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2013年12月31日 (火)

大晦日も予約をいただいて。

 大晦日の今日も予約をいただいているので指圧です。

 正月に実家に帰省する方からの指圧の予約も1月4日にいただいているので、毎年こんな感じで年末も正月も過ぎていきます。

 大掃除で腰を痛めた方や駅で転んだという方など、正月三が日の間に来ることもあるので、365日、朝のストレッチとエクササイズは欠かしたことがありません。

 他のセラピストの方はどうかわかりませんが、私の場合は気持ちと体の準備をしないとセラピストモードになれないので、不意にやってくる施術の依頼に対して、結局毎日備えておくことになります。

 昨日は左脇腹の痛みで大騒ぎをして頼み込まれて病院にまで付き添っていったお客様が嘘のように症状が回復して穏やかに指圧を受けて帰っていかれました。

 高齢者心理というのは本当に難しく、手ごたえがあり、丁寧に対応していけば道が開けるものだと感じます。

 患者心理をどうとらえて、上手に応対し、施術という試合をどう作っていくか、これがセラピストの最大の課題だと私は思います。

 もちろんテクニックや知識を高めるのは当然のことです。

 精一杯の施術をしても病気の重さに勝てないことはあります。

 それは全ての医療関係者、手技療法者が体験することです。

 勝てないこともあるけれど「いい試合を作るように努力する」、常にそうありたいです。

 今年も指圧・アロマテラピーに飽きることなく2013年が終わろうとしています。

 デスクの上は書きかけの講座関連の資料と仕事用と音楽用のパソコンが並んでいます。

 来年はマッサージ用のCDをもっと作りたいと思います。

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2013年12月30日 (月)

『AEAJ No.70(日本アロマ環境協会機関誌)』より、カモミール・ローマン精油のコラーゲン産生促進作用。

 先日届いた『AEAJ  No.70(日本アロマ環境協会機関誌)』に「カモミール・ローマン精油のコラーゲン産生促進作用」についての記事が掲載されていました。

 カモミール・ローマン精油のコラーゲン産生促進作用は、インビトロ(試験管や培養器の中でヒトや動物の組織を用いて反応を観察する実験)で確認されたということです。

 また44名の40才前後の女性に1日1回、4週間にわたってカモミール・ローマン精油をホホバオイルで1%に希釈してセルフトリートメントしながら塗布してもらったところ、皮膚のキメが整う例が見られたということです(この実験ではホホバオイルのみを使用したグループでも皮膚のキメが整う例が見られたそうです)。

 この記事で注目したいのは「カモミール・ローマン精油が持つ、肌の真皮層にあるコラーゲンの産生を促す作用は、コラーゲンを塗布や服用により補うこととは根本的に異なります」という一文です。

 あらゆる薬、サプリメントは、肝臓で解毒されてから血液にのって体の組織へ運ばれます。肝臓で薬の作用は弱められ、患部へ十分な量が届くかわかからない、また、大量に投与すれば副作用が強くなります。

 コラーゲンの塗布も、自分のものではない異物が入ってくるのですから、組織が受け入れて定着することのほうが少ないと考えたほうがよいでしょう。

 動物性や植物性のコラーゲンを体内に入れて皮膚のキメを整えようと考えるよりも、自分のコラーゲン産生能力を促進することを考えていったほうが体には無理がないと思います。

 今回送られてきたNo.70には、日本アロマ環境協会が「精油の飲用をすすめていないこと」もAEAJ Newsのページに「精油を料理に使用する行為および飲用をすすめる行為について」という記事でAEAJからのお願いとして書かれています。

 私はこの考えに全面的に賛成です。

 精油を量に頼って使うことは、薬の量を増やしていくことと同じです。

 経口摂取では毒性が強くなると考えられます。

 私はあんま・マッサージ・指圧師ですから、タッチの加減だけでも施術をすることができ、アロマオイルマッサージでも1%の濃度があれば十分な効果をあげることができます。

 アロマセラピストは、精油の濃度に頼る前に、タッチの刺激量の増減、テンポの変化、手当ての持続など、工夫でき、習熟すべきテクニックがいくつもあります。

 考えるべきは、精製され凝縮された薬効を持つ精油の濃度を濃くして使って行った時に、薬であるものが毒になるかもしれないということです。

 (『カモミール・ローマンのコラーゲン合成促進作用』の論文は熊谷千津、野田信三、河野弘美、佐藤有希、塩原みゆき、山本芳邦(敬称略)によって執筆され、『アロマテラピー学雑誌vol.14』に投稿中とのことです。)

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2013年12月29日 (日)

腰痛が続いた後にじわじわとくるタイプのぎっくり腰。

 寒さが厳しくなって、今月は腰痛の指圧が多くなりました。

 なかでも「じわじわくるタイプのぎっくり腰」が多くなっています。

 慢性腰痛の亜急性的悪化、言い換えれば腰への負担が限界を超えて組織の一部が傷ついたぎっくり腰です。

 重いものを持ち上げた時とか、顔を洗おうとして前屈みになった時とか、「ギクッ」とくる瞬間を自覚しなかったのにいつの間にかぎっくり腰になっている症例です。

 その多くの原因は、ストレス、冷え、腹筋と背筋が弱いこと、猫背姿勢の連続、座位姿勢の連続などです。

 筋肉が弱い人や、同じ姿勢を続けている人は、それが腰には負担となって、日常の何気ない動作の繰り返しが、やがて重たい物を運ぶ作業をしているのと同じことになってしまいます。

 指圧中に御客様が漏らす何気ない一言からは、人間関係のストレスが腰への血流を悪くする大きな原因だと感じないではいられません。

 我慢が当たり前になってくると、自分が我慢していることに気づかなくなります。

 昨日「亜急性腰痛」で指圧をさせていただいた40代女性の御客様は、疲労を溜めながらも週2回の卓球のサークル活動を「お付き合いで」週3回に増やさざるをえなかったようです。

 立位でも仰臥位でも骨盤を左右に動かすと右腸腰筋外側に沿った痛みがありました。

 12月の初旬には寒い体育館で卓球の大会があり、待ち時間が長いうえに表彰式もあって、家事をこなさなければならない主婦の日曜日の使い方としては、ストレスが溜まる1日となったようです。

 幸い腸腰筋の傷は小さいようですから、体位変換や起き上がり動作をゆっくりと行い、30分に1回はストレッチをするなど、同じ姿勢を続けないことで腰痛は緩和されていくはずです。

 週3日の卓球を週2日にするそうですから、それがいいと思います。

 減った1日の練習時間分を体幹より後ろの歩幅を大きくした大股のウォーキングにあてれば腸腰筋のストレッチになります。

 「卓球の日が1日増えたので便秘が解消するかと思っていた」そうですが、運動を増やして便秘が解消されないということですから、交感神経が優位になっています。

 つまり卓球の練習時間を増やしたことは、副交感神経が優位になるリフレッシュの時間になっていないということです。

 「気持ちがいい方へ」、それが大事なことです。

 気持ちがいい方へ「舟のへさき」をそーっと向けてあげることがセラピーです。

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2013年12月28日 (土)

翌日は出産をした娘さんの指圧。

 出産をした娘さんのお世話で大変だったお母さんを指圧した翌日はその娘さんの指圧となりました。

 「とてもよかったから行ってきたら?」という会話がきっとあったのでしょう。嬉しいことです。

 出産の時に多量の出血があったということで「顔面蒼白」という言葉がぴったりの顔色をしています。

 主訴は「右肩から背中のこり」、「左利き」だそうです。

 右手の同じ姿勢での固定、「右手の使わな過ぎ+右肩のストレッチ不足」ということが原因として考えられます。

 座位ではX脚が気になりましたが、普段は言われたことがないということでした。

 出産での出血は胎盤がなかなか取り出せなくて、それを引っ張って取り出す時のことで、激痛を伴い、今もお臍の周りが青痣になっているそうです。

 恥骨周囲の痛みや骨盤底筋群の痛みはなく、分娩そのものは難産ではなかったとのことでした。

 伏臥位から指圧を始めました。

 左右の肩上部、肩甲間部がこっていて、右のほうがよりこっています。

 撫で肩で、肩は内旋し、頭は肩より前に傾いています。

 筋肉量が少ないので肩がこりやすいということがありますから、ストレッチだけでなく肩のエクササイズをしていくことが肩こりの予防、症状緩和につながります。

 上肢のむくみがあり、骨盤が開き気味で殿部がむくみ、お尻がたれています。

 右大腿後側の筋緊張が強く、座位では右に体重をかけていることがわかります。

 足の冷えはありません。

 仰臥位下肢の指圧にうつると、すぐに胃腸が音を立てて動き始めました。背部の交感神経支配領域の緊張がゆるんで、副交感神経が優位になったということです。

 大腿前側、大腿外側の筋肉がゆるく、しっかりと使われていないことがわかります。

 X脚の原因は、膝を伸ばす大腿四頭筋と立位を保持する大腿筋膜張筋+腸脛靭帯の弱さにあるようです。

 出産後体調が悪く、お母さんがお世話をしてくださっていたので歩くことや立ち仕事をほとんどしていなかったのでX脚気味になっているようです。

 全身指圧後、肩のストレッチ、骨盤を締めるストレッチを覚えていただいて指圧を終えました。

 軽い腰痛があるようですが、股関節の動きに問題はなく恥骨周囲の痛みもないので、上肢下肢の筋肉を鍛えていくことで体が引き締まっていくことでしょう。

 運動不足の生活だったようですから、赤ちゃんに日々育っていただいて、子育てを毎日少しずつ負荷を増やすエクササイにして体は丈夫になっていくと診ました。

 母乳の出は良いそうなので、指圧後は血行促進されてさらに大変な母乳の量になっているのではないかと思います。

 青白かった顔は赤味がさし、大き目のジーンズのお尻の部分はブカブカになりました。

 まだしばらく実家にいるようなので、しっかりと食べて体調を整えて子育ての体力を蓄えてほしいと思います。

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2013年12月27日 (金)

