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2014年5月16日 (金)

70代女性、眠れない原因は膝痛による運動不足。

  70代女性、月に一回指圧をしている御得意様、主訴は眠れないことです。

  眠れないといっても「寝つきが悪い、寝てもすぐに目が覚めてしまう」ということのようです。

  両腕を使う植木バサミで庭の手入れをして疲れたということですが、座位の触診で肩も背中もそれほどこっていません。

  気になったのは歩く時に左膝を軽く曲げて足を引きずるように歩いていたことです。

  4年ほど前に両膝の変形性膝関節症の軟骨を削る手術をしています。

  仰臥位で下肢から指圧をしていきます。

   膝を速く深く屈曲させたり、股関節を内転させて膝の内側に負担をかけるような膝の伸展をさせると両膝に痛みが出ることはわかっているので、今回の指圧では下肢の関節運動はいつもよりもさらに小さく行いました。

 この指圧のポイントは背部の交感神経支配領域があまり緊張していないことと、膝の痛みによる運動不足です。

  いつもなら下肢の指圧の後に、膝の屈曲+股関節の屈曲+内旋・外旋、下肢伸展挙上牽引をゆっくりですがしっかり行いますが、今回は膝を伸ばしきらず、股関節をほとんど屈曲させずに、下肢後側をマットからあまり上げずに、股関節の内旋・外旋や下肢伸展牽引を行いました。

  「痛みを与えないこと」を重視しました。

  膝の関節可動域は下肢の指圧だけでも拡がります。

  いつものように「こんな話をするのはセンセイにだけ」というお話をうかがいながら、デトックスをしていきます。

  伏臥位の指圧も終わり、最後にもう一度、あまり下肢を持ち下ずに下肢伸展牽引を股関節を少し外転させた形で行って施術を終えました。

  立ち上がって歩いた時の両膝は来た時と比べる伸びるようになって、左足を引きずるような歩き方もしなくなりました。

  今回は大腿四頭筋のエクササイズもしませんでした。

  下肢伸展挙上で自分の下肢の重さを負荷として大腿四頭筋を鍛える代わりに、大腿の指圧を重視しました。

  「何となく」、今日は苦行をさせたくない感じがしました。

  大きなキャベツ2玉と大量の玉ねぎをいただきました。

  玉ねぎの硫化アリルのにおいには安眠効果があると言われていますが「分けてくれるほど玉ねぎがあっても眠れないんですね」と申し上げると「全然効かない」と笑っていました。

  変形性膝関節症の手術をしても、若いころのように真っ直ぐに膝を伸ばして立てたり、深く膝を曲げることができる人はほとんどいません。

 軽度屈曲で膝を使ううちに、また新たな膝関節の変形が生まれて膝痛を抱えている方もいらっしゃいます。

  保存的な治療で再手術をしないですむように、ちょっと伸ばす、リラックスしていただく、それで玉ねぎよりは眠れるようになります。

  若い頃ほどの日中の運動量がなくなると肉体と精神の疲労感がアンバランスになって床に入ってからも不安について考えるなど、頭でっかちでネガティブな生活になりがちです。

  玉ねぎのにおいや薬よりも、運動しにくい体に運動させるように指圧・マッサージをしながら「話をすること」「安心を得ること」で交感神経の緊張から解放される方がいらっしゃいます。

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