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2014年6月30日 (月)

「腸に穴があいている」と検査で言われたのは手術の時に腹筋に開けた穴のことだった。

  「腸が癒着して穴があいている」と検査で言われた80代女性、一週間後の診察まで不安だったと思います。

  次の診察で主治医の先生には「それは手術の時に腹筋にあけた穴のことでしょう。癒着があるのはわかっています」と特に何事もなかったように言われてたそうです。

   どうしてこういうことになるかというと、手術をした病院と主治医の先生の診療所が別で、今回検査をしたのがまた別の病院で、内視鏡の検査をした若い先生はその女性の患部を始めて診たからややこしいことになったようです。

   その検査中に腸の癒着をはがそうとゴリゴリやられて「痛い、痛い」と声をあげてしまったそうです。

  高齢だし、状態も安定しているのでどうやら「やってもやらなくてもいい検査」だったようです。

  やってもやらなくてもいい検査にしては下剤を飲まされて、待合室とトイレには下剤を飲んだ人が列を作って、収容所のようだと感じたそうです。

    専門の病院ですから先生やスタッフは当たり前の光景でしょうけれども、大腸や肛門の病気の専門の病院だからこそ排泄の時のプライバシーや人間の尊厳を考えた配慮がほしいと思います。

  そんなお話をうかがいながら指圧をして、「時々腿の裏側が痛くなるのは殿部の梨状筋のこりからきている」ことを説明すると、「納得できた」と喜んでいました。

   大腸癌で上行結腸と横行結腸を切除していますが、頭も言葉もはっきりしていてちゃんと説明をすれば理解していただけます。

  検査をしたお医者様は自分の頭の中ではわかっていて言葉が足りなかったのかもしれませんが、ウチにまで「腸の癒着と穴」の話が回ってきて、きっと親戚中が大騒ぎになっていたと思います。

 変形して動きが悪い部位があっても痛みがなければ問題にしなくていいこともあります。

 痛みがあっても痛みを出さないように動かすことができれば痛みの悪循環を断ち切って血液によって組織を修復していくことができます。

  いらない不安を与えないことも専門家の治療に含まれます。

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2014年6月29日 (日)

腰、肩、手指の強い痛みには小さい回旋運動を30~50回やってみる。

  先週は関節痛と肩こり、腰痛の症状が悪化した指圧ばかりをしていました。

  「肩を回すとポキッという」と言って見せてくださる御客様の回し方は、肩(上腕肩甲関節)を360°グルグル回すことが多いのですが、痛みがある肩をいきなり大きく回しても良い効果は得られません。

  肩に痛みがあれば、肘を伸ばして上肢の縦軸に対してネジネジと左右に回旋させる動きをゆっくりと30~50回繰り返したほうが肩関節周囲の緊張をほぐすのに適しています。

  腰痛も基本は仰臥位で両膝を立てて痛みの出ないわずかな範囲でいいですから左右に膝を30~50回ゆっくりと倒します。

 「こんなので効くの?」と思うくらいのわずかな動きでも、肩関節や股関節ではしっかりとした回旋運動になっています。

   大腰筋は股関節内側の大腿骨小転子に停止しますから、股関節のわずかな回旋運動でも腸骨筋までがゆりかごに揺られているようにストレッチされていきます。

  こんな小さい運動で効くわけがないと思っても、30回を超えたところから感覚が変わってくるので、是非やってみてください。

 手指に痛みがある時はほとんどが屈筋の炎症なので、屈筋のストレッチは両手の指紋部を合わせて、ゆっくりと左右の手で圧し合い手指を伸展させます。

  基本的には指の間隔を開きますが、開くことで痛みがある場合は無理に開かないようにします(小指外転筋の腱鞘炎など)。

  肩の高さで手掌を上に向けて肘伸展で上肢を前に伸ばしてから手掌を背屈させる(手掌を下に倒す)ストレッチは、手関節だけでなく上肢屈筋から肩、頚までのスーパーストレッチです。

  私は毎朝これらのストレッチをやっています。こんな軽いストレッチでも30回を過ぎた頃から、関節の動きが滑らかになってくるのを実感しています。

  腰痛や肩の痛みがあっても、これらのストレッチのおかげで毎朝蘇ることができます。

  まだ天気の悪い日が続きそうです。小さい動きのストレッチを30~50回やってみてください。

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2014年6月28日 (土)

「シチョウさんものどの調子が悪い」のシチョウさんって…。

  夜勤明けの看護師さん(女性)に指圧をしました。

  一週間前に指圧をした時は声が出せないくらいのどに炎症があって、今回は声はかすれていますがだいぶ良くなっています。

  「指圧の翌日に声が出るようになったので、こののどには薬よりも指圧かなと思った」そうで、これは今週指圧をした他の御客様にも言われました。

  雨が続いて気圧が低いと血行が悪くなるので、指圧による血行促進が炎症の回復を早めるということはあります。

  指圧中の会話で「シチョウさんものどがおかしい」とうかがって「市長さんが病院に来たんだ」と思ったら、それは「(看護)師長」さんのことでした。

  看護婦さんを看護師さんと呼ぶようになったのは知っていても、婦長さんが師長さんになったことまでは咄嗟に理解できないものですね。

 建物が老朽化してきたという勤務先の病院の空調設備に問題があるのかもしれません。

  空調がカビやウイルスをばらまいてしまうのは困りますが、老朽化した病院ではありそうなことです。

 夜勤明けの下半身のむくみを還したので、伏臥位から仰臥位への体位変換の時と仰臥位の後にトイレに行きました。

  指圧後、家に帰ってぐっすりと眠れたことと思います。

  夜勤明けの疲れた体で指圧に来ていただくのですから、指圧中には短い時間でも質の良い眠りになるようにと考えています。

  この日のアロマミストはのどのことがあるのでユーカリ・グロブルスとラベンダー(ブルガリア産)、そしてもちろん心拍数を穏やかにするヒーリング・ミュージックを流していました。