60代女性、右手薬指の痛みは掌側骨間筋の炎症(お孫さんの抱っこで力が入ったのでしょう)。

 「右手薬指を曲げると痛い」という60代女性、娘さんが出産時に出血が多く、産後の肥立ちが悪いため実家に連れて帰ってきた翌日の指圧です。

 出産前後の3ヶ月は食事などの世話をしていたということで、背中が丸くなり、猫背で肩の頂上が背中側にずれていて、頚から肩甲間部がこっています。

 また頭頚部は右に回旋+側屈しています。

 娘さん夫婦の家に泊まってお世話をしていたそうですから、気を使って、ストレスが溜まっていそうです。

 背中が丸くなっていて頭の重さが右前方にかかり、右後頚部から肩甲間部こっていて右薬指の痛みですから、原因として考えなければいけないのは第8頚神経+第1胸神経の尺骨神経の神経根症状です。

 しかし、このケースでは肩関節の可動域にほとんど問題はなく、伏臥位の指圧後に肩甲間部の筋緊張はすぐにゆるみました。

 仰臥位で右腋窩の詰まりもほとんどなく、右橈骨動脈の脈も明確な拍動を触知することができました。

 右上腕、肘関節、前腕、手関節、手掌に筋緊張や圧痛はほとんどありません。肘部管症候群やギヨン管症候群ではなく、尺骨神経の問題は除外してもよさそうです。

 痛みを再現する右薬指の動きは、中手指節関節の屈曲と内転でした。

 四指の隙間をなくして(薬指内転)で薬指の中手指節関節を屈曲させると痛みが出るので、虫様筋か掌側骨間筋に炎症がありそうです。

 薬指基節骨掌側の虫様筋、基節骨橈側の掌側骨間筋に触れて痛みは再現されなかったので、中手指節関節部分での痛みのようです。

 この指圧ではどちらの筋に炎症があるのかは明確にはわかりませんでした。両方かもしれません。

 それでも一番あやしいのは「掌側骨間筋の炎症」で、薬指と小指を内転させて、中指から小指までの3指は隙間をなくしてそろえ、中手指節関節を屈曲させて「お孫さんを抱っこしていた」ことが、薬指の強い負担になったのではないかと思います。

 右手の甲を上に向けて右手関節を背屈し、右四指伸展で左手で右手関節から回すストレッチで痛みは出ません。手関節背屈・屈掌のストレッチでも痛みは出ませんでした。

 また右薬指だけを伸展させるストレッチでも痛みは出ませんでした。

 この女性は私のストレッチ教室に参加された方で、肩、上肢、手関節のストレッチを毎日やっていたようなので症状があまりひどくならなかったようです。

 しかし、ストレッチをやっていただくと唯一苦手なのがこの伸展した右四指を左手で包んで右手関節を回すストレッチのようでした(利き手でない左手で右手関節を回すと「ふにゃ」となってしまって、力が上手く伝達できない人が多いと思います)。

 赤ちゃんの背中から頭を右手で支えた抱っこで、体重を支える中心がちょうど右手掌側の薬指中手指節関節のあたりになったということなのでしょう。

 右手で背中から頭を支えた抱っこの時に左手は赤ちゃんのお尻を支え、赤ちゃんの顔を覗き込むために頭頚部を右斜め下に向けて背中を丸める姿勢になっていたようです。

 全身指圧後、痛みは軽減し背中も伸びたので、年末から正月を実家で過ごす娘さんとお孫さんのお世話も大丈夫そうです。

  

 

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2013年12月26日 (木)

「全身もみほぐし2,980円」の看板からわかること(御質問をいただきましたのでお答えします)。

 「最近やたらと「全身もみほぐし2,980円」というような看板を掲げたお店が増えているが施術を受けても大丈夫か?」という御質問を複数の方からいただきましたのでお答えします。

 昨日は国道16号線と新青梅街道を車で移動しましたが、道路沿いに「もみほぐし」の赤い看板のお店をたくさん見かけました。

 共通しているのは「あんま」「マッサージ」「指圧」の文字が外から見える看板や料金表などに使われていないことです。

 このことからわかるのは「あんま・マッサージ・指圧師」が施術しない前提でこれらのお店は営業しているということです。

 中にはこういったお店のほうが働きやすいと感じて施術をしている「あんま・マッサージ・指圧師」の方がいるかもしれませんが、「あんま・マッサージ・指圧師法」にのっとって営業しているとは考えられません。

 チェーン店では自社の短期間の研修で認定証を与えて「資格としている」お店があるようなので、技術や知識に信頼は置けません。

 「寝違え」や「ぎっくり腰」などの急性の炎症では施術を受けるべきではありません(施術を受けて症状が悪化することがあるかもしれません)。

 頚や腰の急性炎症の施術の判断は、3年間勉強をして国家資格をとっても信頼が置けるところまでいきません。

 体に触れることは命に触れることだという哲学までが身について始めて、施術はセラピーになります。

 人の体はおのおのが恒常性を維持することで命をつなげています。

 「他者がもみほぐす」とだいたいがやり過ぎになります(自分で揉んでも、揉み続ければ揉み返します)。

 あの看板はセラピーを標榜しているわけではなく「もみほぐす」と謳っているわけですから、もみほぐされて揉み返しても文句は言いにくいですね。

 「物足りないくらいの刺激でないと危ない」、それがわかるには日々の研究と臨床経験が必要です。

 国民生活センターや消費者庁に寄せられるマッサージ関連の健康被害の相談が増えています。私はあのての看板のお店で施術を受けることをお薦めできません。

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2013年12月25日 (水)

60代女性、柚子ジャムをたくさん作って右母指にばね指様症状。

 22日は冬至ですから、お風呂に入れる柚子がよく売れたことでしょう。

 埼玉県西部では柚子の生産が盛んなので、この時期にあちこちから柚子をいただくことがあります。

 「柚子をたくさんいただいたので柚子ジャムを作った」という60代女性、たくさんの皮を剥いて刻んだ翌日、右母指が痛くなって指圧にいらっしゃいました。

 「曲げた母指を伸ばそうとすると引っかかる」ということなので症状は「ばね指」と同じです。

 肩の高さで右上肢を肘伸展で前に出し、手掌を上に向けてから左手で手関節を背屈させる右前腕屈筋のセルフストレッチをやっていただくと、痛みが強過ぎて45°くらいしか背屈できませんでした。

 この時点では右母指の伸展でも屈曲でも痛みがありました。

 座位では頭頚部が軽度左回旋+左側屈、左肩が少し上がっていて、右肩甲骨が後ろに突き出しています。

 伏臥位から指圧を始めると、左肩上部僧帽筋から三角筋前部の緊張が強く「左肩が上がった状態」が長く続いていたことがわかります。

 背部には強い筋緊張、両足には強い冷えがあって、左半身の指圧を終えると冷たい血液が心臓に戻って、強い寒気に襲われたようでした。

 こういうことは糖尿病や閉塞性動脈硬化症の方ではよく起こります。

 この女性にその診断はなされていませんが、今回の指圧では体の詰まりが多く、一過性に閉塞性動脈硬化症の御客様のような血管の状態になっていて、強い寒気に襲われたようです。

 暖房の設定温度を上げ、タオルケットをもう一枚かけて指圧を再開しました。

 座位で右肩甲骨が後ろに突き出していたのは、体幹を右にひねった姿勢で柚子ジャムを作っていたのでしょう。

 体幹を右にひねっているから、顔を正面に向けるためには頭頚部を左に傾ける必要があったということです。

 右肩甲骨周囲から背部の指圧で筋緊張が緩むと「寒気はなくなった」そうです。

 仰臥位右上肢の指圧では、右前腕内側中央橈側の長母指屈筋上に強い痛みがありました。

 包丁で柚子の皮を剥く時には手関節の掌屈と母指の屈曲の方向に強い力がかかります。

 皮を剥く動きを連続で行うためには手関節背屈と母指伸展の方向にも動かしていますが、こちらはあまり強い力を入れていなかったようです。

 また包丁で柚子の皮を刻む時には、手関節は尺屈と橈屈を繰り返します。

 右前腕から手指の範囲では長母指屈筋以外に強い筋緊張はみられず、全身指圧後に最初に行った右手関節背屈のセルフストレッチをやっていただいたところ、もう痛みはありませんでした。

 右母指屈曲から伸展の動きで引っかかりはなくなったので、これは「ばね指ではありません」。

 腱鞘炎というほどでもなく、長母指屈筋の使い過ぎです。

 ばね指様症状が起きたのは母指の屈曲と伸展を繰り返すとどうしても短母指伸筋と長母指伸筋も使うことになるからで、手関節背側で橈側の「嗅ぎたばこいれ」のところで伸筋腱も疲労困憊の状態だったようです。

 非常によく症状が回復した症例です。

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2013年12月24日 (火)

組み立て家具12個を完成させて右背部外側の痛み。

 年末の通販でお買い得の組み立て家具を注文した60代女性(12個買うと一万円を切る値段だったそうです)、箱で届いたらけっこうな威圧感で場所をとるので早速組み立てたら、段ボールの片付けなどもあって3時間近くの作業になったようです。

