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2013年9月23日 (月)

「揉む」の注意点、『あん摩マッサージ指圧理論(医道の日本社)』より。

 揉捏法(揉み方)の注意点について、医道の日本社発行の『あん摩マッサージ指圧理論』より抜書きさせていただきます。わかっているようで、おそらく理解していないことがあるのではないかと思います。

 基本手技に揉捏法があるのは「あん摩」と「マッサージ」で、指圧に揉捏法という基本手技はありません。

 では、指圧で揉捏法を使わないかというと、腹部の指圧には櫓棹揉捏があり、ふくらはぎには把握揉捏を行うので、揉捏法を使っています。

 あん摩では揉捏法を「筋肉などの軟らかい組織をおし、こね、つまみ、搾るように揉む方法」としているので、「皮下組織までを対象とした揉捏」も考えていることがわかります。

 マッサージでも「主として筋肉を対象に行う手技で筋肉を他動的に動かす方法ともいえる」としているので、こちらも筋肉まで届かせない結合組織を対象にした揉捏法があることをにおわせています。

 これらの「などの軟らかい組織」や「主として」の文言が抜けてしまって、筋肉を揉むことしか考えていない方が多いのではないでしょうか?

 あん摩の揉捏法についての注意点には、「骨になるべく当たらないようにすること」「手指を体表に密着させて指でこすらないようにすること(衣服で患者の皮膚を擦りむくことがある)」「力を指先のみに加えないで、前腕、上腕から加え粗暴にならないようにすること」が大切であるとしています。

 またマッサージの揉捏法についての説明には「場合により筋肉の経路と直角の方向に動かし揉むこともある」とあります。

 これは、筋肉の走行と直角の方向に動かすのは「場合により」であって、通常のケースで推奨できることではないということです。

 言葉でテクニックを伝承することはとても難しいことです。

 しかしそのテクニックを伝えようとする文章を精査して心で受けとめた方には、タッチの本質が見えてくるはずです。

 揉捏法は萎縮した筋肉の運動機能回復にも、新陳代謝を活発にするにも、他動運動としても効果があります。

 ですが皮膚が真っ赤になるように揉めとは、どこにも書いていないのです。

 指でこすって皮膚を擦りむくことがないようにと書いてあります。

 皮下脂肪を燃焼させるにしても結合組織までを対象にすればいいのですから、雑巾を固く搾るようなタッチではやり過ぎです。

 結合組織は上皮組織、筋組織、神経組織以外の全てです。

 骨も、軟骨も、捕食機能を持つ肝臓、脾臓、リンパ節などの細網組織も「結合組織」ですが、これらはタッチセラピーの対象外です。

 リンパマッサージ、血管マッサージ、皮下組織(脂肪)までの結合織マッサージ、手技療法のテクニックには浅い部位を対象にしているものがあります。

 結合組織のタッチ(揉捏)を研究してください。

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