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2014年6月27日 (金)

30代女性腰痛、右腸骨内側と外側の痛み。

  急性腰痛(ぎっくり腰)が主訴の30代女性、仰臥位下肢伸展のSLRテストで腰の神経根症状、坐骨神経症状はありません。

  殿部の梨状筋と大腿後側のハムストリングスの緊張も問題にしなくていいレベルです。

  仰臥位の指圧が終わり、できる姿勢をとっていただくと右を下にした横臥位になったので体重をかけると患部が楽になりますから、患部は右側にある可能性が高くなります。

  体位を変える時には痛みが出ますが、横臥位で腰部を指圧して強い痛みが出るということはありませんでした。

  指圧後、仰臥位下肢のストレッチをいくつかやってみて痛みは出ませんでした。

  一番強い痛みが出たのはその後に伏臥位になる時と、伏臥位で上半身を起こすマッケンジー体操の時です。

  マットから上半身を40cm以上起こすと痛みが強くなるようでした。
 
  右第5腰椎と仙骨間の「関元兪」に近い腸骨の内側と、右脇腹のすぐ下の腸骨内側を指圧すると主訴を再現する痛みが出ました。

  腸骨の内側に圧し込むようにすると痛みが再現され、「奥に痛みがある」と感じているようですから、この腰痛の原因は腸骨内側に貼り付くように起始する「腸骨筋」の挫傷のようです。

  伏臥位への体位変換や上半身を起こすマッケンジー体操では腸骨筋の「伸展痛」があったと考えられます。

  他の可能性としては脊柱に近い骨盤際では大腰筋や脊柱起立筋の傷による腰痛、腸骨体側面では腰方形筋や内腹斜筋、腹横筋が原因の腰痛ということもありそうな位置です。

   しかし、背中側から垂直に指圧して痛みはなく、腸骨に沿って圧し込んだ時に「もっと奥に患部がありそうな感じ」を持っているようなので、腸骨内側面に貼り付くように起始し、大腿骨小転子下方に停止する腸骨筋が一番その感覚に該当しそうな筋肉です。

  起き上がる時や体位変換で痛みが出ますから傷があって小さいものではなさそうですが、痛みの出る動きが少ないところをみると、腸骨内側面の上の方の腸骨筋が少し裂けているのではないかと思います。

 傷は腸骨の外側寄りの一か所だけで内側の痛みは神経に沿った関連痛ということもあるかもしれません(中央の傷ならもっといろいろな動きで痛みが出そうです)。

  3日くらいは起きたり寝たり座ったりで痛みが出ますから、湿布を貼って、できるだけゆっくりと何段階にも分けて立ったり座ったりの動作をします。

  立位で腸骨の際に母指を当て、圧し込まずに骨盤の方を回して圧をかけるというのが傷に負担をかけない血行促進になるでしょう。

  私も2月の大雪の雪かきの後に、腰の中央に近い部分の腰痛から脇腹痛になり、斜め腹筋がしばらくできなかったことがありました。

  座位のデスクワークで腰の血行不良が続いてストレッチ不足や運動不足だと、硬くなった筋肉の一部がちょっとした動きで突然裂けることがあります。

  できるだけ痛みを出さないような動きをして、腸骨の中の傷を閉じることが最優先です。

  安静を心がけて長時間の座位姿勢はさけ、一時間に一回は股関節伸展(後方挙上)などのストレッチをしていくと痛みは緩和されていきます。

   3日くらいはかなり痛くて、一週間くらいで痛む部位が変わってきます。それが腰痛をかばった筋肉です。

  全身性の血行促進はしておきました。そしてどんな傷を治すのも自分の血液です。

  少しでも早く痛みから解放されますように。

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2014年6月26日 (木)

力強いポーズをするとやる気スイッチが入る(昨日のNHK「ためしてガッテン」)。

   昨日のNHK「ためしてガッテン」では、意欲の低下と脳の線条体の関係(高血圧からの隠れ脳梗塞により「損得の判断をし、得ならばやる気スイッチを入れる線条体」の働きが衰える)とその解消法(達成感を得られるパズルなどをする、体を動かす、力強いポーズをとるだけでもよい)を紹介していました。

  体を動かす、力強いポーズをとるというのは、「猫背の手仕事の反対の動き」、例えば腕を真横に広げて伸びをすることで背筋を使い、交感神経支配領域を刺激することです。

 座ったまま同じ姿勢でじっとしていれば血行が悪くなり血管に滞りができます。

  関節を動かせる方向には動かしておくということは、猫背の手仕事では窮屈に縮まっている内臓や血管のストレッチにもなります。

  取り組み前の力士のように、グッと上半身に力を入れてファイティングポーズをとることでも、体は興奮してやる気スイッチが入ります。

  背部の交感神経支配領域への指圧や指圧後の速いテンポで軽い刺激の叩打法も「やる気スイッチを入れている」と言ってよいでしょう。

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2014年6月25日 (水)