 そして翌朝、ただならぬ右背部痛を感じて指圧にいらっしゃいました。

 もともと腰痛持ちの方なので、腰に負担をかけないようにテーブルの上を使って、立って組み立てたということですから、床で作業をしていたらもっと症状は重くなっていたことでしょう。

 おそらく3段のBOXタイプの棚を組み立てたのだと思いますが、箱から出す、板を持ち上げるなど、腕を大きく広げて肩関節外転、板をはめこんで肩関節内転というダイナミックな上肢の動きが続きます。

 主には右腕を大きく使うことで背中を起こす時に右脊柱起立筋の外側、肩をさらに大きく後方に伸展させる時に右広背筋、さらに高い位置で板をはめこむ時にもう一度右広背筋が「それ以上伸ばされることに抵抗して収縮」します。

 野球のピッチャーのオーバースローの投球の時の広背筋の使い方と、テーブルの上で棚を組み立てる時の広背筋の使い方は意外ですが似ているのです。

 全身指圧後、右肩甲骨周囲の筋肉の緊張は緩みましたが痛みは残りました。

 これは急性の炎症によって筋肉や神経、血管が傷ついたということですから、これ以上患部をいじってはいけません。

 当然患部には弱い刺激で指圧をしています。

 このケースではもともと腰痛があったので、右背部外側の痛みと腰の痛みが結びついていましたが、全身指圧後には右背部外側の痛みだけになりました。

 立位で姿勢に注意しながら作業をしたことによって、腰痛の悪化は避けられたのです。

 トイレも行かず、飲まず食わずで12個の棚を完成させたということですから、30分に1回5分の休憩とストレッチをいれながら作業をすれば、右背部外側の痛みはもっと軽くてすんだはずです。

 威圧感があるほどたくさんの箱が届けば、一気に片付けてしまいたいということにもなりますが、同じ姿勢で同じ作業を長時間続ければ筋肉は疲労し、やがて炎症が拡がります。

 年末は大掃除や正月の準備など何かと気ぜわしいものですが、寒い環境での作業や根をつめた作業をする時は事前のストレッチ、途中のストレッチ、トイレ休憩、お茶休憩、これらのリフレッシュタイムを入れることで翌日の疲労困憊を軽減することができます。

 

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2013年12月23日 (月)

「深く狭くの施術」よりは「浅く広くの施術」がベター、目指すのは浅い部位から深い部位までを広く施術すること。

 「深く狭くの施術」と「浅く広くの施術」のどちらを選んだほうがいいかという御質問をいただきましたので、私の答えをこのブログにも載せておきます。

 「深く狭くの施術」では限局性に乏しい深部痛をとらえられないことがあり、見当違いの部位をグイグイ圧し込んでしまうと御客様の体に健康被害を与えてしまう可能性があります。

 指圧・マッサージは鍼灸と違って始めに患部を特定せずとも施術が始められます。

 これは指圧・マッサージの長所であると私は考えています。

 その長所を活かすためには全身性の広い施術が不可欠です。

 かといって浅い部位への刺激だけでいいかというとそれも違います。

 指圧の「診断即治療」という極意は、触った瞬間にその部位の状態を見極めて適量刺激の指圧をするということです。

 漸増漸減圧はゼロの刺激量からマックスの刺激量までを自在に操るということです。

 それ以上指を沈めてはいけないと感じたらその深さでとどまるか、いつでも戻れる圧し方が漸増漸減圧です。

 浅くも深くも自在、硬さに触れたらそれを無理に潰そうとしない、それが現代医学ともあんま・マッサージ・指圧理論とも合致する圧迫法、指圧です。

 深く狭くの施術でもみほぐしてしまうと、その症状の真の反応点となっていない部位や、有名なツボをゴリゴリ圧して、筋肉や関節を傷つけてしまうことがあります。

 その健康被害を与えにくいという点で「浅く広くの施術」のほうがベターです。

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2013年12月22日 (日)

伏臥位で肩関節180°屈曲(頭の方向に上肢を伸ばす)で前腕だけ浮かす肩こり解消のエクササイズ。

 伏臥位で行う肩こり解消のエクササイズを紹介します。撫で肩で肩こりの方には特にお勧めのエクササイズです。

 まず伏臥位で両方の肩関節を180°屈曲します(頭の方向に上肢を伸ばします)。

 左右の手掌が向き合うように上肢を伸ばしてください。

 上腕は床(ベッド)につけたままで、前腕だけ浮かせます。

 これはバンザイをして肘だけ軽く曲げた形です。

 このエクサイズでは肩周囲から肩甲骨外側、広背筋にかけて強く筋肉が収縮します。

 撫で肩の肩こりの方にこのエクササイズをやっていただくと、前腕を持ち上げるだけのエクササイズが「こんなに大変なんだ!」と実感していただけます。

 他の筋肉や反動を使わないので、前腕を浮かすだけで肩から背中の筋肉にしっかりとした負荷のかかるエクササイズとなります。

 また普段使う肩関節の内転筋や内旋筋のストレッチにもなります。

 タッチセラピーを勉強している方には、「体の使い方の工夫次第で大きな力を出したり、大きな負荷をかけることができること」を理解するためにやっていただきたいエクササイズです。

 体の使い方の工夫次第で大きな力が得られることがわかるようになれば、手関節から先だけの重さでの体重移動、肘から先だけの重さでの体重移動など、小さい負荷でも密着のしっかりとある漸増漸減の垂直圧ができるようなれば、指力で圧し込むよりも大きな力を使えるようになることがわかるはずです。

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2013年12月21日 (土)

銀座の整体院、消費者庁の勧告に従わず景品表示法違反で書類送検。「身長伸ばす(1cm105万円)」の広告に根拠なし。

 銀座の小顔矯正の整体院が消費者庁の勧告に従わず広告の内容を訂正しなかったため、景品表示法違反で書類送検されたというニュースがありました。

 銀座の小顔矯正の整体院というので、今年前半にテレビ番組が取り上げて、後になって問題になったところかと思ったら、今回書類送検されたのは別の整体院でした。

 インターネットで検索すると「1cm105万円で身長を伸ばす」というホームページが出てきますから、書類送検されても訂正はしていないようです。

 「年末は半額キャンペーン」と書いてあります。

 銀座には高額な施術代をとる小顔整体や治療院がいくつもあるのですね。

 指圧はもちろん、まっとうな手技療法を行っていれば縮んだ体がストレッチされて背中が伸びたり下肢長が伸びるのは当たり前です。

 私の講座に初めて来た方でも、下肢の指圧とストレッチを覚えて施術をすれば1cmくらい下肢長を伸ばすことはできます。

 短縮している筋肉を伸ばし、狭くなった関節を拡げてこその手技療法ですから、それをあえて「身長が伸びる」と広告してはいけないということです。

 この書類送検された整体院に消費者庁が目を付けた理由には「高額な料金を支払って施術を受けても満足のいく結果ではなかった」という方からの苦情が多かったということがあったようです。

 「お金がないから広告の内容を訂正できなかった」そうですが、本当のところはどうなのでしょう?すぐに訂正できると思うのですが…。

 身長1cm伸ばせば105万円に値するとしたら、指圧師は石油王になれます。

 指圧をして体をストレッチし、骨格を矯正し、身長や下肢長が伸ばすことは、御客様の本来の身長に戻すということです。

 指圧で猫背やO脚や下腹ぽっこりを改善しても、仕事や日常生活動作や楽な姿勢や運動不足でまた体を短縮させてしまうのが人間の常です。

 「破れたら縫え、破れたら縫え」で、それでも施術を続けていけば形状記憶されていき、姿勢が伸びて、身長が伸びて見える方が実際にいます。

 しかし、一回の施術で伸びるのは関節の隙間の間隔であったり短縮していた筋肉で、重力がかかることによって少しずつまた縮んでいきます。

 一つの骨が縦に伸びるには食事や運動が不可欠です。

 高齢になれば骨は減ってくるので、成長期を過ぎれば現状維持のために食事や運動で骨を維持していくことになります。

 消費者庁の方に施術をしても、当然下肢長や身長を伸ばせるのがセラピストですが、「そのことを身長を伸ばす」と広告してはいけないということです。

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2013年12月20日 (金)

腰痛退院後5回目の指圧、腹筋、大腿四頭筋のエクササイズが本気モードになってきました。

 腰痛の60代女性のお宅での5回目の指圧です。

 忘年会の旦那様お迎えの退院後初の車の運転では、途中で強い痛みに襲われることもなかったようで、それも腰痛再発の不安を払拭する自信になります。

 入院した病院での退院後初の診察は「寒いから行かなかった」そうで、一瞬クラッとしたお言葉に『やれやれ…』という思いではありますが、それも順調に回復しているからでしょう。

 今回の指圧では腰をかばうために左の腰部脊柱起立筋と左の大殿筋に圧して強い痛みを感じるこりがあり、左肩甲下筋と右棘下筋にも圧して強い痛みを感じるこりがありました。

 患部の左腸腰筋の体幹の屈曲(前屈)の働きと拮抗する筋肉が体幹を伸展させる左腰部脊柱起立筋、股関節屈曲の働きと拮抗する筋肉が股関節を伸展させる左大殿筋です。

 右棘下筋のこりは腰をかばってプッシュアップで体幹を起こす時に右手に体重をかけて、右胸が右肘より下がった姿勢から起こしているので肩関節の棘下筋の停止部に強い負担がかかっているようです。

