膝痛の人は階段の手すりを使うので橈側手根伸筋がこる。
ぺットボトルを持ち上げる時、母指と四指の対立圧で手掌の中にペットボトルを包み込んで落とさないようにつかみます。
この時、手関節は背屈(手背側に屈曲)し、橈屈(母指側に屈曲)します。つまりペットボトルを持ち上げる時に母指と四指は前腕尺側の尺骨側面よりも高くなります。
階段を上る時に手すりをつかむのにも手関節は背屈+橈屈します。
膝の悪い方が手すりをつかんだ手に体重をかけて階段を上れば、手関節を背屈+橈屈させるので長・短の橈側手根伸筋が緊張します。
手すりに体重をかけて階段を上る時は、まず手すりをつかむ時に肘が軽く屈曲して、階段を上がりながら肘は伸展していきます。
肘の屈曲と伸展には上腕二頭筋と上腕三頭筋を使います。
階段を下りる時も手関節背屈+橈屈で手すりをつかむので橈側手根伸筋が緊張します。
手すりに体重をかけておりる時は足の位置よりも前に手をついて、まず肘伸展、次に肘軽度屈曲の動きになります。
膝の痛みが主訴の方は「階段で手すりを使うので手関節背屈+橈屈に働く橈側手根伸筋がこる」というような主訴から派生した緊張を診ていくことがセラピーでは大事です。
さらに「肘を曲げて物をつかめば肩が上がるので肩もこる」というところまで診てください。
ペットボトルから直に飲む時には、手関節背屈+橈側+肘屈曲で肩が上がっていきます。
飲み物をペットボトルから直に最後まで飲み切れば肩はすごく上がっています。
寝違えた時や頚椎症の方は、顎を上げてペットボトルの底まで飲み切ることは痛くてできませんね。
一つの痛みは体にどういう不具合を起こしていくかということを考えながら施術をしてください。
大きく変形した骨を指圧・マッサージで画期的に治すことはできません。
症状の緩和には周辺の筋緊張を緩める、主訴から派生した筋緊張を緩めるということの効果が大きいのです。
体全体を診てください。それが心に響くタッチセラピーとなっていきます。
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