セラピーのタッチはせん妄患者さんへのタッチになる。
NHK「ドクターG」の再放送で、副甲状腺機能亢進症でせん妄になった患者さんの回を見ました。
副甲状腺(上皮小体)ホルモン=パラソルモンは、甲状腺から分泌されて骨からのカルシウムの取り出しを抑制するカルシトニンと拮抗して働き、「骨からのカルシウムの取り出しを促進します」。
よって副甲状腺機能亢進症では高カルシウム血症、尿管結石などの症状が出ます。
この症例では尿管結石による腰痛と代謝異常にによるせん妄の症状がありました。
タッチセラピストが注目すべきことは、番組の最後に研修医の方が模範を示した「せん妄の方へのタッチ」です。
「手掌を滑らせるようにふわりと触れて、手掌を滑らせるように名残惜しそうに離す」、これがせん妄の方にも通じるセラピーのタッチです。
指導医の先生がフォローしていた「上から見下げるのではなく、自分からひざまずいて下から目を合わせる」ということも、錯乱していたり、幻覚を見ているような状態の方を落ち着かせるには必要です。
「指先を下に向けて手の甲を見せるのは幽霊の手」、「手掌を見せて手を上に振れば煽る手、盛り上げる手」というのが落語にあります。
「手掌を見せて近づいて来る、手掌が密着する」というのは友好的な手、「手背を見せる、手背や関節を使う」というのは攻撃的な手です。
いつも言いますが、一人用のベッドでうつ伏せ寝の御客様の上にまたがって圧す、しかも関節を使うなどということは、格闘技ならギブアップしなければ命さえ危険なマウントポジションの攻撃です。
タッチはセラピーにもなれば、殺法にもなります。
セラピーのタッチをしてください。
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