右背筋に負担がかかったようです。

 全身指圧とストレッチの後、右肩甲骨下角のこりは緩み、右肩から右背部のこりも緩和されました。

 背中の脊柱に沿った太い最長筋よりも外側に筋肉の盛り上がりがあれば腸肋筋がこっています。

 腸肋筋がこっている時、こっている側の上腕を外側に遠周りに使っていることがあります。

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2013年6月25日 (火)

「鉄柵で囲まれた大型の台車を前から引っ張る」、どこがこるか?

 商品発送の仕事で鉄柵で囲まれた大型の台車を前から引っ張っているという女性、さてどこがこっていたと思いますか?

 同僚の男性は後ろから正面を向いて押しているそうですが、体重も軽く筋力も弱いこの御客様は前から綱引きのように背中を反らせて後ろに倒れこむように体重をかけないとキャスターを動かす最初のはずみがつかないのだそうです。

 台車の柵を持って後ろに体重をかけますから、肘は伸ばします。それで上腕三頭筋がこります。

 背中を反らしますから、脊柱起立筋がこります。

 利き足の右足で踏ん張って右膝屈曲から伸展で動かしていきますから大腿四頭筋がこります。特に大腿直筋の中央部がこっていました。

 肘を伸ばすのにも肘の屈曲が伴い、背中を反らすのにも体幹の前屈が伴います。

 それでも上腕二頭筋はそれほどこっていなかったのですが、右第5腰椎から腸骨稜にかけてのこりはありました。

 右足主動で右に体幹が側屈し右半身がこっているということです。

 商品の箱の積み込みもありますから肩の上げ下げで両方の肩上部の肩こりもありました。

 全身指圧とストレッチ後、こりは緩みました。

 重心を低くして台車のもう少し低い所に手を当てて押せば後ろから正面を向いて押せるのではと思うので、周りの人の押し方をよく見るとコツがわかるかもしれません。

 この綱引き運動は上腕のたるみをとり、ウエストを細くし、背中をすっきりさせていました。

 これからお中元の時期で発送の仕事は忙しくなるので体がもっと疲れてボロボロになるようなら続けられませんが、お金の貰えるスポーツジムだと割り切れば悪くない仕事です。

 疲れてここに指圧に来たのですからこのまま仕事を続けられるかどうかの迷いがあったようです。

 彼女の体は引き締まり、筋肉も強くなっているので続けられない仕事ではないでしょうと申し上げました.

(とこのように書くと、始めから台車を後ろ向きで押していることが問診で上がってきていたかのようですが、一つ一つのこりから、「背中をそらしていないですか?」「肘を伸ばしていないですか?」と尋ねていくうちに御客様が台車のことに思い至ったのです。

 セラピストが体を読み、具体的な事実をお話することで御客様とのセッションが生まれ、共同作業として謎解きが進んでいくのがセラピーの常です。)

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2013年6月24日 (月)

片頭痛、スマホゲームの左手母指球・小指球のこり。

 30代女性、主訴は頭痛です。

 吐き気がする、眠れない、頭全体が痛い、ズキズキもする、これは片頭痛と緊張性頭痛の合わさった混合性頭痛です。

 頚、肩、背部と左右両側こっていますが、どちらかといえば左のこりが強く、左側頚部のこり、左肩が右と比べて上がっているなどの姿勢の特徴があります。

 脊柱はやや左に凸に側弯し、右肩が下がっているということからは、右上半身を少し左にねじっている姿勢が常となっているようです。

 左上腕外側から肩甲骨にかけては非常にむくんでいました。たるたるです。

 左肩は動いていない、左上肢は固定されて使われています。

 下半身も非常にむくんでいました。吐き気、片頭痛の症状があればむくみを流すことが症状改善につながります。

 伏臥位の終わりでトイレに行きました。

 仰臥位左上肢の指圧では鎖骨下、三角胸筋溝の指圧で強い痛みを感じたようです。

 これは左肩内転内旋で鎖骨周囲を詰めていたということです。

 前腕内側の屈筋群のこり、頭痛の特効穴である肺経の「列缼」(橈骨茎状突起上遠位)の圧痛もあり、だんだんと頭痛の姿が見えてきました。

 そしてこの指圧の最大のポイントは左母指球、小指球のこりにありました。

 手根部の2つのふくらみを指圧すると「イタタタ…」と声が出ました。

 そして御本人が気づいたのが最近買い換えた幅の広いスマートフォンと「スマホゲーム」です。 『左手で握っている、ゲームが白熱してくれば左手にギュッと力が入るかもしれない…』

 画面の光刺激は片頭痛の原因となります。

 「左手にスマホを持って、少し腰を左にねじって、右手で操作する、右肩が下がり、左肩が上がり左肘屈曲、右肩が下がった分、左に頚を側屈して画面を見ている」、というような姿勢を続けたのでしょう。

 全身指圧、ストレッチ後、脊柱が矯正されスッキリしたとのことですが、左後頚部「天柱」のあたりを圧すとまだ痛みが残っていました。

 このことからも頭全体に緊張性頭痛があったけれどもやや左側のこりが強く、一部でホースをつまんだように血管が膨らんで神経を刺激し、ズキズキする片頭痛となっていたようです。

 「ゲームはほどほどにする」「運動不足でむくんでいるから歩く」、今回の頭痛にはかなり苦しんだようですから、私の忠告に素直にうなづいていました。

 スマホの幅広ボデイを握る女性の手、片手の負担は片頭痛の原因となるだけでなく長時間の使用では腱鞘炎にも手根管症候群にもなります。

 最近スマートフォンに買い換えた方は特にお気をつけください。

 

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2013年6月23日 (日)

「腱紡錘が興奮すると収縮した筋肉は緩む」、だから筋肉の起始と停止へのタッチがこりを緩和する。

 筋紡錘は伸張反射により筋肉を収縮させ、その過度な筋収縮に歯止めをかけるのが腱紡錘です。

 腱紡錘は筋肉の両端の腱にあって、収縮した筋肉に引っ張られて腱が伸びると腱紡錘が興奮して筋収縮の抑制に働きます。

 筋肉の両端の起始と停止を刺激すれば腱紡錘を刺激することになりますから、こりを緩めることができます。

 下腿三頭筋の起始は大腿骨内側上顆・大腿骨外側上顆・腓骨頭・脛骨ヒラメ筋線の4つ、停止は踵骨隆起(アキレス腱)というように起始と停止が一つずつではない筋肉もあります。

 膝下からの下腿後部の施術で下腿三頭筋の収縮を緩めるのに効果が得られないなら、膝上や下腿側面上部の起始からアプローチしていないからだということです。

 下腿三頭筋の緊張を緩めるには、腓腹筋では膝上から踵までの内側・外側、ヒラメ筋では前に回って腓骨頭から踵まで(下腿外側)と脛骨ヒラメ筋線から踵まで(下腿内側)の4線の施術があるわけです。

 大腿四頭筋も下前腸骨棘から膝を超えて脛骨粗面の大腿直筋への施術だけではなく起始が4箇所あるので全部で4線の施術があります。

 解剖学を勉強して筋肉の位置がわかり筋肉の両端を刺激することができるようになれば腱紡錘を興奮させることになるのでこりを効果的に緩めることができます。

 筋肉をゴリゴリ圧せば筋紡錘を刺激して筋肉はさらに収縮してしまいます。

 筋肉の起始と停止を刺激できるように繰り返し筋肉について勉強してください。

 そこに生理学的なこと医学的なこと心理学的なことがのって、セラピーのタッチになっていきます。

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2013年6月22日 (土)