 左肩は内旋の状態が常になって肩甲下筋が緊張していて、右肩と左肩は対称的な使い方になっています。

 「立つと腰が不安定な感じがする」ということでしたが回復は順調で新しい異常は見当たりませんでした。

 全身指圧後、筋肉をつけたいとの御希望があって2種類の腹筋と大腿四頭筋のエクササイズを行いました。

 仰臥位膝屈曲で足を浮かして体幹を前屈させながら股関節も屈曲させる腹直筋のエクササイズと、同じ姿勢から斜めに体幹を起こす側腹筋のエクササイズ、そして下肢伸展挙上の大腿四頭筋のエクササイズです。

 「もう腰痛を繰り返したくない」と本気モードなので、腹筋は全くできないと言っていましたが腹筋中におなかに触れてみるとしっかりと筋肉が収縮しています。

 腸腰筋周囲の筋肉を強化していけば、体幹や股関節の動きで腸腰筋の負担が減りますから腰痛改善につながります。

 次回の指圧は1週間後にしてみるということで、週2回受けたかった指圧が週1回になることも回復が順調であることの証明です。

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2013年12月19日 (木)

「冷えの運動法」、昨日のアロマ指圧講座。

 昨日の生活の木ハーバルライフカレッジ原宿表参道校のアロマ指圧講座は「冷えの運動法」がテーマでした。

 まず足の冷え解消の運動として、椅子を壁際につけて片足を乗せ、大腿四頭筋を両手で圧して膝伸展+足底屈+足趾趾紋部で壁を圧す(趾節関節伸展)エクササイズ行いました。

 これは爪先立ちと同じ筋肉の使い方のエクササイズです。

 大腿四頭筋を両手で圧すことで膝がしっかりと伸展するので、足底屈で足趾で壁を圧すことができていればふくらはぎがつるくらいに下腿三頭筋をパンパンに収縮させることができます。よって筋肉のポンプの力で血行が促進され、冷えが解消し、むくみが心臓に還ります。

 この感覚をふまえて、伏臥位で、施術する側の下肢の股関節を軽度内転させて反対側の下腿の上に施術する下腿を乗せて膝伸展と足底屈の形をしっかりとキープし、交差させて得た高さも利用して普段使われない下腿三頭筋を緊張させながら行うジンジャーとマジョラムを使ったアロマオイルトリートメントを行いました。

 ジンジャーもマジョラムも加温作用に優れた精油です。

 また、仰臥位で、股関節を内転させる大腿筋膜張筋から腸脛靭帯のストレッチと、そのストレッチの姿勢を利用してのタッチ行いました。

 よく使う筋肉である大腿外側の筋肉にはストレッチをしながら弱い刺激をします。

 よく使う筋肉のストレッチはその反対側の拮抗筋のエクササイズになりますから、その姿勢を利用して大腿内側の内転筋群にはテンポの良いやや強めのタッチをします。

 施術する側の下肢は膝伸展で股関節内転、 反対側の下肢は膝屈曲で施術する側の膝の外側に足を着地させます。

 また、足底屈+外反で足底外側を指圧すると「前脛骨筋のストレッチになる」、つまり前脛骨筋の働きは足背屈+内反ですから、その逆の形を作ればストレッチになりますから、よく使う筋肉のストレッチの形で施術をすれば普段使わない筋肉にはエクササイズの形になり、やや強めで持続を短くしたテンポの良いタッチをすることでエクササイズのタッチになります。

 足底屈+足外反で行う足底外側の指圧は靴の外側が減る人にj効果的です。足底内側の着地を形状記憶させるために、足底屈+外反で足底外側を指圧します。

 手の冷えには指節関節伸展で、指を目一杯外転させて(開いて)両手の指紋部を圧し合う、これが足の爪先立ちと同じ、そしてこの指の使い方は四指の外転以外は指圧と同じです。

 足の冷えには腹部大動脈→鼡径動脈→大腿動脈という血流を良くするために、腹筋運動と腹部の手掌圧、鼡径部の手掌圧、股関節の伸展(後方挙上)をしてから施術を始めると効果的です。

 手の冷えには頚からゆるめて、肩関節外転・外旋・屈曲・伸展で腋窩動脈の詰まりを解消してから手指までの血行促進の施術をすると効果的です。

 大きな関節を伸展させて動脈の詰まりを取り除く、よく使う筋肉のストレッチをしながら「こっている筋肉には弱いタッチ、たるんだ筋肉には運動をさせるためにテンポの良いタッチ」をしていきます。

 冷えは交感神経が優位になっていて血管が収縮した状態ですから、副交感神経を優位にして血管を拡げるためには「気持ちのいい刺激」をします。

 今朝の産経新聞で「腰痛持ちの浅田真央さんは痛いマッサージが嫌い」というトレーナーの談話を読みました。私は痛いマッサージが嫌いなのが正常な感性だと思います。

 痛みも冷えも交感神経が優位になっている状態です。

 緊張させるようなタッチはセラピーのタッチではありません。

 

 

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2013年12月18日 (水)

寒さで体を丸めていると熱を作れない、関節の伸展で熱を作る。

 体を丸めていれば表面積が狭くなるので寒い冬には熱を逃がしにくい姿勢ではあります。

 しかし体を丸めていれば「筋肉を積極的に使わないので熱が作れない」、「関節の屈曲で血行不良になる」、「同じ姿勢の連続で筋肉が硬くなる」などのデメリットが多く、手足の冷えやすい体になります。

 冷えを解消する簡単な方法は「関節の伸展」です。

 寒いので足趾の関節を丸めて歩くことの対極にあるのが「爪先立ち」です。

 爪先立ちは足趾の「趾節関節伸展+足関節底屈+膝関節伸展」で足趾趾紋部に体重をかけます。

 走る時、股関節伸展で後ろの地面を蹴る時の下肢の関節の使い方は爪先立ちと同じです。

 寒さで足趾を丸めて歩くと歩幅が小さくなり、関節のしっかりとした伸展が行われないので冷えを解消する筋肉運動にはなりません。

 爪先立ちと同じように上肢や体幹の関節伸展で行う指圧は「指節関節伸展+肘伸展+脊柱の伸展」で行われるので、指圧をすることで大きな筋肉が使われて熱を作り、被術者の冷えだけでなく施術者の冷えも解消することができます。

 猫背で肘を曲げて指の関節を曲げて圧迫するよりも、関節伸展で圧す指圧のほうが多くの筋肉を動員することができるので、わずかな体重移動でも大きな熱を発生させられることは明らかです。

 だからといって伸筋に目一杯力を入れて指圧をするのではなく、ゼロの圧からマックスの圧(快圧は5~15kg、強圧は30kgがマックスです)までをいつでも加減できる(漸増漸減圧ができる)姿勢(型)を作って、体の無駄な力を入れずに適量刺激を作るの指圧です。

 走ることまではしなくても「大股で歩く、爪先立つ」、そして指圧を受けるのはもちろん指圧をすることでも末梢の冷えは改善します。

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2013年12月17日 (火)

腰痛退院後4回目の指圧、鎮痛薬がいらなくなりました。

 60代腰痛の女性のお宅にうかがっての4回目の指圧です。

 腰痛で入院した日からは3週間が過ぎ、退院した日からは11日が過ぎました。

 鎮痛薬を飲むと口内炎ができるようになったそうで、痛みがずいぶんやわらいだこともあって2日前から鎮痛薬の服用をやめています。

 今回の指圧では、仰臥位股関節屈曲・伸展(大腿の上げ下げ)でほとんど患部の痛みは出なくなっていました。

 しかし、右腸腰筋をかばったために左腰部脊柱起立筋がずいぶん緊張していました。

 仰臥位、横臥位と指圧をし、最後には依頼により購入してきた「ゴムチューブストレッチ」を取り入れてみました。

 ゴムチューブをたすきがけにして、一つのストレッチ約1分×7つのストレッチで、8つの頚神経が支配する頚から肩周囲の筋肉を緩めていきます。

 もともと頚椎症がある方で、頚をかばったために入院するほど腰痛が悪化したと考えられるので、頚・肩の筋肉をゆるめることで腰痛のさらなる改善が期待できます。

 ゴムチューブストレッチで頚や腰に痛みが出ることもなく、できないストレッチがなかったので、このストレッチを続けることでさらなる体の回復が期待できます。

 2日後に入院した病院で診察があるそうですが、「痛み止めはいらないのに、何のために行くのか?」と仰ったので、「病院の先生はきっと心配しているから顔を見せに行ってきてください。行き帰りがリハビリになりますから」と申し上げました。

 病院でのリハビリを断っているので、きっと先生はその後どうなったか心配しています。

 私だって指圧の後には『少しは楽になりましたか?』と尋ね、『今頃痛がっていないか?』とか『楽になったと言ったけど本当に大丈夫か?』など、強い痛みを抱えて指圧に来た方のことは心配になります。

 今回の腰痛の入院では投薬と安静という治療でしたが、万が一、次回は手術等で御世話になることがあるかもしれないので、診察を受けておけば病院との顔つなぎにもなります。

 夜には忘年会の御主人を迎えに行くようなので、それが退院後初の車の運転になります。

 カイロで腰を暖めておけば冬の夜の車の運転も大丈夫でしょう。

 腰痛は順調に回復しています。

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2013年12月16日 (月)

