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2014年3月26日 (水)

上からかぶさる体重移動で腰を痛めた症例。

 右骨盤から右大腿後側痛が主訴のマッサージの仕事をしている方に指圧をしました。

 下肢では右半腱様筋、右下腿三頭筋、上肢や肩の周囲では両方の上腕三頭筋、小胸筋、小円筋がこっていました。

 この筋緊張から、左ベッドサイドで頭部を向いて、伸び上がるように上からかぶさって「背中を圧している」様子が診えてきました。

 右下肢は、左べッドサイドで頭部を向けば、後ろに位置します。

 ベッドがあるので右股関節を外に開くことができないので、通常緊張しやすい大腿外側の大腿二頭筋ではなく、大腿内側の半腱様筋が緊張したようです。

 右下腿三頭筋のこりは、爪先立って、伸び上がって体重移動をしているということでしょう。

 爪先立って伸び上がると背筋が緊張し、前にかぶさって圧し込む時には腸腰筋が緊張します。

 下肢後側の緊張が坐骨神経を介して腰部の緊張を強めたということもあるようです。

 上腕三頭筋の緊張は指圧の時に肘を伸ばそうとする力が入り過ぎているということ、小胸筋のこりは「前に落とした10円玉を拾う時の力」が繰り返し入っていたということ、小円筋のこりは重ね母指で圧す時に「肩の内旋の力が瞬間的に入って、外旋筋ではありますが等尺性収縮を繰り返した」ということでしょう。

 伸び上がって上からかぶさって圧す時に、頭の移動は放物線を描きます

 つまりこの時には体重移動も放物線を描くので、体重移動が分散して垂直圧は難しくなっています。

 垂直圧をするには上からかぶさるのではなく、ふわりと母指指紋部を皮膚表面に密着させてから徐々に体幹をプッシュアップで起こしていきます。

 プッシュアップといっても、肘は自然に伸ばしたまま、体幹をゆっくりとわずかに起こして漸増の体重移動を母指に伝えます。

 上手な指圧師ほど無駄な動きはしません。母指を支点にして体幹を支えることで漸増漸減の体重移動をします。

 上からかぶさる圧し方ではベッドが高くなるほど爪先立って無理な姿勢になるので、急襲するねじれた圧刺激になり適量刺激はできません。

 いつも言いますが、一人用のマッサージベッドの上で御客様にまたがって圧すという光景は、施術者の技術不足と志の低さを露呈するようなものです。

 自分が疲れないように、御客様を疲れさせないように、終わってほっとしたというような施術にならないように、一つ一つのタッチに幸福感を乗せてください。

 上からかぶさる圧し方と母指を支点として体幹のプッシュアップで圧す指圧は真逆です。

 イメージをすることも難しいと思いますが、難治性の痛みを抱えた方と向き合っていくうちに、丁寧にふわりと触れていくしかないのだということがわかってきます。

 指力で圧し込むのではない、始めからふわりと安定した密着があって自在に適量刺激を作る、これが「指圧は芸術である」の指圧です。

 私も上からかぶさるような体重移動で腰を痛め、その反省と研究の結果、今があります。

 時間はかかりますが、「自分だったらこんな時どうされたい?」と痛みを抱えた方から教わってください。

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