組み立て家具12個を完成させて右背部外側の痛み。
年末の通販でお買い得の組み立て家具を注文した60代女性(12個買うと一万円を切る値段だったそうです)、箱で届いたらけっこうな威圧感で場所をとるので早速組み立てたら、段ボールの片付けなどもあって3時間近くの作業になったようです。
そして翌朝、ただならぬ右背部痛を感じて指圧にいらっしゃいました。
もともと腰痛持ちの方なので、腰に負担をかけないようにテーブルの上を使って、立って組み立てたということですから、床で作業をしていたらもっと症状は重くなっていたことでしょう。
おそらく3段のBOXタイプの棚を組み立てたのだと思いますが、箱から出す、板を持ち上げるなど、腕を大きく広げて肩関節外転、板をはめこんで肩関節内転というダイナミックな上肢の動きが続きます。
主には右腕を大きく使うことで背中を起こす時に右脊柱起立筋の外側、肩をさらに大きく後方に伸展させる時に右広背筋、さらに高い位置で板をはめこむ時にもう一度右広背筋が「それ以上伸ばされることに抵抗して収縮」します。
野球のピッチャーのオーバースローの投球の時の広背筋の使い方と、テーブルの上で棚を組み立てる時の広背筋の使い方は意外ですが似ているのです。
全身指圧後、右肩甲骨周囲の筋肉の緊張は緩みましたが痛みは残りました。
これは急性の炎症によって筋肉や神経、血管が傷ついたということですから、これ以上患部をいじってはいけません。
当然患部には弱い刺激で指圧をしています。
このケースではもともと腰痛があったので、右背部外側の痛みと腰の痛みが結びついていましたが、全身指圧後には右背部外側の痛みだけになりました。
立位で姿勢に注意しながら作業をしたことによって、腰痛の悪化は避けられたのです。
トイレも行かず、飲まず食わずで12個の棚を完成させたということですから、30分に1回5分の休憩とストレッチをいれながら作業をすれば、右背部外側の痛みはもっと軽くてすんだはずです。
威圧感があるほどたくさんの箱が届けば、一気に片付けてしまいたいということにもなりますが、同じ姿勢で同じ作業を長時間続ければ筋肉は疲労し、やがて炎症が拡がります。
年末は大掃除や正月の準備など何かと気ぜわしいものですが、寒い環境での作業や根をつめた作業をする時は事前のストレッチ、途中のストレッチ、トイレ休憩、お茶休憩、これらのリフレッシュタイムを入れることで翌日の疲労困憊を軽減することができます。
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