仙骨上部中央の痛みが指圧をしていくうちに右腸腰筋の痛みに絞られた症例。

 40代女性、主訴は仙骨上部中央の痛みです。

 仙骨中央の痛みが主訴というケースは稀です。

 神経の出口である仙骨孔が中央より外に寄っているので、中央より母指一つ分外側の位置や、仙腸関節付近の痛みの訴えのほうが多いです。

 座位では腰椎の前弯は正常に診えましたが、腹筋が弱く、おなか周りに脂肪がついているため、後の伏臥位の指圧では腰椎前弯の増強、胸椎後弯の増強が明らかになります。

 仙骨上部の触診では第1仙骨中央を軽く触れて痛みを感じるようでした。

 仰臥位で股関節を閉じたまま膝屈曲で股関節を屈曲していくと「痛みが出そうな感じがする」ということでしたが、ゆっくりと曲げていけば強い痛みは出ませんでした。

 股関節を外転させて同じように股関節を屈曲していくと、右腰から仙骨周囲が「緊張してくる」ということでした。

 股関節の回旋でも右股関節回旋で「緊張が強くなり」、左股関節回旋では「患部に響く」ということでした。

 これらのことから仙骨上部中央の痛みは右腸腰筋の傷によるものという疑いが濃厚になりました。

 下肢の指圧では足先に冷えがありましたが、上肢の冷えはありませんでした。

 頭部、腹部の指圧で患部に響くようなことはありませんでした。

 伏臥位の指圧で背部の筋緊張を緩めると胸椎の後弯の増強は緩和されました。

 胸椎の後弯が矯正されると腰椎の前弯も緩和されていました。

 すると「仙骨上部中央の痛みは右に移動していました」。

 これが「深部痛は局在性に乏しい」ということです。

 つまり内臓の痛みや深い部位の筋肉の痛みは、痛みを感じている部位と患部は一致しないことがあるわけです。

 胸椎の後弯増強(つまり猫背)と、腹筋が使われずおなか周りに脂肪がついたことで、右手の使い過ぎで右腸腰筋の負担が大きくなっていて、限界を超えて強い痛みを感じるようになったということなのでしょう。

 時々右殿部から大腿後側の坐骨神経に沿って痛みが出ることがあったようですが、右大腿後側から足にかけて強い緊張はありませんでした。

 右下肢伸展挙上回旋は腸腰筋のストレッチになるので「痛みが出る」ことをふまえて、小さくゆっくりと動かしましたが「それでも患部が緊張してくる」ということでした。

 全身指圧、ストレッチ後、仙骨上部中央の痛みは消えていました。

 仙骨上部中央の痛みは「関連痛」です。

 ですからこの部位をゴリゴリ圧すことで施術を満足してしまったとしたら、症状緩和の施術としては不十分過ぎます。

 また仙骨上の痛みを筋肉で考えれば脊柱起立筋との鑑別が必要になります。

 このケースでは伏臥位で体幹を起こすマッケンジー体操でも、下肢伸展挙上回旋の腸腰筋のストレッチでも、仙骨上部の痛みは再現されなかったので、「背中を反らす脊柱起立筋が原因の痛みではない」と言えます。

 比較的小さい傷のようですから治りは早いと思います。

 痛みを再現させないように股関節を動かす、歩く、そしておなかを引っ込めて腹筋を使うことを意識すると回復が早まります。

 

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2013年12月15日 (日)

「五十肩ではない」と言い切れる肩のストレッチ不足の症例。

 50代女性、一週間前から右頚部から肩に寝違えのような症状があって「五十肩」を心配して指圧にいらっしゃいました。

 座位を後ろから診ると頭頚部がやや右に回旋し、右肩甲骨からその下の肋骨が後ろに盛り上がっています。

 右手を使う時に猫背で顔を右に向け、右肘を後ろに引いている姿勢が常なのでしょう。

 右肩の外転、屈曲(前方挙上)ができたので「五十肩ではない」と申し上げました。

 肩峰下での棘上筋や回旋腱板の強い炎症、断裂、石灰化は除外できます。

 右肘屈曲で右肩上部のセーターを指でつまんでもらって、肘頭を真上に振り上げて肩関節を外旋させてもらうと肩甲骨がゴキゴキと音を立てました。

 肩関節外旋のストレッチ不足は明らかです。

 これは肩に主訴がある症例の典型で、右手掌を下に向けて肘屈曲+肩関節内転内旋で右手を使い過ぎ、その逆方向のストレッチ不足が原因となっています。

 顔を右+手元の下へ向けて手仕事をしているようなので、足りないストレッチは「顔を正面~上に向ける(顎を上げる)」、「肩関節の屈曲・伸展・外旋」「肘伸展」などです。

 全身指圧、ストレッチ後、顔は意識せずに正面を向けるようになりましたが右肩甲骨からその下の肋骨はまだ少し後ろに盛り上がっています。

 肩甲骨内転させ(背骨側に引きつける)鎖骨を伸展させる(胸を拡げる)、脊柱伸展(背中を反らす)などの数種類のストレッチを覚えていただいて指圧を終えました。

 「五十肩でない」というお墨付きがもらえると御客様は嬉しいものです。

 このまま肩が上がらなくなることはまず考えられませんが、毎日ストレッチを続けないと肩を動かす時に痛みが出るなどの症状が続きます。

 症状緩和のストレッチは普段しない動きですから、施術の最後に効果的なセルフストレッチを覚えてもらって「普段しない動きはやりにくい」ということを御客様に実感していただくことも大切です。

 毎日ストレッチを続けて、苦手なストレッチが楽にできるようになった頃、姿勢は矯正されて体は柔軟になっています。

 柔軟な体には柔軟な心が宿ります。これがとても大事なことです。

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2013年12月14日 (土)

腰痛退院後3回目の指圧、できるストレッチがだいぶ増えました。

 退院から8日が過ぎた60代女性の腰痛の御客様、お宅にうかがっての3回目の指圧では「できるストレッチ」がだいぶ増えました。

 退院から5日目の2回目の指圧では伏臥位で前腕を床について体幹を起こすマッケンジー体操ができるようになり、今回は立位で骨盤を前後・左右に動かすことも、左右に回旋させることもできるようになっていました。

 仕事は休んでいますが家事はぼちぼちやっているようなので、御本人は症状が悪くなったように感じていたようですが、全身指圧とストレッチ後には体の動きが軽快になったので回復は順調のようです。

 特に大股のウォーキングができるようになっているので、暖かい時間に積極的に歩くことが腰痛のリハビリになります。

 指圧では腋窩後壁の肩甲下筋を緩めたことで、腰痛をかばうために緊張を続けていた肩関節周囲が緩んで、股関節の動きまで硬さが緩和されました。

 痛みに強いということも、目についたことはやってしまいたいという性格もあるのでしょう、立ち上がる時に思い切ってスッと立ってしまうので患部に痛みが走ることがありましたが、立ち上がる動作をゆっくりと3段階にも5段階にも分ければ、痛みを感じずに日常生活動作を行うことができそうです。

 立つ、座るの動作で左腸腰筋を刺激すればまだしばらくは痛みが出ると思いますが、回復具合は順調です。

 『こりトレ(ゴムチューブ・ストレッチ)』のことをお話したら買ってきてほしいと興味を示されたので、次回の指圧ではゴムチューブ・ストレッチがリハビリメニューに加わります。

 セラピストは個人トレーナーですから、万人向けのストレッチを個人向けにアレンジして、関節の角度や持続時間、回数などを最適にしたストレッチメニューとエクササイズメニューをその日の体調をもとにその場で作れるように勉強を続けてください

 次回は回復具合を確かめながら、徐々に体幹の動きを増やしていきたいと思っています。

 

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2013年12月13日 (金)

「ベーコン1日1枚でも精子が劣化」ハーバード大学公衆衛生学研究チームが行った不妊治療に来たカップルへの調査でわかったそうです。

 今朝はインターネットのニュースで「ベーコン1日1枚でも精子が劣化」という見出しが目に止まりました。

 ハーバード大学公衆衛生学研究チームが不妊治療に訪れたカップルを調査をしたところ、ベーコンやハムなどの加工肉を日常的に摂取している男性の精子には形態異常が多くみられ、加工肉を食べない男性と比べて精子の数が30%減少していたそうです。

 1日1枚のベーコンでも精子の形態には悪影響を及ぼすことになるそうです。

 この調査は家畜の飼料に含まれる成長促進ホルモン剤の人体への影響の研究から派生して行われたようです。

 またこの調査で、「赤身魚を多く食べる男性は精子の量が多い」、「白身魚を多く食べる男性は精子の形態は良好」ということもわかったようです。

 今年は牛脂注入加工肉の食品偽装問題がありましたが、成長促進ホルモン剤が人体に悪影響を及ぼしているとしたら、今後は肉でも養殖の魚でもエサまで消費者への表示が必要になりそうです。

 男性不妊への影響だけでなく、体の他の部位への影響もあると思っていたほうが間違いはないので、自然の中で獲れたものや昔ながらに飼育されたものの命をいただいて自分の体の栄養とすることが、健康を保つためには必要なようです。

 (ベーコンやハムが精子を劣化させる詳しい説明はニュースに書かれていなかったのですが、ベーコンやハムは塩分や脂が多く、塩分によって体に悪影響を及ぼす成分が凝集し、保存によって肉質が変化することなどが精子を劣化させるのではないかと思いました。)

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2013年12月12日 (木)

朝は指圧、夜はとうとう病院の付き添いまで頼まれて…、依存の強いクライアントは大変です。

 昨日もこれを書いている朝7時過ぎに電話がかかってきたので今もビクビクしていますが、クライアントの依存が強過ぎるとセラピストは大変です。

 昨日は遠方からの御客様の予約が午前中にあったので、それまでに依存の強い御客様の指圧をしなければならなくなりました。

 主訴は左脇腹の痛みと足のしびれ、坐骨神経痛の影響と考えられました。

 全身指圧→ストレッチ→エクササイズ→脇腹と腰、坐骨神経に沿った「ブラックペッパー、ラベンダー、マジョラム、サイプレスのアロマオイルマッサージ」、これだけやっても足のしびれは残るものの「坐骨神経痛はそういうものだから」と何度も言い聞かせて家まで送り届けて、次の御客様の予約の時間に間に合いました(依存の強い御客様がこちらに来る時は家族が車で送ってきてくれました)。