電動足マッサージ器を首に使って衣服を巻き込み窒息死のニュース。

  「電動足マッサージ器を首に使って80代女性が窒息死」というニュースがありました。

  「ローラー部分の布カバーが外れた状態で使用し、衣服が巻き込まれて首が絞まったのが原因」だということです。

  足用の、ローラーに突起がついた電動マッサージ器を首に使うと、頚を痛めることがあるので危険です。

  神経を傷つければ麻痺が残ることがあります。

  過去にはマッサージ器だけでなく滑り台などの公園の遊具でもパーカーのフードの部分やバッグの紐で引っ張られて窒息死する事故が起きています。

  首は繊細な部分だから強く刺激してはいけないということを、われわれ指圧・マッサージをするものは施術を通して広く世間に啓蒙していかなければいけません。

  また、フード付きの服を着ていたがために柔道の絞め技を受けたようになって窒息死ということは避けたいものです。

 「うっかり」と「危険」は隣り合せです。

  雑なワンタッチの圧し込みで人を簡単に傷つけることがあります。

 治すのは難しく傷つけるのは容易いということを常に考えて、われわれは丁寧に指圧・マッサージをしなければいけません。

  狭い範囲に指を立てて急増圧で圧し込むのは殺法です。

  広い範囲に母指指紋部を密着させて漸増漸減圧で適量刺激を創り出すのが活法です。

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2014年6月24日 (火)

交感神経の働きが弱くて、寒くなっても血管を収縮できずに冷える(昨日のNHK「あさイチ」)。

  昨日のNHK「あさイチ」では冷え症を取り上げていました。

 番組では冷え症を以下の3つのタイプに分けていました。

  ①交感神経が優位になっている四肢末端型冷え症、②腰の筋肉や殿部の梨状筋のこりによる下半身型冷え症、③交感神経の働きが弱い内臓型冷え症です。

  ①の四肢末端冷え症は、痩せ型やダイエット中の人に多く、交感神経が優位になって末梢の血管が収縮して手足が冷えます。

  ②の下半身型冷え症は、腰の筋肉や殿部の梨状筋が硬くて坐骨神経が圧迫されて下肢が冷えるタイプで、このタイプの冷えの解消法として座位で片方の足首を反対側の大腿遠位に乗せて、膝を倒して股関節を外転させるストレッチを紹介していました。

 股関節を外旋させる梨状筋は仙骨と大腿骨大転子を結ぶ短い筋肉なので、股関節を内転させても外転させても屈曲させても、股関節を大きく動かせばストレッチになります。

  ③の内蔵型冷え症は、交感神経の働きが弱くて寒くなっても血管を収縮させて熱の放散を抑えることができずに、手足は熱を放散して温かいのですが内臓が冷えています。

 指圧・マッサージでは自律神経の乱れた方に施術をすることが多いのですが内蔵型冷え症のような「交感神経の働きが弱いタイプ」を想定して施術をしているセラピストはほとんどいないのではないでしょうか?

 番組では冷えの解消法として①41℃の全身浴5分+入浴中にバスタブに背中と肘をつけて肩甲骨の内転5秒×2回、②座位で片方の脚を組んで足を大腿に乗せ、足趾を手で覆うようにして足底屈+足趾屈曲のストレッチ、③肘を伸ばしたブラブラウオーキング(手に荷物を持たず、ひとりで、自分のペースで、体温の上がる夕方に)を紹介していました。

  交感神経の働きが弱くて「手足が温かくて内臓が冷えるタイプ」へのタッチを考えてみましょう。

 交感神経の働きが弱いのですから、神経を興奮させるためには弱いサラサラとした軽擦のような刺激が適応となります。

 背部の交感神経支配領域を弱い刺激で興奮させていくことで、血管の平滑筋も内臓の平滑筋も働きが活発になって内臓の血流量が増して冷えの解消につながります。

 「交感神経の働きが弱い」のと「副交感神経が優位であること」は必ずしもイコールではありませんから、副交感神経支配領域に神経を抑制するための強い刺激をするということは適量刺激にならないことがあります。

  肩こりや腰痛が主訴の施術(一般的なケース)では、こりによって交感神経が優位になっていることがほとんどです。

 この場合、交感神経を抑制するために強い刺激をするという考えではセラピーとして成り立ちません。

 こりや痛みや冷えや不眠、不安がある場合に、強い刺激は逆効果です。

 弱い刺激をし、それを持続によって強い刺激とする、これが一番安全なタッチのセオリー、「漸増漸減圧の指圧」が交感神経の興奮を抑制することにおいて理論にかなったタッチです。

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2014年6月23日 (月)

50代女性、右梨状筋痛。

  50代女性、主訴は右殿部の痛みです。

  4月にぎっくり腰で指圧をした時も腰部から右殿部に痛みがありました。

  前回と違うのは無理をしないようにしていたので肩から腰はほとんどこっていないこと、痛みは仙骨下部と大腿骨大転子を結ぶ右の梨状筋上にあります。

  歩行や座ったり立ったりで痛みを我慢しているような異常は見られず、座位の殿部の触診で主訴の痛みと右梨状筋の圧痛が一致をしたことを受けて、仰臥位の梨状筋の検査(K・ボンネットテスト:股関節屈曲、膝屈曲で患側の足を健側の下肢外側に着地させて股関節内転)はせずに、伏臥位の指圧から始めます。

