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2013年7月21日 (日)

サルコペニア肥満。

 「頚椎症の手術後一年たって太った」という60代女性、手術前後は痛みで食べることができなかった反動で、この一年間は一人半前くらいずつの食事を続けていたようです。

 頚を自由に動かせないため運動不足になり、現在は体脂肪率が40%近く、筋肉率が23%だということです。

 最近話題の「サルコぺニア肥満」は女性ではBMI25%以上で筋肉率22%以下の人が該当します。

 四肢の筋肉が弱く、おなかの周りにはたっぷりと脂肪がついて膨らんでいるのでBMI25%は超えています。食事の影響で体脂肪率が増えれば筋肉率が下がるので、もうサルコぺニア肥満に該当しているのではないかと思います。

 サルコぺニアの「サルコ」は肉の意味で、「ぺニア」は欠乏症のことをさします。筋肉の減弱が著しい状態がサルコぺニアです。

 サルコがつく病気には「サルコイドーシス」もありますね。サルコイドーシスは「肉のようなものができる病気」で、肺や胸部リンパ節、目、皮膚などに症状が現れることが多いようです。

 さて御客様の今回の主訴は左頚部から左上肢と左腰の痛みです。

 左頚部の乳様突起後縁「完骨」とその高さに並ぶ「天柱」、左の「肩根点」と「肩井」、左前腕外側「手三里」にはエレキバンが貼ってありました。

 「頚と肩がこっている」という感覚があるようですが、触ってみて硬くはありません。

 頚椎症の手術はしたものの、頚神経に沿った神経の痛みが続いているようです。

 左腰痛はたっぷりとしたおなかに引っ張られていることと、運動不足で下半身の筋肉が衰えていることの影響があります。

 神経の痛みは単なる筋肉疲労と比べて、触れてから痛みを感じるまでの時間がとても速いものです。

 触れた瞬間に「痛い」と体が逃げるようなら神経が傷ついています。

 左手三里は橈骨神経支配ですから第5頚神経から第1胸神経が関係しています。

 後頚部から肩甲間部までは傷があるものと考えて微圧(100gから1kgの圧)から始めて5kgくらいまでの圧で施術をしていきます。

 痛みを与えれば体が逃げるのでふわりとした着地が必要になります。

 腰の緊張は頚を動かさないように固定した胸椎くらいまでの影響も受けています。

 おなかの肥満もあるので腰は常に緊張を強いられています。

 しかし腰には神経の傷の痛みはなかったので、5kgから15kgの快圧で指圧をしました。

 下半身とおなかには運動をさせるようなテンポの速いタッチで指圧をし、上肢、頭部顔面、前頚部、前胸部には頚椎への影響を考えて頚椎を揺らさないように、丁寧に弱い圧で指圧をしました。

 それでも一年前と比べたらかなり回復していて、丁寧に指圧をすれば痛みを感じさせることもなく、体位変換にも時間がかからなくなりました。

 指圧後「そろそろ次の段階に入ったかもしれませんね」と申し上げました。

 栄養をつけて頚に負担をかけない生活から運動を取り入れた生活への移行を、脂肪を溜めて筋肉を減らした体が要求しているようです。

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