 次の御客様の指圧も終わって、あれこれ用事を済ませ、暗くなって帰ってきたら留守番電話にしてあった電話が鳴りました。

 帰ってからメールのチェックをしていたので、何かあったら留守電に入っているだろうと思い返信を書いていたら、しばらくして玄関のチャイムが…。

 そしてまさかの今朝の御客様が「左脇腹が痛くて足がしびれるから診てください」とのこと、留守電にメッセージを残さず家族に車を出してもらって直接飛んできたのでしょう。

 こうなると後は鎮痛の座薬を使うくらいなのですが、家族にはそのことを説明して一応触診してみることにしました。

 熱や吐き気はなく、腹部に触れて、また指を離して激烈な痛みはないのでやはり坐骨神経痛の影響はありそうです。

 おなかを圧したほうが気持ちがいいようで、いろいろと話をしていくうちに「便が出ていない」ということがわかりました。

 体は緩んでいるので「後は心配なら病院に行って診察をしてもらったら?」と申し上げると、「センセイ付いてきて!」と言うことになり、家族に連れていってもらえばいいのですから3度断ったのに譲らないので家族へ電話をかけさせてから、かかりつけの病院に連れていくことになりました。

 「センセイがもう一人いるとお医者さんがやりにくいから車で待っている」と言ったのを「どうしても付いてきて」と言われ『何で私が…』と思いながらマスクをして待合室に入りました。

 10分ほど待って診察室に呼ばれ、診察、触診の結果は「便秘」です。

 支払いと処方箋を待っている間に家族がやってきて「迷惑かけました」と謝られ、連れて帰ろうとしていただいたのですが、このお客様は荷物をちゃっかりウチにおいてあって(「荷物を持って出ましょう」と言ったのに「帰ってきて指圧をしてもらいたい」ということで)、また帰って指圧となりました。

 もう大してやることはなかったので軽く指圧をして安心させるためにバンテリンを腰と脇腹と足に塗って、ウチにあった骨盤ベルトをあげて、しっかりと腰に巻いて、車で送って一件落着です。

 痛みは個人のものですから他の重症の方と比較して軽くても、本人がパニックになるほど心配すれば痛みは強くなります。 

 この御客様の坐骨神経痛は手術が必要なほどの状態でもペインクリニックで局所麻酔の注射をするほどの状態でもないと思います。

 しかし左脇腹の痛みは精密検査をすれば他の何かがあるということもあるでしょう。

 今朝も油断できません。

 「セラピストはクライアントに依存される」、これは間違いありません。

 ほどよい距離をとってください。

 依存が強過ぎる御客様は大変です。

 

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2013年12月11日 (水)

「キョウリュウジャー」大好き2才児のおもちゃが飛んでくる恐れを言った直後に腰痛のおかあさんの眉間を直撃した指圧。

 腰痛の出張指圧の後には3人子供を連れて来るという腰痛の30代女性の予約がありました。

 子供が3人玄関から入ってくるかと思ったら、おばあちゃんが一緒に来てくれたので5才のおねえちゃんは車でビデオ、赤ちゃんは寝てしまったようでおばあちゃんに抱っこされてやはり車の中にいて入ってはきませんでした。

 おかあさんと一緒に玄関を上がってきたのは2才の男の子で、手にはおもちゃを持って「キョウリュウジャー」と言っているそうなのですが、「チョウジュージャー」ににしか聞こえず、次に来た時に話がわからないと残念なので後でインターネットでそのおもちゃを調べてみたら「キョウリュウジャー」のおもちゃではなく「仮面ライダー鎧武(ガイム)のブドウロックシード」という音声の出るカギのついたおもちゃでした。

 こんなことからも姉弟の真ん中の子なので、時間をかけてかまってもらえていない感じがあります。

 本人は満足しているようなのでキョウリュウジャーとガイムの境目はあいまいなのでしょうけれど。

 車で昼寝をしてきた2才児はテンションが上がって、指圧マットの周りに敷いたクッションをわざわざ飛び石に隙間をあけて飛び回っています。

 この無駄なエネルギーを電力に変える方法を是非開発していただきたいものです。

 おかあさんの腰痛は4日前から症状が悪化したということなので、膝枕、足枕をして仰臥位の指圧から始めます。

 7月の終わりに生まれた次男は生まれた時も大きかった子で、今は9kgになったとか。

 2週間くらい前にはオムツ換えや抱っこで「手首が痛い」と電話をかけてきたのでストレッチを電話で教えたら手首の痛みは克服したそうですから手首のストレッチの効果は大したものです。

 仰臥位膝屈曲+股関節外転30°で股関節の屈曲が90°を越えると痛みが出ます。

 その姿勢から股関節をもう少し外転させて膝を伸展させる大腿二頭筋のストレッチや股関節内転、下肢伸展挙上足背屈の坐骨神経の伸展の全てで痛みが出ます。

 育児の慢性腰痛が限界を超えて亜急性腰痛(ギックリ腰)になったということでしょう。

 テンションの落ちない2才児は指圧を見ていて、おかあさんの上肢にうつ伏せになって柔道の四方固めのように倒れ込んできます。

 なかなか愛情のこもった密着ですが、頭が頭突きになるのでおかあさんはキレ気味です。

 そしてこの後、変身ポーズから「ブドウロックシード」が「おかあさんに当たりそう」と言ったとたんに見事に眉間の真ん中を直撃しました。

 なんやかんやで、100円ショップのシールおもちゃを与えて静かになったと思ったら、おねえちゃんが入ってきて取り合いになって、それでも指圧は進み、全身がかなり楽になったということで帰っていったというお話でした。

 話の後半をはしょったのは今急患の電話が入って、8時には指圧を始めなければならなくなったからです。毎日気が抜けません。

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2013年12月10日 (火)

腰痛退院後2回目の指圧。

 腰痛で10日入院した60代女性のお宅での2回目の指圧です。

 膝裏にクッションを当てて膝軽度屈曲で仰臥位下肢の指圧から始めました。

 股関節の屈曲から伸展での痛みは3日前よりも出にくくなっています。

 今回は伏臥位の指圧ができ、腰痛の患部をかばってできた肩甲骨周囲から背部のこりをじっくりと緩めることができました。

 また伏臥位から両手掌・両前腕内側を床につけて体幹を起こすマッケンジー体操を痛みを出さずにすることができました。

 しかし伏臥位からもう一度仰臥位になる時に痛みが出ました。

 また全身指圧と上肢と下肢を使って腰を緩めるストレッチをした後に立位で股関節の屈曲をしていただくと、左大腿挙上で痛みが出ました。

 いよいよ左腸腰筋の傷が問題であったと患部が限局されてきました。

 指圧後コーヒーを薦めていただきましたが、この後の指圧の時間が迫っていたので前回頂いた雑穀米と雪豆腐を美味しかったことのお礼を申し上げてお宅を後にしました。

 この後の指圧では腰痛のお母さんが連れてきた2才の「キョウリュウジャー」との戦いが待っていました。このお話はまた明日。

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2013年12月 9日 (月)

O脚矯正の抵抗運動(自分で行うエクササイズとは違い施術者が抵抗をかけて「最後に負けてあげます」)。

 「O脚矯正」に大腿四頭筋を強化する下肢伸展挙上の自分で行うエクササイズを紹介しましたが、施術者と一緒に行う抵抗運動も紹介しておきましょう(今日O脚の御客様がいらっしゃったら使ってみてください)。

 抵抗運動は、被術者が動かそうとする関節に対して施術者がそれをさせないように抵抗をかけ、肝心なのは「最後に負けてあげること」です。

 大腿四頭筋の抵抗運動の時は被術者の股関節90°屈曲+膝90°屈曲で、施術者は踵の後部に片手の手根部を当てて下腿遠位を支え、もう片方の手で足底をしっかりと圧して、膝を伸ばそうとする被術者に抵抗をかけ「最後に負けてあげます」。

 軽い抵抗から徐々に抵抗を強くしていくとよいでしょう(始めは簡単に負けてあげます)。

 O脚では大腿を少し内側に入れて股関節軽度内転で膝屈曲から伸展の抵抗運動を行います。

 コール&レスポンスが大切ですから、無理をしている感じをあまり与えないようにしながら、最終的には強い抵抗をかけて、それに打ち勝った達成感を体に沁み込ませます。

 気持ち良く、やる気を起こさせるように「しむけて」ください。

 また足底を着地させて膝30°から45°屈曲で被術者が大腿を内側に倒そうとすることにサイドポジションから大腿と膝の側面に手掌を当てて抵抗する大腿内転筋群の強化運動もO脚の矯正になります。

 膝を浅く屈曲すると内転筋群の上部(近位)を強化し、膝を深く屈曲すると内転筋群の下部(遠位)を強化することになります。

 できるだけ広く内転筋群に効いてくる角度に微調整してください。

 セルフエクササイズでは足首におもりをつけて下肢伸展挙上をする方法で負荷を強くすることができますが、施術者による抵抗運動は「加減ができる」ことが強みです。

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2013年12月 8日 (日)