「筋紡錘が刺激されると筋肉は収縮する」、ふわりと皮膚に着地して徐々に圧をかけていかなければいけない理由。

 指圧の漸増漸減圧はスタティックストレッチ(静的ストレッチ)の理論と同じく「筋紡錘を刺激して筋肉を収縮させないため」のテクニックです。

 筋紡錘は筋肉の中心部にあって、筋肉が伸張されたことを感知すると反射的に筋肉を収縮させる指令を出すセンサーとして働きます。

 筋紡錘が関与する伸張反射には膝蓋腱反射があります。

 ハンマーで膝下を叩くと、叩かれたのは膝を伸展させる大腿四頭筋停止部ですから、叩かれたことによって筋肉が瞬間的に伸びたために筋紡錘が刺激されて大腿四頭筋が収縮します(膝が上がる(伸展する))。

 スタティックストレッチがゆっくりと筋肉を伸ばしていくのは筋紡錘を刺激して筋肉を収縮させないためですから、指圧・マッサージでもハンマーで叩いたようなタッチにならないように「徐々に体重を乗せていきます」。

 指圧や軽擦でスタティックストレッチのような刺激を筋肉に与えるためには、ゆるやかで滑らかな動きが必要になります。

 深い呼吸をしながら、例えるなら太極拳のようにゆったりと体を使います。

 ふわりと手指を皮膚表面に着地し密着させて、筋紡錘を刺激しないように徐々に体重を乗せ、徐々に圧を抜いて体勢を戻してください。

 急襲するようなタッチでは筋紡錘を刺激して筋肉を収縮させてしまいます。

 急に圧を抜くのも傷があれば痛みを与えてしまうので、徐々に圧を抜いていきます。

 「強く圧すことしか頭になければ筋紡錘を刺激して筋肉を余計に硬く収縮させることになります」

 セラピーのタッチは筋肉にスタティックストレッチをします。

 このような丁寧なタッチをするにはセラピストも施術中にスタティックストレッチをすることになるので、セラピストは施術をすることで健康になるはずです。

 バリスティックストレッチ(動的ストレッチ)の強いタッチをしていれば、御客様の筋肉を硬くして揉み返しにもなりやすく、自分の筋肉も硬くなって世の中に疲れの取れない人を増やしていることになります。

 

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2013年6月21日 (金)

足底筋は膝の裏、足底筋膜は足の裏。

 「足底筋」というと足裏にありそうですが起始部は膝裏の大腿骨外側顆上稜で、腓腹筋の内側頭と外側頭の間に挟まれています。

 「足底筋」の腓腹筋の間から出ている部分はわずかで、腓腹筋とヒラメ筋の間に入っていきますから膝関節に停止するかというと、長い腱が「アキレス腱の内側縁と足関節の深筋膜に停止」します。

 作用は足関節の底屈の補助ですから、下腿三頭筋と同じ働きです。

 「足底筋」を生まれつき持たない人が10%程度いるといわれていますから、「足底筋」はなくても問題のない筋肉なので筋移植に使われることがあります。

 歩行やジャンプに欠かせない足底屈の動きですから、人間の進化の過程で「足底筋」が生まれ、運動量が減るにしたがって消失していく筋肉なのかもしれません。

 私は「足底筋」を治療目標として施術をした経験がありませんが、激しいスポーツをする方の中には「足底筋」に痛みがある方もいるのかもしれません。

 この「足底筋」をイメージしにくいのは、足底の母趾外転筋や短趾屈筋などを足底筋と呼ぶこともあるからで、「足底筋」も足底の筋肉も知識としてしっかり覚えておきましょう。

 足底の「足底筋膜」は足底筋膜炎になることがあります。

 足底筋膜は踵骨結節内側突起から足趾に向かって放射線状に延び、四趾を屈曲させる短趾屈筋に付着しています。

 足趾を屈曲させる足底の筋肉の外側を覆っているのが足底筋膜です。

 膝裏の施術では腓腹筋とヒラメ筋の間から顔を覗かせる「足底筋」があり、足裏の施術では足裏の筋肉より浅い部位にある「足底筋膜」があります。

 浅いタッチと深いタッチの使い分け、顔を覗かせている部位だけではなくもぐりこんで手応えの消えた筋肉の停止まで施術をするということ(「足底筋」はアキレス腱まで延びているということ)、一箇所をゴリゴリと圧してもセラピーにならないということはこういうことからもわかると思います。

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2013年6月20日 (木)

昨日のアロマ指圧講座、垂直圧と有効な施術ポイントをとらえる知識とテクニック。

 昨日の生活の木ハーバルライフカレッジ原宿表参道校のアロマ指圧講座は「腰の垂直圧」がテーマでした。

 「指力で圧し込むと体重移動の指圧にはならず、圧がねじれて揉み返しになりやすいので、ふわりと母指指紋部を皮膚表面に密着させて後は重力にまかせる」、これは簡単なようで難しいことです。

 指で圧すという先入観をとりはらって、「受け手の体で母指指紋部を圧してもらう」くらいの境地になった時、無駄な力の抜けた垂直圧が完成します。

 肘の屈曲と手関節の背屈は体重移動のストッパーになってしまうことの解説や、筋肉を引き締めた形を作ってアロマオイルトリートメントをすれば効果的であること、脇腹を伸ばす横臥位のストレッチ、正確な「環跳穴」のとり方、坐骨神経から脛骨神経のラインと総腓骨神経のラインの施術、書き出してみるとかなりいろいろなことを講座に盛り込んでいるので、全てを理解できなくても自分の体の感覚に残ったことを繰り返し研究してみてください。

 私が「このように教えてもらいたかった」というやり方で講座をしています。

 それはタッチのテクニックも解剖学、生理学も、東洋医学もアロマテラピーも臨床例も同時に教えてもらうということです。

 ワンタッチから伝わる情報は、冷えや熱、脈、むくみ、筋肉の名称、神経の名称、病名、ツボ、経脈、様々な枝の広がりを持っています。

 それをたどれるようになってください。

 滑らかな施術でなくてもいいんです。

 考える力を養って、結論まで導くための道筋を作れる構成力のある施術ができるようになってください。

 同じテンポで流す施術なら初心者でもできます。

 たどたどしくてもなまっていても、自分の言葉で語るようなタッチが心に響くのです。

 同じところをゴリゴリ圧し続けるのではなく、微妙にずらす、患部の神経の延長線上の部位を刺激する遠隔操作(ツボ)を利用する、力が抜けていれば全てのタッチが微妙に違うものになります。

 内容が多過ぎてわかりにくかったかなと後で反省しましたが、今朝内容を読み返してみると「こういうふうに教えてもらいたかったんだよな」と自分では納得しました。

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2013年6月19日 (水)

おなかに溜まった水を流す指圧(受け手の上手さに助けられる)。

 御得意様の60代女性、指圧前日にはよく歩いたそうで、主訴は肩こりです。

 頚から腰までのこりと下半身のむくみ、指圧をする時はいつもこんな感じです。

 右側頚部のこり、右肩上部のこり、右殿部外側のこり(「環跳」の圧痛)、今回の体の特徴は右足に体重がかかっての右側面「胆経のこり」のようです。

 伏臥位、仰臥位と指圧をし、下肢の指圧でおなかがチャポッと音を立てたので『今日も胃内停水かな?』と思いました。

 調子が悪くなると胃腸の働きが悪くなっておなかがチャポチャポと音を立てる方です。

 腹部の手掌圧9点のファーストタッチでは上腹部の胃と右腹部の上行結腸でチャポッと小さな音がしました。

 胃から水を「のの字」に大腸へ送っていきます。

 ゆっくりと、持続を長めにして、深い圧をかけていきます。

 水を送るイメージ、水を集めて流すを繰り返すイメージです。

 私がやろうとしていることは御客様もよくわかっていらっしゃいます。

 圧をかけていく時には息を吐き、圧を抜く時には息を吸います。

 腹部20点の指圧、小腸8点の指圧、S状結腸4点の手根圧、櫓棹揉捏と、おなかの水の音はしませんでした。

 指圧後のストレッチでもおなかの音はしませんでした。

 指圧・マッサージは受け手との共同作業です。

 御客様がこちらの意図を理解し、身を委ね、「気持ちがいい」と感じる感受性あったから、胃腸がよりよく働いて、大腸から水が吸収されたのです。

 「水流れろの念」が共同の目標としておなかの指圧の時間にそこにありました。

 セラピストは受け方の上手いクライアントの協力に助けられます。

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2013年6月18日 (火)