  肩と腰のこりはほとんど問題にしなくていいレベルでしたが、頭痛持ちの方で、昨日も片頭痛があって病院で処方されている薬を飲んで夜には胃が痛くなったそうです。

  運動不足でむくみがありますから、むくみと右殿部痛=体側の痛み(胆経の痛み)があれば片頭痛になりがちです。

 むくんでいる部位にはテンポの速い指圧で筋肉に運動をさせていきます。

  殿部の梨状筋は仙骨前面の第2~4仙骨孔間から大腿骨大転子内側面に伸びているので、起始停止を直にピンポイントで刺激することはできません。

 梨状筋は殿部の下部で大殿筋の下にありますから持続圧で深部に圧を届けることと、曲面にあるので垂直圧の角度を調整します。

  また、まず大転子を見つけて、大転子の内側上部からやや斜め上に向かって仙骨の際まで4点くらい5秒の持続圧で指圧をしていきます。

  梨状筋はお尻がたれているなど、筋力の違いによって大転子~仙骨間が平行に近い方から斜めの角度が大きい方まで様々です。

  指圧・マッサージが常に考え調整しなければいけないところはこういうところにあります。

  梨状筋が伏臥位で圧しにくければ、大腿筋膜張筋や環跳穴をとらえる時のように横臥位股関節屈曲+膝屈曲で股関節を内転内旋させて指圧すると感覚がつかめます。

  右梨状筋の指圧では主訴の痛みが再現され、大腿後側もこっていたので、このケースのような時が神経根症状を調べるSLRテストが陽性でも「鑑別が必要なケース」ということになります。

  仰臥位にうつってSLRテスト、変形SLRテストをしたところ陰性でした。

  梨状筋の指圧をしているのでK・ボンネットテストでもあまり痛みは感じなかったようです。

  指圧中の会話で、股関節の外転外旋で梨状筋を使うことになるから大腿内側の内転筋を鍛えると梨状筋のストレッチになるということをお話したら「両膝を圧し合うようにしたらいいのではと考えていた」とのことで、この自分の体の声を聴いて体に良いことをやっていこうとする姿勢がとても大事なことです。

 施術だけで終わらず症状改善の方法を提案するだけでなく自ら考える姿勢をサポートすることが大切です。

 大腿前側の胃経は前夜の胃痛のためでしょう、とても硬くなっていました。

 下肢前側胃経の指圧中は何度も胃腸が大きな音を立て、活発に動き始めました。

 また上腕外側の三角筋や上腕三頭筋がこっていました。

  肩こりにならないように気をつけたことの代償がここに現れたということで、上肢外側は消化器系の経脈が走っているということもあります。

 全身指圧後、帰省するたびに指圧に来る娘さんが昨日入籍したというお話をうかがいました。結婚式は先になるそうです。

  なるほど、そんな慶事もあって、車で長距離を運転して座位で股関節外転外旋が長かったということも右殿部痛の原因でしょう。

 ひとつの区切りをつけるための指圧でもあったのだと思いました。

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2014年6月22日 (日)

心臓のステント手術を2回した男性の左肩の痛みの指圧(2回目)。

  心臓のステント手術を2回した男性の2回目の指圧、主訴は左肩の痛みです。

  ウォーキング中に携帯電話で電話をしたそうで、ちょうど予約がない時間だったのでそのまますぐに指圧をすることになりました。

  今回はっきりわかったのは非常に神経質な性格であることです。

  奥様に加齢臭のことを言われて気にしているようでしたが、臭かったのは体臭ではなく汗をかいた足の臭いでした。

  「肩が痛かったから昨日はお酒を飲みに行ってきた」ということなので、ストレスによって肩の痛みが悪化し、お酒を飲んで発散するといくらか痛みがやわらぐようです。

  足の臭いも昨日はお酒を飲んだ後に風呂に入らなかったそうで、足はウォーキングの汗で湿っていて葉っぱのくずのようなゴミがくっついていました。

  お酒の臭いがしてこないので酒量は多くなかったのでしょう。

  左肩から左背部のこりは右利きの猫背による左肩の固定、心臓の反射、ストレスによる交感神経の緊張、などが原因として考えられます。

  全身指圧後、左肩から背部の緊張が緩んで猫背もかなり矯正できたのですが「まだ左肩が痛いからもう少し指圧をしてほしい」とのことでした。

  さて、ここで大事なことは「肩に触るともう筋肉はゆるんでいるのでこれ以上刺激をすれば揉み返す」ということです。

  肩の痛みが心臓からの反射によるものであれば肩の筋肉がゆるんでも心臓からの放散痛が残ります。

  私が指圧をしている冠動脈バイパス手術を受けた方は、冠動脈を拡げる薬とともに、心臓からの放散痛(慢性的な肩の痛み)のためにずっと湿布薬が処方されています。

  このあたりの判断ができるかどうかがセラピストに必要なセンスです。

  「手応えのないツボは今はツボとして働かない、圧さなくていい」、この判断が揉み返しを防ぎます。

  座位で肩のストレッチをしながらそのことを申し上げると納得されたようです。

  「来た時よりはずいぶんゆるんだけど…」が御本人の言葉、この後に続く言葉を埋めよという問題があれば(素人考えではもっと圧せばもっと良くなるかと思って…)が正解でしょう。

  例えばクイックマッサージだから、時間が短いからといって、強い圧刺激を狭い部位に集中させるのはあん摩・マッサージ・指圧理論からはずれた施術です。

  部分の施術も全身施術も、プロのタッチなら圧刺激の増やし方は同じです。

  浅層の筋肉から徐々に深層の筋肉へ、当てるだけの圧刺激から徐々に深い部位に圧を届けていきます。

 部分の施術が全身の施術を超えることはないのです。

  部分の施術だからと「圧を盛る」のは考え方が根本的に間違っています。

  物足りないくらいで終わる、しかしそれでも血行促進によってその後にさらに状態が良くなっていくような施術が正しいセラピーのタッチです。

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2014年6月21日 (土)

