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2013年11月 1日 (金)

70代女性、右手関節尺側の痛み。

 接骨院で治療を受けてからすぐに電話をかけてきた70代女性の御得意様、知人の薦めで通ってみた接骨院のようですが…。

 肩こりや筋肉痛は指圧・マッサージ、関節症状は接骨と思っている方も多いようですが、指圧は関節の症状にもとても良く効きます。

 主訴は右手関節の痛みで、患部には接骨院から渡されたサポーターを巻いています(サポーターは1,000円だったそうです)。

 接骨院では電気をあててから軽いマッサージを右前腕にしたようです。

 何回通っても症状が緩和されないことと、症状に対しての説明がなく、挨拶を含めて会話がないことで「その接骨院ではダメそうだ」と思ったようです。

 まずサポーターを巻いた側の右上腕が非常にむくんでいます。

 サポーターを巻いたまま手関節の掌屈、背屈をしてみると掌屈で痛みが出ました。

 手根管症候群を予想したのですが、痛みは手関節尺側だということで、となると尺骨神経や尺側手根屈筋に原因がありそうです。

 サポーターをとって、もう一度右手関節の掌屈、背屈、左右の回旋を行うと痛みは出ませんでした。

 右上腕のむくみもあり、このサポーターはいらないのではないかと思いました。

 仰臥位から指圧を始め、まず右第7頚椎~第1胸椎の脇に手を入れて中指で圧し上げてみました。

 思ったとおり、痛みで飛び跳ねました。ここが右手関節尺側に伸びる尺骨神経の出口です。

 今は一人で暮らしている方ですが、子供たちの家族が集まる日に料理を作って包丁を使ったり、庭仕事で鎌を使ったりで、右手関節は背屈→尺屈と橈屈→尺屈の動きが繰り返されて、手関節尺側を痛めたようです。

 右上腕はむくんでいましたがこりはなく、手関節の痛みでは普通は右前腕内側に痛みやこりがあるものなのですが、圧して痛いというほどのこりはありませんでした。

 伏臥位では右後頚部から右肩上部、右肩甲骨下部の棘下筋と右肩甲骨外側の小円筋がこっていました。

 これは右腕を大きく振りかぶって使った時にできるこりですから、ダイナミックな鎌の使い方で草刈りをしたのかもしれません。

 右後頚部から肩甲間部は尺骨神経の神経根症状の緩和を目標に、弱い刺激で緩めていきます。

 全身指圧、ストレッチ後、右手関節の掌屈、背屈、左右の回旋で痛みは出ませんでした。

 しかし右手関節尺側の尺骨茎状突起と豆状骨の間を圧すと痛みがありました。

 尺側手根屈筋には傷(炎症)があるようです。

 玄関から入って来た時はドアを押すのも痛かったそうですが、帰りには「ドアを押して痛くない!」の言葉と笑顔を残して、電動自転車でスイスイと帰っていかれました。

 接骨、整骨は骨折、脱臼、外傷の施術をするところですから、筋肉や腱の痛みなら指圧・マッサージの優秀な先生を探して施術を受けたほうが治りが良いことが多いと思います。

 もちろん筋肉や腱に対しても適切な施術をしてくださる接骨の先生が多いとは思うのですが、説明や挨拶や会話がなく、コミュニケーションを取る気がないようなセラピストならその業種が何であってもろくなもんじゃありません。

 御客様の不安を受け留めてそれを背負っても大丈夫なのがセラピストです。

 そういえば私の右脇腹の痛みが消えています。

 どうやら右内腹斜筋の痛みだったようですが、御客様の痛みを治そう、治そうとする気血の流れが、自分の体も治してしまったようです。

 おそらく一般の方なら軽くパニックになる程度の痛みだったと思うのですが、指先に気血を集めようとする指圧の集中が自分の体を治すことになるのは不思議なくらいです。

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