80代女性、下腿外側の痛み2回目の指圧。

 主訴が下腿外側の痛みの80代女性、2回目の指圧です。

 前回の指圧後、右側頚部が痛くなったとのこと、こういう時はドキッとしますね。

 高齢者の長い間メンテナンスをしていなかった筋肉は脆いということがあります。

 血行が促進されて筋肉が緩む時に、伸びることで傷ついてしまう筋肉もあるのではないかと思います。

 テープを剥がす時に下の紙まで剥がれてしまうようなことが、筋肉の癒着の剥がれる時にも起こるのでしょう。

 年齢的には頚椎の変形もあると思えるので、指圧によって頚部の可動域が痛みを感じる範囲まで拡がったということもあるのかもしれません。

 高齢者では高血糖であっても高値安定であれば血糖値を下げる薬が処方されていないケースもあります。

 糖尿病、高血糖の方は、様々な部位に神経痛様の痛みが出ることがあります。

 それでも寝る時に身の置き所がないようだったという訴えがなくなったことは嬉しいことでした。

 今回の指圧でも左大腿後側の外側から左下腿外側に神経痛様の圧痛点がありました。

 これは坐骨神経の延長、大腿二頭筋短頭から走る総腓骨神経のラインです。

 他に左肩甲骨の棘下筋、右肩甲間部の大菱形筋にも神経痛様の痛みがありました。

 左下肢は脊柱管狭窄症からくる坐骨神経症状、その他の神経痛様の痛みは神経も傷ついた筋肉の傷のようです

 全身指圧とストレッチの後、起き上がっていただくと締め付けが取れたように体が楽になったということでした。

 一週間程度でこれくらいこってくるとすると、左下肢の痛みからの運動不足による血行不良を何とかしなければなりません。

 毎日ストレッチを続けていただいて、しばらくは一週間毎に全身運動になるような指圧を続けたいと思います。

 丁寧に触れていても「指圧後に痛みが明確になる」ことがあります。

 揉み返しとの差別化をはかるためには「気持ちのいいタッチ」を一部位には短時間行うということしかありません。

 角度を変え、圧の方向を変えて、ポイントや深さを微妙にずらして対応します。

 「物足りないくらい」、「タッチの適量を間違うなら弱いほうに間違う」、これが鉄則です。臨床を続けることで、この言葉が骨身に沁みていきます。

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2013年6月17日 (月)

ものをつかむ時にも手関節背屈の力が入る。タッチでは手関節背屈の力を抜く。

 パソコン作業中コーヒーを飲もうとする時、右利きならコーヒーカップを右側に置く人が多いと思います。

 コーヒーカップを持とうとする時、手関節は背屈します。

 四指を伸展させてコーヒーカップを持とうとするので、四指の伸展には手関節背屈が伴います。

 ペットボトルでも紙コップでもそれを持つ時に手関節は背屈します。

 左側に置いたボールペンを右手でつかむ時には、一瞬は手関節が底屈気味になっても、持ち上げると手関節は背屈します。

 握る、つかむという行為では屈筋を使うだけではなく手関節を背屈させる前腕の伸筋も使っています。

 強く握る時には手関節背屈の力がより必要になるので、道具を強く握って行う仕事を長時間続ければ前腕の伸筋にこりが生じます。

 手関節を強く背屈させる場合は、肘屈曲のほうが力が入ります。

 野球の投手は投球動作で肘屈曲+手関節背屈をするからこそ手首のスナップの効いた回転の良いスピードボールを投げることができます。

 では指圧・マッサージのタッチをする時に肘屈曲+手関節背屈の強い力が入ればどういうことになるでしょうか?

 体重移動が手首で止まります。

 指先に体重移動はできないのです。

 コーヒーカップを持つ時にも手関節を背屈させ前腕の伸筋を使います。

 この時に四指が開きます。

 四指の指紋部は手関節背屈の強い力が入れば機能しないのです。

 肘を伸ばし、前腕の力を抜き、手関節に強い力を入れないからこそ指先までの体重移動ができるのです。

 手関節背屈の強い力が入っていれば滑らかな動きや微妙な刺激の加減ができなくなります。

 手関節の強い背屈は爆発的な力を溜めて手関節屈曲で力を出す時の前段階です。

 前腕の伸筋が疲れるようなタッチをしていれば体重移動ができていないということです。

 上腕二頭筋の力こぶが発達するようなタッチも肘を曲げているということですから体重移動のパワーは手関節で止まっています。

 ものをつかむ時にも手関節は背屈します。

 そういう普段意識しないわずかな筋肉の使い方に気づくようになると、力の抜き方がわかって、もっと微妙な適量刺激の調整ができるようになります。

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2013年6月16日 (日)

立つという動作だけでもちょっと工夫をすれば大腿を引き締めることができる。

 立つという動作だけで大腿を引き締めてみましょう。

 立位では膝が伸びています。

 膝を伸ばすのには大腿外側の腸脛靭帯を緊張させる必要があります。

 腸脛靭帯を緊張させるのは大殿筋です。

 足を肩幅くらい開き、足底をしっかりと床に着けたまま軽く膝を曲げ、速く強く膝を伸ばしてみてください。

 この時にはジャンプをする時のような力が生まれます。

 お尻と上半身が引き上げられ、大殿筋や大腿外側に手掌を当ててこれを行うと強く緊張することがわかると思います。

 この速く強く膝を伸ばした時の感覚を意識したまま立つことができれば、小尻になり大腿外側が引き締まり猫背が解消します。

 さらに爪先をやや内側に向けて立つと大腿内側も引き締まります。

 おなかを引っ込めればウエストも引き締まります。

 立つ時の意識を変えるだけでエクササイズになります。

 普段いかに筋肉を使っていないかということがわかりますね。

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2013年6月15日 (土)