臼蓋形成不全の股関節痛に殿部~大腿へのエクササイズとなる指圧と股関節外転外旋伸展のストレッチ。

 

   40代女性主訴は股関節痛です。

  両股関節の大腿骨頭がおさまる寛骨臼が浅く、先天的な臼蓋形成不全という診断を受けています。

  整形外科で手術を勧められてから4年がたっているそうです。

  両方の股関節に痛みがあるとのことですが痛みが強いのは左です。

  パトリックテスト(仰臥位でプロレスの4の字固めのように、片方は膝屈曲で、伸展させた反対側の大腿遠位に足首を乗せて股関節を外転させ膝を下げていく)では、左の膝が下がりにくく30°くらい上がっています。右はほぼ床面と平行になりました。

  特徴的なのは殿部と下肢がむくんでいて筋肉が弱いことです。

  指圧では使われていない運動不足の筋肉に対してエクササイズになるように、テンポの速い指圧をしていきます。

  むくみに対してはやや強めの圧でいいのですが、弱い筋肉ですから強過ぎないように調整します。

  高齢者に多い大腿骨頭の磨り減りによる股関節痛と比べると、股関節内転内旋以外の動きでは痛みが出ないので傷が小さいようです。

  下肢を後ろに上げる股関節伸展では大殿筋が引き締まり、股関節外転では中殿筋・小殿筋が引き締まりますから、股関節を支える殿部と大腿の筋肉を鍛えていけば股関節痛は緩和できそうです。

  全身指圧後、むくんでいた下肢がほっそり引き締まり、歩いていただいても主訴の違和感はなくなったようです。

  痛みが出ないように動かしていくことで股関節痛はやわらいでいくのではないかと思います。

   痛みは引っ越しなどの環境に変化でも悪化することがあります。

   ストレスの原因と思われることが指圧をしながらお話をうかがう中でいくつか出てきました。

  おそらく御自分が思っているほど股関節は悪い状態ではないと思います。

  手術を勧められてから4年たっても一回の指圧で症状が緩和できたのです。

  指圧後、仰臥位で下肢を外転気味に挙上する、立位で股関節伸展、立位で踵の上げ下げの3つをやっていただき、これを毎日行うことをアドバイスさせていただきました。

 股関節周囲の筋肉を鍛えて、保存的治療をしばらく試していきましょう。

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2014年6月20日 (金)

6月18日の「ためしてガッテン」、膝蓋骨周囲の指圧は優しいタッチでないと膝痛を悪化させます。

 

    6月18日の「ためしてガッテン」のテーマは膝痛の解消法でした。

  NFkappaBという転写因子が炎症部位に作用して「膝関節を動かさないでいると膝痛を悪化させる」というのは、リウマチや癌でも同じことが起こっているようです。

  番組で紹介した膝痛解消法は①足のスライド運動、②膝こり解消の指圧、③高位脛骨骨切り術(手術)の3つです。

  ①の足のスライド運動は、椅子に座って靴下を履いた足を前後にゆっくりと滑らせます。1日6分膝痛の方にやっていただいたところ、膝痛が劇的に緩和されたそうです。

 大事なポイントはゆっくりと膝を伸ばすこと、5秒をかけて30cm足をスライドさせたら戻して、これを10回繰り返すのが1セットです。

  仰臥位で膝を立てて行うこともできます。

  ②の膝の指圧は基本指圧でも習いますので、指圧師にしてみれば新しいことではありませんでした。

 膝蓋骨は大腿四頭筋の停止部となる膝蓋靭帯の下にあって可動性があります。

 膝蓋骨の下のツボ「外膝眼」「犢鼻」「内膝眼」の3点と、膝蓋骨上の3点を指圧し、膝蓋骨の可動域を確かめ、拡げるために、上から軽く圧をかけて膝蓋骨を上下・左右に動かし、内回し、外回しをするのは私の指圧ではどなたにでも行っています。

 番組で気になったのは出演されたお医者様の膝の圧し方です。

 あれでは膝痛を悪化させてしまう可能性が大です。

 「そんなに圧すの?」と出演者の方が言ったように、膝痛がある方にはどこでも止められるように慎重に圧をかけなければ怪我をさせます(私は指圧学校の実技で膝を痛めてしまった方がいるのを実際に見たことがあります)。

  くれぐれも丁寧に圧をかけてください。1、2、3と単純に圧し込むことはできないのです。

  ③の高位脛骨骨切り術は脛骨内側に楔形のブロックを入れて、O脚で内側にかかる体重が外側にかかるようにします。

  このブロックには骨細胞が入り込んで、やがて骨と一体化していくそうです。

 「膝痛即解消の新技」を期待しましたが、やはり改善法は「穏やかに動かし、丁寧に指圧をすること」でした。
 
   指圧・マッサージのタッチがお医者様のタッチと同じではいけないことには気づいてください。

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2014年6月19日 (木)

昨日のアロマ指圧講座「下肢の関節運動によるツボ刺激」。

 

    昨日のアロマ指圧講座は「下肢の関節運動によるツボ刺激」がテーマでした。

  「ツボ刺激は患部を安全に治療する遠隔操作である」ということがわかれば、点の刺激のイメージではいけないということがわかるはずです。

  そこで坐骨神経の神経根症状を検査するSLRテスト、変形SLRテストは坐骨神経を伸展させて刺激する方法にもなることを紹介し、クラムテストと膝窩の委中のツボ刺激が同じであることも実技で示しました。