口腔心身症(不安やストレスなどで口の中に症状が出る)。

 昨日暗くなってからいきなりやって来た70代女性、手にはドラッグストアで買ったビタミンB2の薬と口内を殺菌するスプレー薬を持っています。

 「センセイに見てもらおうと思って」ということで、口内炎を気にしていることはわかっていたので、お店でおそらく薬剤師の方に尋ねて買っているとは思いますが、安心していただくために間違いなく口内炎の治療に使う薬であることをお話し、御希望もあって懐中電灯で照らしながら口の中(上、下、左右、喉の奥)を覗きこみ、白く穴が開くようなアフタ性口内炎はないし、多少赤いところがあっても大きく膨らんでいるようなことはないことをお話しました。

 一緒に車を運転して薬を買いに行ったのが歯科助手のお孫さんですし、病院の検査で異常は見つからず、主治医の先生もいらっしゃるので、それでも足りない何かがあるとしたら「心にストンと落ちる安心の言葉」なのでしょう。

 不安やストレスが口腔内の症状としてあらわれる病気が「口腔心身症」です。

 以前にチェックさせていただいた病院からの処方薬には「抗不安薬」も含まれています。

 口の中を気にし過ぎて不安やストレスが痛みを感じさせ、いじり過ぎや義歯の不具合などもあって口内炎を繰り返しているようです。

 ある程度時間をかけてお話を聞いたりお話をしてあげないと帰らないので、車で待っているお孫さんも大変です。

 これが週一回くらいあるので、同じことを聞いていても毎回同じことをお話するのでは芸がないので(これってセラピストとして高いスキルが要求されることだと思いますヨ)、少しパターンを変えて次回は点眼鏡でも用意しておこうと思います。

 最悪「生命線が長いから、チャン、チャン」でもいいのです。

 その渦に巻き込まれているような気を、転じることがセラピーです。

 腰痛に悩む方は指圧で緩和できてもまた普段の生活で腰痛を繰り返し、肩こりで悩む方は指圧で緩和できても普段の生活でまた肩こりになるものです。

 同じことを何度も言われるようなら、それを言われなくなるように工夫し続けるのがセラピーです。

 飽きてはいけません。私も自分に言い聞かせています。

 雑になるな、冷たくするな、お話をするだけでも喜んでくださる方がいます。

 こんなことでも嬉しかったのでしょう、お金を払おうとされたので「次回の指圧でいただきます」と申し上げました。

 タッチセラピーの本質は何かと考えると、それはタッチそのものの物理的な刺激だけではなく、心まで後押しできるかということだと思います。

 一歩踏み出すことをためらっている人には前へ進めるように背中を圧してあげる、忙し過ぎる人にはぬるま湯になって「頑張るな」と包み込んであげる、不安の暗闇には光を注ぐ、そういう芸風でいきましょう。

 まだまだ勉強する課題に毎日気づきますが、私にできることは御客様の不安を減らす努力を続けることです。

 

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2013年12月 7日 (土)

強過ぎるタッチでは御客様は逃げていきます。退院直後に私が指圧に呼ばれた理由は…。

 急性腰痛で救急車で運ばれて10日間入院した60代女性の御得意様のお宅で指圧をしてきました。

 救急車を呼ぶほどの激痛だったそうですが画像検査で異常が見つからず、「全腰痛の85%は原因不明」というほうの、筋肉や神経からの痛みによる腰痛だったようです。

 入院中は点滴と鎮痛の内服薬と座薬を投与され、マッサージも受けたそうですが、そのマッサージが痛過ぎたので「病院でのリハビリの勧めを断って」私の出番が生まれました。

 退院の日に電話をいただいて翌日に指圧にうかがいました。入院中にマッサージを受けている時にきっと思い出していただいていたのだろうと思います。

 指圧にうかがった時は10日間家を開けていたのでハウスクリーニングの方が掃除中でした。

 何とか起きて歩けるようにはなっていますが、御自分で掃除ができるまでには気力も体力もまだまだ回復していないようです。

 仰臥位で膝の下に毛布を丸めて当てて、股関節軽度屈曲+膝軽度屈曲で下肢の指圧から始めました。

 腰痛のためにへっぴり腰でO脚になっていたようで、大腿外側を圧すと痛みがあり、膝をあまり曲げずに「生まれたての仔馬のように」やっとのことで歩いていたようなので大腿前側にも筋緊張があります。

 足の冷えはほとんどなく、股関節の屈曲や回旋では可動域を拡げ過ぎないようにゆっくりと動かせば痛みが出ないので、救急車で運ばれた時の腰の激痛は2段階くらい緩和されてきてはいます。

 発症時、3日、2週間、1ヶ月、3ヶ月…、という痛みが緩和していく典型的な経過での2段階ですから腰痛の回復は順調だと診ました。

 下肢のストレッチ後、股関節を下ろす時には膝を軽く曲げてゆっくりと踵を着地させても腰に痛みが出ました。

 この踵の着地で腰に痛みが出たということは「股関節の伸展で痛みが出た」ということですから大腿骨小転子に停止する「腸腰筋の伸展痛」を考えます。

 股関節軽度屈曲+膝軽度屈曲で仰臥位の指圧をする意味はここにあります。

 急性腰痛の治りかけは「腰をしっかりと伸ばしても痛い」のです(仰臥位で股関節を伸展させることは、腸腰筋にとっては体幹を前屈から伸展させたのと同じことです)。

 強く圧すことも、目一杯ストレッチをすることも、血管や筋肉を収縮させて痛みを感じさせ、緊張によって、場合によっては傷口を拡げて、回復を遅らせることになります。

 痛みを感じさせてしまったということは傷口を刺激してしまったということなので、以後股関節の軽度屈曲の維持にさらに注意しました。

 触ったり、動かしてみないと患部は特定できませんから、押圧や運動の操作はゆっくりと、丁寧に行います。それでも痛みは出るのですからくれぐれも丁寧に。

 横臥位の指圧では肩甲間部のこり、中殿筋、梨状筋、大腿二頭筋外側のこりを緩めました。

 点滴の針による緊張が右上腕内側遠位に残り、左手の甲の腰腿点の圧痛は腰痛の反応点というだけではなく、右上肢内側と左上肢外側の対角線のこりという診方もできます。

 全身指圧後、仰臥位でできる前腕のストレッチや両肘を両手で持って行う肩甲骨のストレッチ、両手をおなかに乗せて腹式呼吸で腰に圧をかける手掌圧、大腿内転筋と大腿四頭筋の強化運動を毎日行うように覚えていただきました。

 指圧後立ち上がる時に腰に痛みが出ました。これも腸腰筋の伸展痛のようです。

 腰痛の部位は左右両方に痛みがあるようですが、背中側から圧しての痛みはほとんどありませんでした(もちろん母指指紋部を広くふわりと密着させて、弱い漸増漸減圧で丁寧に指圧をしています)。

 画像検査で診断のつかなかった腰痛を、私はストレスによる腸腰筋上部の筋性腰痛と診ました。

 救急車で運ばれる前は仕事の忙しさもピークだったようです。

 帰りに奈美悦子さんプロデュースの雑穀米と、豆腐を粉にした信州の「雪豆腐」をいただきました。

 雪豆腐はお鍋でいただくと大豆粉ともおからとも違い、塩味のない味噌というような味わいで、災害時の保存食として使えると思いました。

 また3日後に指圧にうかがう予定です。

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2013年12月 6日 (金)

O脚矯正のポイント、昨日のアロマ指圧講座。

 昨日の飯能生活の木薬草香園のアロマ指圧講座は「O脚矯正」がテーマでした。

 O脚では股関節が外転・外旋しますから、殿部では外転筋である中殿筋と外旋筋である梨状筋の緊張を緩める必要があります。

 O脚では立位の姿勢を保持する大腿外側の大腿筋膜張筋と腸脛靭帯も緊張しますから、この緊張も緩めます。

 O脚では股関節が外転外旋し、膝が軽度屈曲するため、膝関節外側に隙間ができて膝関節内側がぶつかるため、「大腿四頭筋を鍛えて膝関節伸展の形状記憶をさせる」こともO脚の矯正には重要です。

 それには変形性膝関節症の予防やリハビリにも有効な下肢伸展挙上20cm×10秒×10回のエクササイズを朝晩行います。反対側の膝は屈曲で足底をベッド(床)に着け、両上肢を軽度~90°外転させて姿勢を安定させて行います。

 膝関節内側の指圧では痛みがあるかもしれないので丁寧に弱い刺激から適量刺激に調整します。

 こりには弱い刺激、むくむみには運動させるためにテンポ良く、これがセラピーのタッチの基本です。

 下肢伸展挙上で足背屈の坐骨神経の伸展(かかとを手掌の中心で包んで前腕内側で足底を背屈します)と、下肢伸展挙上牽引(股関節、膝関節、足関節を伸ばして下肢長を伸ばします)もO脚の矯正になります。

 股関節90°屈曲+膝90°屈曲で膝を反対側へ倒し骨盤を締めるストレッチは股関節外転・外旋の矯正に必須ですが「しない動きはやりにくい」と考えてゆっくりと小さい動きから丁寧に行ってください(変形性股関節症では痛みが出ますので無理に行わないでください)。

 O脚矯正の基本は股関節を骨盤を締める内転・内旋方向に動かすことですが、「最大外転も最大外旋もしていない」ことを考えて、動かしやすい方向の可動域も拡げ、そして股関節伸展(大腿後方挙上)や屈曲(大腿前方挙上)のストレッチも行います。

 指圧で肩に力が入って肩が上がる受講生の方に、先日買った「ラバーチューブ」でたすきがけをしてしてしばらく指圧をしてもらったところ、後半には肩が下がって、体幹から指紋部への体重移動の指圧がかなり良くなりました。