急性腰痛「明日のゴルフはできるか?」

 40代男性、朝から腰が痛くなりました。

 椅子から立ち上がる時に腰の下部中央に痛みがあり、ゴルフのスイングをしてみても腰に痛みを感じるそうです。

 翌日はゴルフの予定があるので、ゴルフができるかどうか心配で指圧にいらっしゃいました。

 座位では右肩が下がっていて両肩がこっていますが脊柱の弯曲は正常です。

 脊柱棘突起の触診で痛みがなく、脊柱起立筋を圧しても痛みが再現されないので第5腰椎付近の腸腰筋の傷が腰痛の原因のようです。ヘルニアではないでしょう。

 座っていて痛みを感じず、座る時よりも立ち上がる時、伸び上がる時に痛みがあるのは「伸展痛」です。

 伸展痛は傷が小さい時や治りかけで意識されることが多い痛みです。

 症状が重い時には屈曲痛の訴えが先に出ます。

 伏臥位の姿勢ができるかやっていただくと、伏臥位には時間をかけずになれました。このことからも傷は小さそうです。

 伏臥位で肘を曲げて上半身を起こしてもらうと痛みが再現されました。これも伸展痛です。

 この姿勢で片側ずつ下肢に平泳ぎの動きをしてもらうと、右下肢を動かした時のほうが腰に痛みを強く感じたようです。

 右下肢の平泳ぎの動きは、伸ばしている下肢の側の左腸腰筋がしっかりとストレッチされるので、患部は左側にあるようです。

 この時点では伏臥位左下肢伸展挙上の左腸腰筋のストレッチでも痛みがありました。右下肢伸展挙上では痛みが出ませんでした。

 さて、これをふまえて伏臥位の指圧に移ります。

 左肩甲下部の脊柱起立筋はパンパンにこっていました。

 これは左腸腰筋を動かさないようにして痛みを抑えるために、左脊柱起立筋を強く緊張させて使っていたためと考えられます。

 それでも背部から腰の指圧で強い痛みは再現されず、殿部から下肢には問題ありませんでした。

 伏臥位から仰臥位の体位変換では痛みが出ました。これは腰痛の原因が筋肉のこりだけではなく「傷がある」ということです。

 仰臥位の指圧でも特に問題はなく、腸腰筋の代用として腹筋を強く緊張させているようなこともありません。

 全身指圧後、伏臥位の上体反らしで痛みは出なくなりました。下肢伸展挙上の腸腰筋のストレッチで股関節の回旋を加えても痛みは出ませんでした。

 下肢の平泳ぎの動きでもゆっくりと動かしてもらうと痛みが出ませんでした。

 垂直横臥位で四肢を伸ばし、両手はできるだけ下に位置させ上の足を後ろに引き床をトントンと蹴る「脇腹を伸ばすストレッチ」でも痛みはありませんでした。

 指圧、ストレッチ後、起き上がる時と椅子に座る時には痛みが出ました。

 来た時には椅子に座る時に痛みが出ませんでしたが、指圧後は緊張させていた脊柱起立筋が緩んだのでかばいきれずに、傷のある腸腰筋収縮の痛みが出たのでしょう。

 このように周囲の血行促進で痛む部位が明確になったり、痛む位置や痛みの出る動きが変わっていくのは「治っていく時の兆候(治癒への経過)」です。

 結論として「明日ゴルフはできるでしょう」と申し上げました。

 ゴルフでの上肢の振り子運動やコースを歩くことは腰痛の回復を早めます。

 腰を強くねじれば傷を拡げてしまうこともありますが、腰に痛みが出ないようなスイング、動作を心がければ、力が抜けてスコアのアップも期待できます。

 かまえる時の体幹前屈で痛みを出さないようにできるか、ボールを拾う時に膝を曲げて拾うなども回復を早めるためには大事なことです。

 ここで行ったストレッチを続けていただけば、1週間くらいでは全く痛みを感じなくなると思います。

 3日くらいは起き上がる時などに痛みが出ますが、私ならいつもどおりの生活をするだろうと思える「ギックリ腰」です。

 原因は座位姿勢の連続とストレッチ不足です。

 これといったきっかけがなくても緊張が続いた筋肉は硬く脆くなり内出血することがあります。

 また原因としてゴルフのスイングで腰から上の力が入り過ぎていることもあるかもしれません。上半身と下半身のバランスを診ると、上の使い過ぎ、下の使わな過ぎです。

 上半身の力を抜いてください。力が抜けてゴルフの結果が良いことを期待しています。

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2013年6月14日 (金)

腰痛の二重ロックを開錠→上前腸骨棘内縁の「五枢」「維道」を圧しながら股関節内転内旋。

 玄関のドアの二重鍵、からくり細工、ルービックキューブなどを考えてみてください。

 ドアの通常の鍵のかなり上にもう一つの鍵があったり、引き出しを開けるためには先に取っ手のつまみを動かさないといけなかったり、色を揃えるのに縦横の複雑な回転が必要だったりします。

 腰痛を緩和するのにただ腰を圧し続ければ傷めた筋肉をさらに傷つけたり、新たな揉み返しの筋肉痛を作ることになります。

 横や斜めの動きで腰の深部の血行促進をしていくと、体に負担の少ない効果的な腰痛緩和の施術になります。

 大腿前側の中心を上に撫で上げていき、骨盤の一番飛び出した部分が上前腸骨棘です。

 正中線の臍と恥骨の真ん中にある任脈のツボ「関元」と水平の位置にあるのが上前腸骨棘内縁のツボ、胆経の「五枢」です。

 「五枢」の5分下にあるのが同じく胆経のツボ「維道」です(母指の幅の2分の1の長さが5分です)。

 この2つのツボ圧しは外腹斜筋(その下に内腹斜筋)を圧すことになります。

 「五枢」「維道」を圧しながら膝と股関節90°屈曲で股関節内転内旋のストレッチをしてみましょう。

 仰臥位で被術者の左上前腸骨棘内縁に右中指と薬指を当て、右手掌はそのまま殿部に当てます。

 左手を被術者を大腿外側遠位に添えて、股関節を外転方向に開いてから、ゆっくりと右下肢の方向へ倒していきます。

 股関節を内転させることで右中指と薬指は自然に圧をかけていることになります。

 これは左腸腰筋をねじる刺激のストレッチになると同時に「五枢」「維道」の外腹斜筋の圧刺激が腸腰筋に響くのがわかると思います。

 同じストレッチを「関元」の手掌圧をしながら行っても、腰の緊張を緩めることができます。

 「腰痛は腹から施術をする」というセオリーは遠回りの施術が安全だからだけでなく、腸腰筋の協力筋を緩めることで「腰痛による体幹前屈の動きの支障を減らします」。

 「背側を緩めるには、腹側や体側の二重ロック、三重ロックを開錠する」という広い目付けの施術をしてください。

 「誰にでも見えているドアノブの施錠をこじ開けてもこじ開けても開かないドアを開ける方法は、まだ見つけていない鍵穴を見つけて開錠すること」、痛みの緩和には隠れた鍵穴を見つける力といくつもの開錠のテクニックを磨いてください。

 

 

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2013年6月13日 (木)

お客様から最近うかがった霊の目撃談を2つ。

 お客様から最近、霊の目撃談を続けてうかがいました。

 一つは外国で病気になって入院中、深夜の病室に髪の長い女性がやってきて空いていた隣のベッドに座ったのだそうです。

 怖くなって震えながら「おじいちゃん助けて!」と心の中で叫んだら、亡くなったおじいさんが現れてその女性に何かを話し、やがて2人の姿は消えたそうです。

 もう一つは夜帰宅する時に隣の娘さんと家の前ですれ違ったので会釈をしたら、翌朝の新聞にその娘さんの遺体が近くの湖で引き上げられたという記事が載っていたそうです。

 その娘さんに会釈をした時間は、すでに遺体が引き上げられた後だったようです。

 最初の霊の話は病気の発熱や薬の副作用によるせん妄状態で幻覚を見たのかもしれません。

 後の話は時間の経過が逆になり、新聞の記事を読んだ時に昨夜会釈をした女性を亡くなった隣の娘さんだと脳が遡って事実のように作りあげたのかもしれません。

 とてもよく似た親戚のいとこの女性が、悲報を聞いて駆けつけていたのかもしれませんし…。

 人間は信じることによって薬の効果を上げたり、指圧・マッサージ・アロマテラピーの効果を上げたり、一つの食べ物で元気を取り戻したりします。

 私は霊の話を脳のしわざだと思うこともありますが、全ては否定できないように感じていて、「虫の知らせ」はあるのではないかと思います。

 虫の知らせの中には「愛」や「祈り」や「大いなるものへの畏怖」が含まれています。

 他人の話は客観的に分析できますが、自分の問題となると小さなことまで大袈裟に考えてしまうという人がほとんどではないでしょうか?

