胸郭をわずかに下げる立ち腹筋。
今日で2月が終わりです。
大雪の14日から2週間が過ぎましたが、まだ雪が残っています。
雪で滑らないように足を踏ん張って、下肢外側から側頚部、側頭部の「胆経」に筋緊張がある方の指圧が続いています。
腱鞘炎や五十肩の方の多くは、快方に向かっていた症状が逆戻りしています。
大雪の影響はまだ続いていて、雪かきの筋肉痛は私もまだ続いています。
しつこい筋肉痛の緩和に最善の方法は、痛みを再現しない範囲でストレッチをすることです。
私の場合は広背筋下部に雪かきの筋肉痛が残っていて、仰臥位から体を起こす腹筋運動や背中を反らす背筋運動の時にはまだ激痛が走るのでわずかに体を起こす程度にしか動かしていませんが、日常生活動作にはない動きで傷めた筋肉なので、指圧や車の運転などにはずっと支障がありませんでした。
仰臥位で体を起こす腹筋運動ができないので、立位の腹筋運動を考えてみました。
恥骨から起こる腹直筋は、胸骨剣状突起に停止して胸郭前面を下に引く働きをします。
内・外腹斜筋も体幹の側屈の時に胸郭を引き下げ、腹横筋も腹圧をかけるとともに胸郭を下げる働きがあります。
腹筋には胸郭を引き下げる働きがあることに注目すれば、腹筋運動は「腹筋を意識して胸郭を下げる」ことでもできるということです。
まず、立位で足は肩幅に開いて、おなかを引っ込め(ドロー・イン)腹直筋に力を入れてわずかに胸郭を前下に引くことをイメージします。
この時に両手を組んで肘を伸ばし、背中を伸ばしながらわざと猫背になり頭を下げます。
腹斜筋を働かせるにはこの姿勢からわずかに体幹を側屈させ、胸郭側面を下に引き下げることをイメージします。
胸郭の引き下げは1cm程度で十分です。
さらにおなかを引っ込めたまま、両手を組み肘を伸ばした上肢で円を描いて、体幹を大きく回旋させます。
この立位の腹筋運動は昨日腰痛の方にもやっていただきました。
胸郭を下げるイメージは何回かやっているうちにわかってきたようです。
腹筋運動は仰臥位で体幹を起こす、あるいは大腿を引き上げることと考えられていますが、「腹筋は胸郭を下げる働きがある」ことを考えれば、腰痛のリハビリなどではこのような立位でおなかを引っ込めて胸郭をわずかに下げることを意識する腹筋運動が痛みを再現せずにできる効果的な運動になります。
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