仰臥位、肩甲骨内側縁の菱形筋のセルフストレッチ。
肩甲骨内側縁の上部、小菱形筋の停止部に痛みを持つ人は多いものです。
肩甲骨と胸郭の間には肩甲下筋などの筋肉を挟みますが、機能的関節に分類され「肩甲胸郭関節」とよばれます。
脊柱から肩甲骨内側縁に向けて斜め下方に伸び、肩甲骨の内転に働くのが小と大の菱形筋です。
肩甲骨内側縁上部に停止するのが小菱形筋、その下に小菱形筋の3倍ほどの幅のある大菱形筋が停止します。
体の前で手を使う時には肩甲骨が外転するので、菱形筋は日常生活でしっかりと収縮されない「使わな過ぎの筋肉」です。
肩甲骨内側縁上部の小菱形筋の停止部は、肩甲骨内側縁下部の大菱形筋と比べて、肩関節外転時に肩甲骨が上方回旋する時にも動きが小さくなります。
しっかりと使われないだけでなく、しっかりとストレッチされない部分が肩甲骨内側縁上部の小菱形筋です。
そこで仰臥位での菱形筋のセルフストレッチを考えてみました。
仰臥位で両膝を立てて、両上腕を体幹と垂直に伸ばしてから(肩屈曲90°)、肘を曲げて左右の手で反対側の肘をつかみます。
左斜め下へ向かう左菱形筋をストレッチするには、両手で肘をつかんだまま右上腕を斜め上に伸ばします。
この時に体幹は右へ回旋されますから、そのまま自分の右手でつかんだ左肘を斜め上に投げ飛ばすようにして体幹を右回旋で倒し、次いで両膝を倒します。
「一人反り投げ」、あるいは受身のような感覚です。
痛みがあれば上腕の斜め上挙上は無理をせず、体幹の回旋も途中で止めます。
反動を利用して元に戻し、肩甲間部の菱形筋の収縮と弛緩を繰り返すことで、詰まりやすい肩甲骨内側縁の血行促進をします。
次いで同様に両肘をつかんで左上腕を斜め上に伸ばす右菱形筋のストレッチを行います。
自分で自分を投げ飛ばし、重力にまかせることで、非日常の感覚を体験し大きなリラックスが生まれます。
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