 タッチや精油の香りの刺激から、クライアントの本能的な畏れと向き合うヒーラーとして(無意識に)イメージしてくださっている方もいらっしゃいますから、指圧中時々スピリチャルな話が出てきます。

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2013年6月12日 (水)

出産予定日6週前の指圧。

 6週間後に出産予定の30代の妊婦さん、玄関を上がってきた顔の左目の周りが「ちびまる子ちゃんの斜線のように」青く見えました。

 この時は車から降りて立ちくらみがしていたそうです。

 最近足がつるそうで、下半身のむくみ、左腰痛、左の耳が聴こえにくいなどの症状があります。

 冷えはなく、座位で脊柱の生理的弯曲は整っていますが、左下腹部に赤ちゃんの頭が位置しているということで、左骨盤がわずかに下がっています。

 仰臥位下肢の指圧では右のほうが左よりもむくんでいて、股関節のストレッチでも右の動きが悪くなっていました。

 下肢伸展挙上牽引で胃腸が動き、おなかの赤ちゃんも動いたとのことでした。

 上肢の指圧では「匙状爪」の傾向が診られ、来た時の立ちくらみもあって貧血気味のようです。

 前回の出産で1ℓの出血があり、今回もおそらくそれくらい出血するだろうと言われているようですから、鉄分やタンパク質の摂取量を増やして貧血対策をしておいたほうがよさそうです。

 後頭骨下際に中指と薬指の指頭を引っ掛けて頚椎を軽く牽引すると、聴こえにくかった左耳に血液が流れる感覚があり、耳がよく聴こえるようになったということでした。

 右上腹部の手掌圧には赤ちゃんがキックで応えてくれました。

 横臥位の指圧では、左腰背部のこりとその対角線の右殿部のこり、またその対角線の左大腿外側のこりというような筋緊張がありました。

 右大腿骨大転子と上前腸骨棘の間の陥凹部のツボ「環跳」、上前腸骨棘から尾骨に向けて5センチの「浪越圧点」、右第2仙骨孔「次髎」が今回の指圧のポイントとなる反応点でした。

 左腰痛は左下肢外側に響いているようですが、「治療ポイントはよく使う右に現れた」ということでしょう。

 言うまでもなく「妊婦さんの骨盤周囲のツボを強く刺激してはいけません」。

 ソフトにふわりと当てて、筋緊張の緩和を促します。

 最後に垂直横臥位の脇腹のストレッチで施術を終えました。

 実家に帰って近くの病院で出産するので、指圧の翌日が今の病院では最後の健診です。

 腹囲は90センチを超えていますが、後ろから見るとウエストにくびれができています。

 前回の妊娠よりむくみは少なく、前回の指圧から腹囲が極端に大きくなったようでもないので経過は良好のようです。

 それでも指圧の前後と指圧中の3回、トイレに行きました。

 妊娠初期のひどいつわりを乗り越えたと思ったら旦那様が単身赴任、妊娠8ヶ月半の身重で2人の子育てをしていますから大変です。

 前腕の内側には下の男の子につねられた痕が。お母さんに甘えたいのでしょう。

 それでも幼稚園に通うおねえちゃんがお母さんに気を使って肩たたきをするのをまねて、よくスナップの効いた痛い肩たたきをしてくれるそうです。

 「痛いけどありがとう」言うのはお母さんならではです(マッサージの現場では気をつけましょう)。

 今でも寝ているお母さんの背中に乗ってジャンプをするという男の子ですが、取り巻く状況が自然にお兄ちゃんになる準備をさせているようです。

 

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2013年6月11日 (火)

『リフレはヤバい』という本はアベノミクスの本でした。

 書店で『リフレはヤバい』という本を見つけてページをめくってみました。

 リフレクソロジーについての本ではなくアベノミクスの本でした。

 ここで言うリフレは「デフレを脱出してインフレには至らない状況」、「お金が世の中に出回るようにして、定めた目標値まで物価を上げてお金の価値を下げること」なのですね。

 『リフレは正しい アベノミクスで復活する経済』という本もあるようです。

 マッサージの仕事をしている人や勉強している人で『リフレはヤバい』を書店で見つけて手にとってしまった人、きっと他にもいると思います。

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2013年6月10日 (月)

肩の力を抜いて左前腕内側の中心部を右母指指紋部で支える感覚。

 肩の力を抜いて指の力で圧さない感覚の練習法を紹介します。

 座位でもできますが、力が抜けない人は仰臥位で行ってください。

 まず体の力を抜いてリラックスしてください。

 左肘を曲げて胸の前に前腕を位置させます。

 左前腕内側を下に向けて手関節掌屈(指先を下に垂らす)で前腕内側の中心部に右母指指紋部を当てて支えます。

 左肘が上がったり左手関節が上がったりすれば中心をずれているので、右母指指紋部の位置を調整します。

 左上肢は重力にまかせ、右母指でも圧し込まない時、左上肢の重さで右母指指紋部の垂直圧が生まれます。

 右母指指紋部で左前腕平行のまま少し上に持ち上げればそれだけで圧が強く深くなりますし、持ち上げなくても圧の持続で生まれる感覚にまったりと体を委ねていればさらにリラックスできていくことがわかると思います。

 通常の指圧でも力が抜けていればこの感覚になります。

 圧す指を見ることで視覚が優先されて垂直圧がずれている人が多いので、ポイントを決めたら視覚を遮断してしまいましょう。

 目や指力を使って圧すと、触圧覚の繊細な情報は掴みきれません。

 先日有名な温泉施設で天井から吊るしたバーにつかまってお客様のふくらはぎを足で滑っていく施術をテレビで見ましたが、これは余程腕力があっても適量刺激は難しい「あんま・マッサージ・指圧」のセオリーからいえば認め難い施術です。

 そもそも腕に力があれば足ではなく繊細な手指を使います。

 しかも私はタッチセラピーに力はいらない、繊細さが必要だと思っています。

 地震がきたら、天井のバーがとれたら、バーにつかまる手がすべったら…。

 ふくらはぎ挫傷、お客様の上に尻もち、などということになる前にあれはやめたほうがいいと思います。

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2013年6月 9日 (日)

予想もしないことに怖さを感じる。

 一昨日の朝ウォーキングをしていたら道端で焼きおにぎりが立っていました。

 これが倒れていたり、食べかけだったり、包装されたものだったら何とも思わなかったのではないかと思いますが、道の端っこで立っている三角の焼きおにぎりが食べかけの食パンタイプのデニッシュパンくらい大きく見えて「怖い」と思いました。

 瞬間的に「怖い」と思ったのはその場にそぐわない違和感を強く感じたからなのでしょう。

 そこから100mも歩かないうちに大きなヘビが道路の端で何かを呑み込もうとしているのに出くわしてしまいました。

 ヘビは1.5mくらいのアオダイショウで呑み込もうとしていたのはモグラでした。

 呑み込もうとしているのがネズミでも十分に気持ちが悪いのですが、肩幅が張ったモグラではまず呑み込めないだろういうくらいヘビは限界まで口を開いてもがいていました。

 ウォーキングを止めることもなくチラッと見ただけなのですが、この二つの映像は歩きながら頭の中で何度も繰り返されました。

 後で見たヘビとモグラが予知的に焼きおにぎりを怖くしたはずはないのですが、そんなこともあるのかなと思えるくらいウォーキング中に怖さとして残ったのは三角の焼きおにぎりが立っている映像です。

 いつものコースを歩いての帰り、ヘビがいたあたりにはカラスがいました。

 そこまで行くとカラスは飛び去り、さっきのヘビが草むらに入っていくところでした。

 ヘビはモグラを呑み込もうともがきながら道路に出てきていたので、『車に轢かれて潰れたヘビとモグラを見ることになるのではないか』と思っていましたがそんなことはなく、少なくともモグラはヘビのおなかには呑み込まれていないようでした。

 そこから100m弱、焼きおにぎりが車に潰されているのではないかと思って歩いていくと、焼きおにぎりは潰されることもなく、ただ道に倒れていました。

 三角のおにぎりが立っていた時よりは寝ているほうが威圧感はなくなっていましたが、カラスもいたのに食べられてもいない焼きおにぎりはもしかしたら毒入り?

