ストレスで腰痛の悪化、昨日のNHK「クローズアップ現代」。
昨日のNHK「クローズアップ現代」では腰痛がストレスで悪化することを取り上げて、アメリカの医療機関での心理的なサポートや作業の動作を取り入れた運動療法の取り組みなどを紹介していました。
医師からの「ストレスを避けるために芸ですべらないように」との忠告に、ドランクドラゴンの鈴木拓さんが「芸を放棄して安静にしていた」というのは特異な例でしたが、腰痛で仕事ができなくなることや、いつまでも安静を続けることが腰痛にはよくないということを示す例ではありました。
ストレスと痛みが続くと、鎮痛の指令を出す前脳にある「側座核」の働きが悪くなります。
ドーパミンを出してやる気が出たり、麻薬を快刺激と感じるのも側座核の働きです。
「腰痛が治らないので仕事ができない」、「また仕事の動きで腰痛が悪化するのではないか」、このような痛みのマイナス思考で心理的に追い込まれていくと腰痛は緩和されていかないようです。
ほとんどの腰痛は原因不明で画像検査で異常が見つからないということですし、椎間板ヘルニアがあっても腰痛を感じていない人がいるということも画像検査でわかっています。
気にしないでいる時に腰痛は治っていくものだと私は感じていますが、これを御客様にお話することはできても、痛みと不安の最中に実感していただくのはなかなか難しいと思っています。
番組ではアメリカの医療機関で仕事と同じように物を持ち上げる動作を繰り返して自信をつけさせる取り組みを紹介していましたが、これはとても具体的で心理的にも肉体的にも有効なトレーニングだと思いました。
仕事の立ち姿勢で腰痛になった美容師の方がタイピストの訓練を受けていたのは、今度は座位での腰痛が気になりましたが、職業訓練まで腰痛治療に取り入れているのは次の具体的な目標を与えることになるので腰痛緩和に有効だと思いました。
指圧・マッサージでは協力筋や拮抗筋のストレッチ+エクササイズで腰痛の患部をカバーできるようにしていく施術が腰痛緩和に有効です。
「気持ちがいい」施術ができれば、側座核が活性化します。
心理的に追い込まれている御客様には、緊張を緩めることと体を鍛えることで痛みは緩和していくものだということを、丁寧なタッチで根気よく伝えてください。
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