 皮膚表面では委中にあたっていても、圧刺激の向かう角度が斜めにずれていれば、被術者はツボを刺激された感覚を得られません。これが指圧の難しいところです。

  母指指紋部で体を支えて背中を起こすことが重力を利用した指圧の体重移動です。

  肘を伸ばす、手関節を柔軟に使って曲面に対する垂直圧を微調整する、足の位置の微調整、これを瞬時にできなければ被術者は「ツボを刺激された感覚」を得ることができません。

  そこに気づくかどうかが指圧と、指圧みたいなものとの違いです。

  「脚気八処の穴」も末梢神経障害の治療穴として紹介しました。

 胃経、胆経に沿った8つのツボをビタミンB1不足による末梢神経障害と心不全の症状が出る脚気の治療穴としたことは、股関節痛でも膝痛でも内側の骨が傷つきやすく下肢外側の筋肉がこりやすいということにもつながります。

 「こった筋肉をストレッチする時にその支配神経は引っ張られて刺激が強くなる」ということを、東洋医学では経験的に「脚気八処の穴」などに利用しています。

 歴史と哲学を理解していなければ、技術は一つの専門科としての科学にはなりません。

 タッチのテクニックを理論的に理解し、体技として再現できるようになるだけでなく、さらに過去の達人の努力と研究の足跡を学び、セラピストの心を培って、単なる1点の圧刺激から各段にレベルの高いツボ刺激へと変わります。

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2014年6月18日 (水)

乳房切除手術取り違えのニュース、癌の治療が遅れることになった女性について触れられていないのが疑問です。

 

   今朝は高砂市民病院で起きた「乳房切除取り違えのニュース」が気になりました。

  良性腫瘍なのに乳房切除の手術をされてしまった女性は、病院がいくら謝罪をしても苦痛が癒えることはないでしょう。

  しかし被害者は一人ではなく、癌の治療が遅れることになったもう一人の女性も被害者です。

    こちらの女性についての病院の謝罪やその後の対応などが報道されていないのはおかしなことだと思いました。

  検査結果で良性腫瘍だと思っていた女性こそが乳房切除手術が必要だったわけです。

 安心から奈落の底へ落されたこちらの女性の精神的・肉体的苦痛も癒えることはないでしょう。

  もし癌が悪化したら、治療が何日か遅れたことは間違いありませんから、病院から受けた苦痛は2倍、3倍になって消えることはありません。
 
  報道で触れられていない「乳房切除手術を受けるべき女性」のことが気になります。

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2014年6月17日 (火)

梅干しをラッキョウ酢でつける。

  昨日指圧をした方から「梅干しをラッキョウ酢でつけている」というお話をうかがいました。

  肩こりになったのも、梅の実の軸をとったり、ラッキョウの下処理をしたからだそうです。

  次回来た時にいただけるそうですが、ちょうど庭でとった梅の実があるので私もラッキョウ酢で梅干しを作ってみようと思います。想像してみるになかなか美味しそうです。

  今朝は今年初めて熟したブルーベリーを6粒収穫しました。

 これから毎朝熟したブルベリーをとるのが楽しみです。

  西日対策に新しいすだれをかけるのをいつにするか、30℃を超える日が続くとほぼ夏です。

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2014年6月16日 (月)

「リラックスアロマテラピー創刊号」買いました。ものすごくお得です!

 「リラックスアロマテラピー創刊号」を買いました。

  490円ですから『付いてくる精油の質が落ちるのではないか、しかしそんなことをすれば信用問題だし…』などと思っていたのですが、昨日も何度もテレビCMを見て、書店で山積みになっている「リラックスアロマテラピー創刊号」を見たら迷わず手が伸びていました。

  私は生活の木のラベンダー精油のヘビーユーザーですから、ラベンダー精油の香りを嗅いで質が悪ければ気がつくと思うのですが、いつもの安心感があります。

  私が買った「リラックスアロマテラピー」に付いてきたのはブルガリア産ラベンダーで、全てがそうなのかはわかりませんが、私が一番よく使うのがブルガリア産ラベンダーです。

   中身は8mlですが茶色の遮光精油瓶は10mlのものと同じでラベルだけ違います。

  3mlは648円、10mlは2160円ですから8mlだと1728円になる計算です。

   テレビCMの宣伝といい、この値段設定といい、これは採算を度外視しています。

 書店で買えるところをみると、80号まで定期購読で損を取り返そうとしているようでもありません。

  2号以降も1490円なら8ml1728円の精油を付けては赤字です。

  小冊子(テキスト)の内容もアロマテラピー検定1・2級の検定本以上に実践的な内容です。

  このお得感はラベンダー精油を使う人は絶対にお得、ラベンダーを使うつもりがない人も肩こり、頭痛、不眠に火傷、消臭・抗菌・防虫にも使えるので、買ってみてはいかがでしょうか。

  「値段設定を間違えたから回収です」とかならないうちに、「リラックスアロマテラピー創刊号」は買って損はありません。

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2014年6月15日 (日)