 そういう違和感だったのかな?

 焼きおにぎりが怖いはずはないのに、道端で立っていると意表をつかれて本能的な警戒心が刺激されたようです。

 何かの拍子に不安のスイッチが入ってしまうことが人間にはあるようです。

 ぎっくり腰のように突然強い痛みに襲われた時、不安が痛みを増強させますから、治癒までの見通しを伝えて少しでも不安を減らす材料を与えることができれば症状緩和に役立ちます。

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2013年6月 8日 (土)

80代女性、左下腿外側の痛み。

 80代女性、夜寝るのにも体がどの姿勢でも落ち着かなくて安眠できず、2日前に突然足が冷たくなったので不安になって、御得意様の紹介で指圧にいらっしゃいました。少し左足を引きずっています。

 11年前には起き上がれなくなって救急車で運ばれたことがあったようですが、その時の診断は坐骨神経痛で、若い頃から肩こり、便秘にも悩まされていて、現在一番気になっているのは左下腿外側の痛みだということです。

 降圧薬、胃薬、神経をおだやかにする薬(抗不安薬でしょうか?)を服用中ということでした。

 胃が下がって下腹が出ていて若い頃から胃下垂の診断はあったようですから胃弱の虚証で、胃薬は降圧薬の服薬により胃が荒れることを予防するための処方のようです。

 神経をおだやかにする薬というのがデパスだとすれば、肩こりや坐骨神経痛の筋緊張の緩和の目的で処方されているのでしょう。

 触診で足に冷たさは感じられず、問診で御本人からも足の冷えの訴えはありませんでしたので2日前の足の冷えは一過性だったようです。

 電動自転車でいらっしゃったことと、鼡径部の脈がしっかりとらえられたので、閉塞性動脈硬化症ではなさそうです。

 一般的に閉塞性動脈硬化症の方は自転車に乗るのがつらくなります。

 歩くのがつらくなった時にしゃがみこむと楽になるということも閉塞性動脈硬化症の症状ではなく、脊柱管狭窄症が疑われます。

 背中が丸く、スーパーでカートを押していると楽だということからも、年齢的に脊柱管狭窄症の可能性が高くなります。

 主訴は左下腿外側痛ですが「湿布は右下腿に貼りたくなる」ということで、これは右は使い過ぎの筋肉疲労、湿布を貼りたくならない左は筋肉の疲労ではなく坐骨神経の延長の浅腓骨神経の神経痛のようです。

 伏臥位がとれ、肘を曲げて指先を頭の方へ向けたので、胸郭出口症候群になるような猫背ではなく、脊柱管狭窄症であったとしても程度は軽いようです。

 伏臥位後頭部から足までの指圧後、仰臥位下肢の指圧・ストレッチでは左股関節の可動域が正常な右の半分以下になっていました。

 左下肢は痛いので引きずるように小さく使っていたようです。

 靴下をとって足を診せていただくと、閉塞性動脈硬化症や糖尿病の壊疽のように爪や皮膚が黒くなっているようなことはありませんでしたが、足趾間や足の甲の皮膚は数箇所剥けていて水虫のようです。

 上肢の指圧で左薬指PIP関節(近位指節間関節=第2関節)にはガングリオンができていました。

 一度整形外科で穿刺で中身を抜く治療を受けたということですが、痛すぎてその後はそのままにしてあるそうです。

 頭部にたるみもなく、会話も明瞭ですから、脳梗塞や痴呆の心配は今のところしなくてよさそうです。

 腹部の指圧では心窩部がへこんでいて、胃下垂だけでなく内臓全体が下垂していて、腸が重なっているので便秘だということもうなずけます。

 全身指圧、ストレッチ後、起き上がる時にふらつかず、室内を歩いていただくと左足の運びもスムースになりました。

 左下腿外側上部の長腓骨筋起始部のあたりが気になっていたようですが、背中も伸びて、腰部から足までの緊張も緩和されたようです。

 高齢者は多愁訴です。

 体のあちこちに不都合が生じているものです。

 だからこそ全身のメンテナンスをすれば楽になる部分がたくさんあるはずです。

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2013年6月 7日 (金)

アロマ指圧講座「下肢の痛み、むくみ」。

 昨日の飯能 生活の木 薬草香園のアロマ指圧講座のテーマは「下肢の痛み、むくみ」でした。

 痛む部位を強く圧したり、いきなり可動範囲いっぱいに関節を動かしたりしてはいけません。これは絶対にしてはいけないことだと強く意識することからセラピーのタッチが生まれます。

 変形性股関節症がある方に股関節を内転内旋させれば患部がこすれるので痛みを与えてしまいます。

 股関節の他動的ストレッチをする時には足首を持ち、大腿遠位に手を添えて、必ず小さな範囲の動きから痛みが出ない範囲で丁寧にゆっくりと行います。

 下腿前側上部(大腿四頭筋膝蓋靭帯が停止する脛骨粗面)の痛みには、成長期に起こるオズグッド・シュラッター症候群もあればジャンパー膝もありますが、どちらも炎症なので患部を強く圧せば悪化させるだけ、患部の安静を第一に考えます。

 痛みに対しては誘導作用を利用して、患部をはずして施術をしていきます。

 「痛みとこり」は同じだと考えていけば揉み返しのない施術ができます。

 一方、むくみは「筋肉の使わな過ぎ」ですから、エクササイズになるような施術を考えます。癒し系のタッチでは逆効果になることもあると考えてください。

 例えば、ふくらはぎのむくみや大腿内側のたるみ、垂れたお尻を一挙に引き締めるにはそれらの筋肉を緊張させる姿勢を作って施術をすれば効果が上がります。

 下腿三頭筋を緊張させるのは「膝を伸ばして爪先立つ」、大腿の内転筋群を緊張させるには「股関節を内転させる」、大殿筋を緊張させるには「股関節伸展(後方挙上)」ですから、これらを合わせた姿勢を作ってアロマオイルトリートメントをすればむくみ解消の効果が上がります。

 伏臥位、左下肢伸展で右膝の上に左膝を乗せて(股関節軽度伸展+内転)足を底屈させて軽擦をすればふくらはぎからお尻までのたるんだ部位を緊張させて軽擦することができます。

 もっと高く下肢を伸展挙上させて軽擦をするなら、足の甲を肩に乗せるという方法もあります。

 引き締め作用、利尿作用、発汗作用のあるジュニパー+ローズマリー・シネオールを使ったアロマオイルトリートメントでしたから、講座の途中からトイレに行きたくなった受講生の方もいました。

 下肢の施術の前に背部の施術で交感神経支配領域の緊張を緩め、腎臓を刺激しておけばさらに効果が上がります。

 ふくらはぎをゴシゴシ絞らなくても、筋肉のエクササイズにもなるような姿勢のフォローを考えることで、むくみ解消の効果は上がります。

 私の施術以上に大胆に下肢伸展挙上で軽擦をしていた方もいましたが、それができるのもアロマオイルトリートメントの前に指圧で緩め、下肢のストレッチで緩めておいたからなので、いきなり大胆な姿勢が取れないことは言うまでもありません。

 皆さん足首からふくらはぎが細くなっていました。よくできました。

 垂直横臥位で脇腹(腰椎)を伸ばすストレッチも皆さんにやっていただきました。身長も下肢長も伸びているはず、今回の講座の受講生の皆さんには爽やかなエクササイズになったようです。

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2013年6月 6日 (木)