 『巨人の星』の大リーグボール養成ギプスのように筋肉を鍛えるという目的ではなく、指圧で無駄な力が入って圧が分散してしまう人にゴムチューブのたすきがけは、体の無駄な力を抜くためになかなか良い方法だと思いました。

 伏臥位下腿のアロマオイルトリートメントは筋肉疲労とむくみを目標にブラックペッパーとゼラニウムを使い、反対側のふくらはぎの上に股関節内転で施術する下腿を乗せ、施術をする下腿には高さを与えて血液やむくみの還りやすさを作り、下の下腿には施術をする下腿の重さと施術による軽擦の圧刺激が間接的に伝わるようにして、施術をする時にはすでに少し施術をしたことになっているという、O脚矯正を含めたお得な施術法を紹介しました。

 皆さん良くできていました。

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2013年12月 5日 (木)

『こりトレ(ラバーチューブストレッチ)』富永喜代著1,680円 発行(株)文藝春秋。

 新聞の広告で「ペインクリニックの痛みの専門家が」「神経解剖学をベースにして」「肩こり改善」などのワードが気になっていた『こりトレ』のラバーチューブ付き本(箱です)を書店で見つけて購入しました。

 ラバーチューブ本体が箱の中身の9割、「本」は47ページの小冊子です。

 内容は、黄緑色の2cm幅のゴムチューブを「たすきがけ」にして行う6つのストレッチと、「頚の後ろにあてて」前に2cmほど引っ張るストレッチの合計7つのストレッチが紹介されています。

 これらの7つのストレッチは頚神経の詰まりやすい7つの部位に注目して行われ、胆経のツボ「完骨」や「肩井」とほぼ一致しているポイントもありますが、ツボで定義されているほどの細かい位置の説明はありません。

 ラバーチューブを使った7つの動きで8つある頚神経の詰まりを緩めることを考えたストレッチです。

 ラバーチューブをたすきがけにして軽い負荷をかけることで、抵抗運動の効果を上げることができるようです。

 肩こりに悩む一般の方を対象にしているからでしょうか、神経解剖学からの詳しいストレッチの解説というよりは、「痛みの悪循環を断ち切る」という基本的なわかりやすい解説がされています。

 ストレッチの動作も胸郭出口症候群を改善する大胸筋のストレッチなど、鎖骨周囲や肩甲骨周囲をストレッチする基本的な動きでできています。

 7つのストレッチをやってみると、程好い負荷がたすきがけの肩関節周囲にかかるので、効果がありそうです。

 ただ購入して箱を開けた時の感想は、「ほぼほぼラバーチューブなのだ…」と皆さん思うのでは。

 DVDくらいついているかと思ったらそれはなし。うーん、1,680円…。ラバーチューブは100円ショップで買えそうな品という感もあり、肩こりの人なら悪くない買い物でしょうか…。

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2013年12月 4日 (水)

のどの詰まり→ヒステリー球→半夏厚朴湯の証。

 「のどが詰まってこのまま息ができなくなるのではないか」ということがあったという40代女性、背柱が左側弯し、体幹が右回旋しています。

 漢方医学では「のどに球が詰まったようだ」という訴えを「ヒステリー球」と呼んでいます。

 ここでも以前取り上げたことがありますが、臨床では時々ヒステリー球の訴えに出会うことがあるので「半夏厚朴湯の証」と覚えておいてください。

 半夏厚朴湯は、半夏、厚朴、紫蘇葉、茯苓、生姜からなり、体力中程度の神経質な胃弱者の健胃、鎮吐、咳止めなどに使われます。

 この症例では「タコの刺身を食べてから」胃腸の調子が悪くなり、その後しばらくしてのどの詰まりが発症しています。

 蕁麻疹はなかったようですが、のどの詰まりは喘息の発作時の気管支収縮に近い症状だったようなので、タコによるアレルギーとの関連もあったかもしれません。

 また仕事をやめたということもあって、急激なストレスからの解放が副交感神経を過剰に優位にさせて気管支収縮を招いたということもあるかもしれません。

 (気管支喘息の発作は副交感神経が優位になった睡眠時によく発症します。)

 逆流性食道炎で胃液により食道に炎症が起こってのどに異物感が出ることもありますが、このケースではそれはなかったようです。

 伏臥位の指圧の後、左大腿前側の指圧で胃腸の働きが活発になって音を立てて動き始めました。

 腹部の指圧では胃に大きな動悸(ドキドキ)があり、手掌圧でも軽い痛みを感じたようなので、胃炎があることは間違いなさそうです。

 腹部は軽い圧で指圧をし、全身指圧後、脊柱の左側弯と体幹の右回旋は矯正されていました。

 漢方薬の本で「半夏厚朴湯」のページを見ていただいたら「まさに私にぴったりの症状だ」とのこと。

 ドラッグストアでも購入できますが、「医師の診断を受けて保険で処方してもらったほうが安い」ということをお伝えして指圧を終えました。

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2013年12月 3日 (火)

猫にアロマは危険、完全肉食動物はグルクロン酸抱合による肝臓での解毒ができない。

 マイナビニュースで獣医師の山本宗伸さん(猫の病院「Syu Syu CAT Clinic」副院長)の「猫にアロマは危険」であるというコラムを読みました。

 完全肉食動物である猫やフェレットは肝臓でのグルクロン酸抱合による有害物質の無毒化(解毒)ができないので、精油成分が体内に蓄積することで体調不良になったり死亡することもあるのだそうです。

 人間の風邪薬も、猫にとっては精油と同じように体外へ排出できないので危険です。

 精油は薬にもなれば毒にもなります。

 アロマテラピーは植物芳香療法ですから、植物を摂取する必要のない完全肉食動物にとって、薬効成分の濃縮された精油は毒になることがあるのですね。

 アロマの用途はペットにまで広がっていますが、良かれと思って焚いたアロマで猫を苦しめることにならないように、アロマテラピーの授業の中では是非触れておきたい注意点です。

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2013年12月 2日 (月)

有馬温泉は600万年以上前の海水が温泉として湧き出している。

 東京都内や埼玉県では地下1500mくらい掘れば温泉が出るという話を聞いていますが、有馬温泉は地下60kmから湧き出しているとテレビ朝日の「地球物語」という番組で知りました。

 有馬温泉の源泉の温度は98℃、マントル上部に近い地下60kmの温度は600℃になるそうです。

 地下60kmに水は存在しないということで、有馬温泉の水分がどこから来るのかは長い間謎だったようです。

 それが今年のフィリピンの火山爆発の調査で地底深くから飛び出した蛇紋岩に海水が含まれていることがわかり、それが有馬温泉の水分の謎の解明につながりました。

 フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込む時に海水が取り込まれ、鉱物に取り込まれて存在していた海水がマントルの熱で水蒸気となり、有馬の温泉となって地表に出てくるまでには600万年以上の時間がかかっているということです。

 中央構造線に位置する長野県下伊那郡の大鹿村で山塩が採れるのも、海水を取り込んだプレートの沈み込みが関係しています。

 有馬温泉は有馬高槻構造線という中央構造線の支線といえる活断層上に位置しています。

 地震は困りますが、中央構造線上や活断層上には温泉やパワースポットと呼ばれる場所が多く存在しています。

 プレートとプレートがぶつかり合う場所が大きなエネルギーを秘めているのは間違いありません。

 悠久の時間を超えて地表に現れる温泉の力にあやかりたいものです。

 有馬温泉で600万年前の海水の温泉に浸かりたくなりました。

 

 

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2013年12月 1日 (日)

流し打ちのようにオープンスタンスで体重を後ろに残して指圧をすると体重移動がしやすい。

 昨日、BS TBSの番組で広島から阪神に移って引退した金本さんが「ホームランを打つ方法」について語っていました。

 広島球場よりも広い甲子園球場をホームグラウンドとする阪神に移籍した年にホームラン数が減った金本さんは翌年から「ボールをふところによびこんで手首を早く返さないようにしてボールをミートしてから圧し込むことを意識して打球を遠くへ飛ばそうとした」という話をされていました。

 ミートポイントを後ろにずらせば体重が乗りやすくなります。

 ミートポイントが前で手首を早く返せば体重が乗らずに手打ちになります。

 これは指圧でもいえることで、指の着地が前過ぎると手首が掌屈にのめって体重移動ができないことがあります(指の着地が前過ぎれば猫背になるので、猫背では体重移動の指圧はできません)。

 ミートポイントを後ろにずらした指圧法は以下の通りです。

 前の足をオープンスタンスに開いて(股関節外転で爪先を目一杯外側に向ける)、体側の真横より少し前くらいに母指を着地させてみてください。

 この時に後ろの足の爪先は前の足と90°の方向に向けてできるだけ被術者に近づけておきます。

 前の爪先の外側へのひねりが、後ろの爪先が向く方向への体重移動の爆発的なタメとなります(こういう体の使い方が自分のものになれば指力に頼る圧し方が体重移動の指圧に劣っていることがわかるはずです)。

 その姿勢から、後ろの足に残した体重をほぼ真横にある母指に移動します。

 体重移動の距離が短いことで始めから強い圧がかかりやすいので、必ず息を吐きながらゆっくりとした体重移動で漸増漸減の圧を作ってください。

 ボールをできるだけ体の近くまでよびこんで打つとバットでボールを圧し込む「しっかりとした密着が得られる」ように、流し打ちの感覚でミートポイントを後ろにずらした指圧はしっかりとした密着と体重移動が初心者でもしやすくなります。

 ただしセラピーのタッチはホームランを打つのとは違って体重が乗ればいいというものではありませんから、適量刺激に調整してください。

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