70代女性、自転車に乗ろうとして腰痛再発。

  70代女性、前回のぎっくり腰の指圧後2週間くらいは調子がよかったそうですが、自転車に乗ろうとして腰に痛みが走り指圧にいらしゃいました。

  一歩ずつ足を前に進める姿は、中腰歩行のスロービデオを見ているようです。

  ぎっくり腰の再発で間違いなさそうなので、座るのも大変そうですから座位の触診はせず、一番楽な姿勢で寝ていただきました。

 左を下にして横臥位になったということは左の腰に患部がありそうです。

  一般的にぎっくり腰になると横臥位で自分の体重で患部に圧をかけて鎮痛の姿勢をとるので患部が下になります。

  前回は左大腰筋の傷と診ましたが、今回はそれより外側の左腸骨筋に患部がありそうです。

  背部の指圧で痛みはなく、左腰は触られて気持ちがいいとのこと、大きな傷、深い傷ではなさそうです。

  ゆっくりと仰臥位の姿勢に移ると強い痛みは出なかったので、膝枕を当てて仰臥位の指圧、その後に右を下にした横臥位の指圧をしました。

  指圧が終わり、ゆっくりと時間をかけて痛みを出さないように立ち上がることができましたが、歩くと痛いようです。

 ほんの2~3時間前にできた傷ですから痛みがあるのは仕方がないものの、前回よりは早く治りそうです。

  大雨が続いて運動不足で下肢が細くなり、人間関係でストレスとなっていることがあって猫背で考え事をしていることが多く、内臓が落ち込んで下腹がポッコリと出て、腰痛の治りかけの腰を支えきれなかったことが今回の腰痛の原因のようです。

  指圧中、『そのストレスとなった出来事』を詳しくうかがいました。

  腰痛はストレスで悪化しますからストレスを吐き出していただき、相槌をうち、共感し、その時間は腰痛を忘れさせてしまうことも痛みの悪循環を断ち切る治療です。

  「私は指圧が効くタチだから」のお言葉をいただきましたが、それは触圧刺激だけではない「芸」が含まれての評価だと思います。

  車で送り迎えは娘さんがしてくれて、実は先日「指圧後に頚が痛くて肩が上がらない」といって2日続けて(2回目は無料で)指圧をしたのがこの娘さんです。

  「まだ頚に痛みは残っているもののだいぶ楽になりました」ということで安心しました。

  指圧が効く人、効きにくい人、不安が効果を上回っている人、御客様はいろいろな方がいらっしゃいます。

  とにかく丁寧に、くれぐれもバキボキンで終わらせようなどと思わず、自分だったらこんな人に施術されたいというセラピスト像を目指して、温か味のある時間を演出してください。

  タッチには人間性が出ます。だから怖い、誤魔化しがきかないのです。

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2014年6月14日 (土)

「リラックスアロマテラピー創刊号」ラベンダー精油がついて490円って!

  最近のテレビCMで気になったのが「リラックスアロマテラピー創刊号」です。

  『ラベンダー精油がついて490円って、どういうこと?』と精油を買ったことがある人なら思ったのではないでしょうか。

  インターネットで調べてみると生活の木の8mlのラベンダー精油がついています。

  生活の木のラベンダー精油は3mlで648円ですから、「リラックスアロマテラピー創刊号」を490円で売れば大赤字になります。

  「リラックスアロマテラピー」のホームページを読み込んでいくと、2号目以降は1490円になっていました。

  なるほど。

  80号まで発売される予定で定期購読で申し込むようです。なるほど。

  毎号精油やブレンドオイルがついてきて、その解説や使用法を学ぶことができるので、これからアロマを始めようという方は精油だけ買うよりもかなりお得です。

 「リラックスアロマテラピー」の製造元が生活の木になっているので、「かなりベンキョウさせていただいて創刊号は原価割れです」という大サービスなのでしょう。

  バックナンバーを買うことができるそうですから、アロマに詳しい方は「気になる号を買う」ということもできます。

  これからアロマテラピーを始めようと思っている方には定期購読が通信教育のレベルになると思いますのでお薦めです。

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2014年6月13日 (金)

腰の神経根症状を調べるクラムテスト(下肢挙上テストSLRの変形)から「委中」の指圧が腰の治療になることがわかります。

 「ツボ刺激は遠隔操作であり、脛骨神経支配領域の下腿後側の指圧が坐骨神経を介して腰の治療となる」ということについて説明してほしいという御質問をいただきました。

  メールの返信には、以下の3つのことを記しました。

① 「アルントシュルツの法則によって強い刺激は神経機能を抑制するので同一神経上の圧痛点の指圧で脊髄神経の出口の神経根症状を抑制することができる」

② 「ゲートコントロールにより、神経線維の細い痛覚は触圧覚の刺激によって伝達を遮断される」

③ 「血行促進によって自律神経が調整されて交感神経優位の状態から副交感神経優位の状態に換えることができる」

  このブログではもうひとつ、腰の神経根症状を検査する「クラムテスト」が「委中が腰の治療穴となる」ことの証明となるので説明してみましょう。

  クラムテストは、SLR(Straight Leg Raise=下肢挙上)テストの変形です。

  SLRテストでは、被術者は仰臥位膝伸展の姿勢から、施術者がゆっくりと股関節を屈曲させて下肢を挙上させていき、70°までの範囲で痛みが現れれば陽性で、神経根症状や椎間板ヘルニアを疑います。

  クラムテストはSLRテストで痛みが出た下肢の高さのまま膝をゆっくりと屈曲させていき、痛みが消えたら被術者の下腿後側を施術者が肩に乗せて膝窩中央を強めに圧します。

  この膝屈曲は大腿後側のハムストリングスの緊張による坐骨神経の刺激を除外するためのもので、膝窩中央のまさに「委中」を指圧して腰に神経根症状が起こるかどうかを検査します。