ギックリ腰への対応。

 昨夜遅くに「ギックリ腰になったようだ」という60代女性の御得意様から「是非指圧をしてほしい」という電話がありました。

 電話の様子からギックリ腰でも症状は軽そうなので、急いで準備をして指圧をすることにしました。

 ギックリ腰への対応では「激痛で体位変換にもの凄く時間がかかる」「咳をしても冷や汗が出るくらいひどく腰が痛む」というような状態であれば安静を指示してください。

 救急外来に出かけたとしても、深夜では満足な治療を受けられる可能性は少なく、専門医がいなかったり、待ち時間や車の乗り降りで激痛に耐えるだけになってしまうことが多いと思います。

 さて玄関から上がってくる姿勢は「へっぴり腰」で膝が曲がり、背中を丸めてやっとのことで歩いています。

 ギックリ腰では座位になることが痛いので「自分の一番楽な姿勢で寝てください」と申し上げると、右を下にした横臥位をとりました。

 この姿勢をとる時は右の腰に傷があると考えられます。

 自分の体重で患部に圧がかかって傷口が塞がるので右を下にした横臥位をとるのです。

 脊柱棘突起を触診して痛みがないので椎間板ヘルニアの可能性は低くなります。

 この横臥位の姿勢で、まず脊柱の上になる左後頚部から腰までを指圧して、右腰に響かないかを確認します。

 左背部、左腰部の指圧が右腰に響くようなことはありませんでした。傷は比較的小さいようです。

 左殿部から左下肢の指圧で痛みのないことも確認しました。

 右背部、右腰部の指圧でも痛みがありませんでした。

 ということは背部から直接触れることのできない「右腸腰筋の傷」である可能性が高くなります。

 この時点で「もう治ったようだ」と言っていただきましたが、あの歩き方からすると普通はそんなことはないので丁寧に弱いタッチで指圧をしていきます。

 右殿部から右下肢にも痛みはなく、坐骨神経症状はありません。

 右を下にした横臥位から仰臥位に体位変換をしていただく時に、やはり右腰が痛むようでしたが、時間もかからず「さっきまでよりは相当楽になったと」いうことでした。

 仰臥位で膝裏に膝枕を当てて膝を屈曲させて下肢の指圧に移ります。

 左右ともに下肢前側、外側、内側に痛みはありません。

 左股関節の外転外旋、内転内旋のストレッチで痛みはなく、右股関節もゆっくり丁寧に動かせばストレッチでほとんど痛みはないようでした。

 上肢、顔面頭部、前胸部、腹部と指圧して、腹直筋の緊張はあっても軽度なので、やはりギックリ腰としては軽い部類に入ります。

 玄関から入って来た時には不安もあったとみえて白い顔でしたが、指圧後には赤味がさした血色の良い顔になっていました。

 最後にいくつかのストレッチを覚えていただきました。

 仰臥位で膝を曲げて左右に倒す股関節のストレッチが基本です。痛みが出ない狭い範囲で気がついた時に50回くらいずつこのストレッチを行うと回復が早まります。

 丁寧に曲げていけば膝屈曲で膝を胸に抱え込む腰椎のストレッチもできるようですが、同じことを速くやろうとすると痛みが出そうです。

 垂直横臥位で上肢下肢を伸ばして脇腹をアーチ型に伸ばすストレッチも一応できたのですが、自分では痛みを出さずにできないかもしれないと思いました。

 指圧後に起き上がる時、やはり痛みが出ました。起き上がるのに時間がかかる典型的なギックリ腰の起き上がり方です。

 しかし右を下にして寝ていれば痛みが出ないことと、本人が「治ったかもしれない」と思える時間があったことがこの指圧の価値です。

 これといって原因が思い当たらないということなので、「座位の連続で右腸腰筋の緊張が限界を超えてその一部に傷ができたギックリ腰」のようです。

 3日は寝起きや車の乗り降りでかなり痛いのですが、7日から10日くらいたつと嘘のように痛みが消えると思います。

 以前は1回の施術で治らない時にはがっかりしたものですが、ギックリ腰は挫傷ですから丁寧な渾身の指圧をしてもすぐに傷が塞がるものではなく、ましてやバキボキンとやって治るはずなどないのです。

 夜遅くにも「あの人なら何とかしてくれるのではないか」と思い出してくれる方がいて、経験を積ませていただいて、一度の指圧で治らない症状への対応にも自信が持てるようになりました。

 自分がギックリ腰になったとしたら「どういう対応をされたら嬉しいか」考えてみてください。

 腰の状態を施術を通して説明でき、タッチが丁寧で優しく温かいものであればそれで十分に価値があります。

 

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2013年6月 5日 (水)

足がつるメカニズムから筋収縮部位に強刺激をするのは不適切だと理解してください。

 足がつる(こむら返りの)原因には「冷え・脱水・筋肉の使い過ぎ・運動不足」があげられます。

 就寝中の脱水、熱中症の脱水でも足がつるので、気温が高くなっても足がつることはあります。

 筋肉の両端にある腱紡錘は、筋収縮を感知すると筋肉を弛緩させる働きをします。

 しかし腱紡錘は長時間刺激を受けないと働かなくなるので、就寝中に同じ姿勢が続いて体重の圧がかかり血行不良になって、ふくらはぎの下腿三頭筋が収縮して足がつることがあります。

 足がつって夜中に飛び起きて収縮したふくらはぎを強く圧しても血行をさらに悪くするだけで症状は改善されません。

 下腿三頭筋の収縮ですから「ストレッチは足の背屈(足底に手掌を当てて膝の方向に倒す)」です。

 また、アキレス腱と膝窩周囲の軽いマッサージは腱紡錘の刺激になります。

 もう一つの考え方は、患部の拮抗筋のエクササイズは患部のストレッチになりますから、拮抗筋にエクササイズになるような指圧をするということです。

 つまりふくらはぎがつった時には前脛骨筋の指圧をします。

 「足三里」や足関節の「解谿」にしっかりと圧をかけた前脛骨筋の指圧をすれば、それは前脛骨筋のエクササイズになります。

 このことを肩こりに応用してみると「肩上部の一番収縮した部位をゴリゴリ圧すのは肩こりの改善法としていかがなものか?」ということがわかるはずです。

 例えば肩こりを訴えるクライアントの背中のたるみに注目して「広背筋のエクササイズになるような施術」をするのも一つの改善策ですし、上部僧帽筋の端と端である後頚部と肩関節部分を施術ポイントとして注目することも理にかなっています。

 足がつってからでは飛び起きるような痛みを感じることになりますから、足がつらないように普段からふくらはぎの血行促進をしていくことが最良の対策であることは言うまでもありません。

 これが「未病のうちに治す」という東洋医学の考え方です。

 毎日のストレッチや軽いマッサージを習慣にした上で脱水と冷えへの備えも万全にしていくと、足がつって夜中に飛び起きるというようなことはなくなります。

 

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2013年6月 4日 (火)

姿勢の形状記憶と胃の容量の形状記憶。

 大食いで有名なギャル曽根さんの胃は背中の側に膨らむそうです。

 大食い大会にチャレンジするフードファイターの人の中には大会に備えて「大食いをすることで胃の平滑筋を鍛える」という人もいます。

 胃の形も人間の恒常性を保とうとする「ホメオスタシス」によって、大きくなったり小さくなったりするようです。

 森公美子さんが「ロングブレスダイエット」だけで痩せたのではないとブログに書いたことが話題になっていますが、そう言いたくなるのはごく自然なことだと思います。

 食事の制限もウォーキングなどの運動もして、体にも胃にも「良い形」を形状記憶をさせる努力があって痩せたのでしょう。

 セラピーの現場では必ず例外に遭遇します。

 ラベンダーの香りが不快だという方もいらっしゃいましたし、誰もがイランイランの香りで興奮するわけではありません。

 肥満症と病名がつく方がダイエットをする場合には医師や栄養士の力も必要です。

 そして医師の力だけでなく、「意志」の力も必要です。

 レコーディングダイエットの先生がダイエット中に「コンビニで菓子パンを見て涙が出た」と言っていたのを今でも思い出します(この先生は後にリバウンドしてしまったのですが…)。

 食事の努力も運動の努力もダイエットには必要ですが、体はその努力に応えてくれます。

 良い姿勢とほど良い胃の容量を形状記憶させていけば、体は必ず引き締まります。

 「10分間〇〇だけで」というようなダイエットでは効果のある人もいれば効果のでない人もいます。

 その個人差をとらえて微調整をして、適切な方向へ導いていくのがセラピーです。

 さて朝のウォーキングに出かける時間です。腰椎を引き上げて大股、速足で歩いてきます。

 梅雨に入ったのに雨が少なく土は乾いていて農作物にも影響が出てきそうです。紫外線が強くなりました。サングラスはかかせません。

 

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2013年6月 3日 (月)

酸・苦・甘・辛・鹹(塩辛い)の五味を含む「五味子のジャム」(追分 寿美屋)。

 五味子のジャムを買いに追分の寿美屋まで行ってきました。

 追分宿は軽井沢町の西側に位置し、昔は北国街道の分岐点として栄えた宿場町でしたが、今は数百メートルの石畳の道の両側にいくつかのお店がひっそりと並んでいます。

 五味子は五行の五味(酸・苦・甘・辛・鹹(塩辛い))を含んでいて、漢方薬ではくしゃみ・鼻水・鼻づまりの「小青竜湯」や夏ばての「清暑益気湯」などに生薬として使われています。

 五味子の生薬としての作用は鎮咳・平喘・止汗・強壮ですから、咳を止め、喘息の症状を穏やかにし、汗を止め、体を丈夫にします。

 薬効の特性としては体を温め、補い、潤し、賦活させ、引き締めます。

 お湯に溶かして飲むと喉を潤して声が良くなるそうです。

 さて実際に食べてみたら、最初に酸味がきて、ジャムですから甘味があって、そして辛くて、最後にしばらく苦味が残りました。

 塩味はじっくり味わわないと見つかりませんでしたが、何度か時間を置いて味わっているうちにかすかな塩気も見つかりました。

 確かに五味を備えています。

 期待していなかったのですがパンにつけても思いの他美味しくて、苦味と辛味のあるブルーベリー・ジャムといったお味です。

 炭酸水で割るとなんとコカ・コーラに近い味になりました。

 以前は軽井沢の沢屋さんでも五味子ジャムを作っていたことがあったそうですが見逃していたようです。

 沢屋さんなら通販もあるのですが、追分の寿美屋さんの手作り五味子ジャムは出かけて行って買うしかなさそうです。

 先週テレビ東京の「いい旅・夢気分」で見て、これは食べてみなければと思った五味子ジャム、行って買って来ただけの価値がありました。

 五味の入った食材は他にはなかなかありませんから。

 「酸・苦・甘・辛・鹹(塩辛い)」の五味が「肝・心・脾・肺・腎」の五臓「肺・小腸・胃・大腸・膀胱」の五腑と、それぞれの味がそれそれの臓腑を補う相関関係にありますから、五味子は健康食品としてもっと注目されてくるかもしれません。

 毎日いただいてみますので、汗止めと美声の効果が楽しみです。

 

 

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2013年6月 2日 (日)

腰が沈む柔らかいソファーで寝るとトイレに行きたくなる(足のむくみには背中の指圧で腎臓も刺激する)。

 梅雨に入って蒸し暑くなってきました。

 温度も湿度も高いと汗が体にまとわりついて体に熱がこもります。

 それでも体力があって次々と汗をかいて熱を発散できる人もいますが、体力の弱い人は熱中症になることがあります。

 体力が弱い人が熱中症にならないように冷房を使うと体が冷え過ぎてしまうことがあります。

 雨が続いたり暑過ぎたりで運動量が低下すれば筋肉のポンプの力が働かないので体がむくみます。

 「熱中症予防で体が冷えて汗をかかずにむくむ」、これからそういう方が多くなります。

 高齢者が夜中にトイレに行くのは体を床に横たえることで重力から解放されて足からむくみが心臓に還りやすくなり、腎臓でむくみを尿にするからです。

 「足がむくんでいる人が足を高くして寝るとむくみが還りやすくなる」ということは皆さんご存知です。

 ふかふかのクッションのソファでテレビを見ながらウトウトと寝てしまっても、腰が沈んで下肢が高くなりむくみが還りやすくなるのでトイレに行きたくなって目が覚めることがあります。

 腰痛の方がふかふかのソファで仰向けに寝るのは勧められませんが、ふかふかのソファで背中から腰が沈むと「自分の体重で腎臓を指圧する」ことになります。

 腎臓は胸椎下部から腰椎上部の両脇に位置しているので、背部の指圧で腎臓を刺激することは腎機能を活発にしてむくみの解消に効果を発揮します。

 柔らかいソファーに背中をあずけているだけで腎臓を刺激できるのですから強い刺激は必要ありません。

 「ふくらはぎのむくみにふくらはぎだけを刺激するのではなく背中も刺激する」、これが理論的な施術です。

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2013年6月 1日 (土)

30代女性、肩に熱の溜まった肩こり、腹直筋の緊張。

 御得意様の30代女性、肩から背中にかけていつもにない違和感があり頭がのぼせて不安になり指圧にいらっしゃいました。

 前日の夕方から調子が悪く、「昨日指圧に来たかった」そうですが都合がつかなかったので今朝仕事前に是非指圧を受けたいということです。

 座位では胸椎の後弯が増強し右に凸に側弯しています。

 肩に触れると熱が溜まっています。

 額よりも肩の熱が高くなっています。

 顔色も悪く、体全体が虚して診えます。

 伏臥位で指圧をしていくと、「左肩甲下部のこり」と「右肩上部から肩甲間部のこり」という対角線のこりに触れます。

 触れて一番痛みが強いのは右第7胸椎の周囲です。

 椎間関節の亜脱臼とも違うのですが、それに近い急性で熱を持った筋肉のねじれのような状態のようです。

 ごく弱いタッチで背部の指圧を繰り返していくと、徐々に熱が発散されて脊柱の歪みも矯正されていきました。

 下半身には問題ありません。

 上肢では上腕三頭筋がこっていました。

 これは仕事で段ボールを肘を伸ばして持ち運ぶことを繰り返しているからでしょう。

 その時に背中を反らして肩から背中に重さがかかっているので、歩いて運ぶと背中に歪みができて、右肩から肩甲間部に炎症が起きたのではないかと思います。

 仰臥位腹部の指圧では「腹直筋に強い緊張」がありました。

 東洋医学では腹直筋の緊張を「裏急」といいます。

 臍の両脇に筋緊張が走る時は、疲労が溜まっている、体が虚している、四肢の筋緊張の反映、腎臓結石、胆石などが当てはまります。

 この場合はストレス性の胃炎になりかけの疲労の蓄積ということでしょう。

 全身指圧後、肩の熱は下がり、脊柱も矯正され、この後は仕事へ向かうそうです。

 正午からのパートタイムなので昼食がおにぎりなどの簡単なものになり、仕事後に間食をして夕食があまり食べられないという食生活の栄養不足も不調の原因となっているようです。

 仕事の内容にストレスもあるようですが、段ボールで荒れていた指先は慣れたのかクリームもつけていないそうですが綺麗になっていました。

 指圧を受けたほうがいいと思ったことは正解で、これをほうっておけばギックリ腰や胃潰瘍になります。風邪を引くのもこういう時です。

 「自分の体のことをよくわかっているから仕事で疲れても大丈夫。何か変だと思ったら指圧に来てください」と申し上げて仕事に送り出しました。

 

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