  SLRテストでは下肢後側を伸展することで、坐骨神経L4~S3の脊柱の出口から末梢までが伸展の刺激を受けて引っ張られ、神経根症状があれば痛みが再現されます。

  しかし、殿部の梨状筋や大腿後側のハムストリングスの緊張で坐骨神経が圧迫されていることがあるので、クラムテストのようなSLRテストの変形の検査法がいくつかあるのです。
 
  坐骨神経の脊柱の出口から抹消までを引っ張るSLRテストがあり、神経を引っ張らずに圧迫によって神経根症状を再現させるクラムテストがあり、クラムテストは「委中は腰背部を治療する」というツボ刺激の証明となります。

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2014年6月12日 (木)

国立音楽大学声楽科とカンロが共同開発した「ボイスケアのど飴」。

 「歌の録音の日が迫っているのに声が出にくい」という方に指圧をしました。

 問診で最初に声を聴いて「風邪をひいていますか?」とうかがったくらいの痰がからまった喉の通りの悪い声です。

  触診では左前頚部のリンパが腫れていて、左鎖骨周囲も詰まっていました。

  もともと後鼻漏があって左の喉が腫れやすいということでしたが、全身指圧後、左前頚部の腫れも鎖骨周囲の詰りも取れて声がきれいになりました。

  風邪かもしれないし、かびなどのアレルギーかもしれないので、かかりつけの耳鼻咽喉科があるそうなので、早目の受診を勧めて指圧を終えました。

  その後、たまたまスーパーの飴のコーナーをチェックしていたら「音楽大学との共同開発 ボイスケアのど飴」が売っていました。
 
 さっそく買ってなめてみたらプロポリス配合で薬っぽい味がします。のどの調子が良いので効果はよくわかりませんが…。

  今朝この飴について発売元のカンロのホームページで調べてみたら「国立音楽大学声楽科と共同開発した」と書いてありました。

  指圧をしたのは国立音楽大学出身の方だったのですが、この面白情報を知らなかったようなので今朝メールでお知らせしておきました。

  ちなみに、森山良子さん、矢野顕子さん、由紀さおりさんなどが愛用しているのど飴は「仁丹 鼻・のど甜茶飴」です。

  先日、森山良子さんは「こののど飴が製造中止になったら困る」と爆笑問題のラジオの番組でおしゃっていました。

  カンロの「ボイスケアのど飴」はだいたい250円くらいでスーパーなどで買えますが、仁丹の「鼻・のど甜茶飴」は500円で、今まで店頭で見たことがありません。

  インターネットでも買えますので、のど飴を探している方はチェックしてみてください。

カンロ ボイスケアのど飴 http://www.kanro.co.jp/voice/about.html

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2014年6月11日 (水)

昨日のNHK「あさイチ」、こむら返りの研究は充実した内容でした。

  昨日のNHK「あさイチ」では「こむら返り」について詳しい解説と対処法が紹介されていて、指圧・マッサージをする人には是非見ていただきたい内容でした。

 「あさイチ」のホームページに放送内容のまとめがあるので、興味のある方は以下をクリックしてください。http://www1.nhk.or.jp/asaichi/2014/06/index.html

 番組のクイズの「こむら返り(ふくらはぎがつる)の時に、足関節の背屈と膝関節の伸展と、どちらを先におこなって下腿三頭筋をストレッチしていけば効果的か?」という問題は是非正解を覚えておいてください。

 答えは足関節背屈を先におこないます。ゆっくりとストレッチをすることがポイントで、これがスタティック・ストレッチ(静的ストレッチ)です。勢いよく速く動かすバリステック・ストレッチ(動的ストレッチ)では余計に収縮させてしまうことがあります。

 膝の伸展は大腿四頭筋の働きですから、下腿三頭筋(腓腹筋)の起始は膝窩を超えて大腿骨にありますが、足を底屈させる下腿三頭筋のストレッチは足をまず背屈させればいいわけです。

 しかし足がつって激痛で目覚めた時、足関節は遠いので、膝を伸ばすことからしてしまう人がほとんどなのではないでしょうか?

 下腿三頭筋は、大腿骨の内側上顆と外側上顆に起始する腓腹筋とその下にあって腓骨頭と脛骨ヒラメ筋線に起始するヒラメ筋がアキレス腱で合して踵骨隆起に停止します。

  冷えや筋肉疲労、水分不足、ミネラル不足があると、睡眠中には脳の活動が低下するとともに腱にあるセンサーの腱紡錘の働きも低下するので、収縮した筋肉をストレッチできなくなって「こむら返り」の激痛で目を覚ますことになります。

   「膝を軽く曲げたまま足関節背屈、次いで膝伸展で下腿三頭筋をストレッチする」というのは解剖学的に理にかなった方法です。

  もう一つ、「ソファの肘掛けにふくらはぎを乗せてワイパーのように足を左右に倒して(股関節の内旋外旋を繰り返して)「飛陽・承山・築賓」のツボ刺激をして冷えを解消し、こむら返りを予防する」というのも私が注目したポイントです。

  これもクイズで「肘掛けにふくらはぎを叩きつけるバウンド法」との選択になっていましたが、「バウンド法では強過ぎて揉み返す」のです。

  これはあん摩・マッサージ・指圧理論の刺激の法則と一致します。こりや冷えには弱い刺激をします。

  さて、ツボの位置を理解している人なら「飛陽・承山・築賓」の高さが違うことに気づかなければいけません。

  膀胱経の「飛陽」は外踝の最も尖ったところの高さとアキレス腱の間の「崑崙」の上7寸、腓腹筋外側頭の下垂部外縁の腓腹筋とヒラメ筋の間に取ります。

 膀胱経の「承山」は腓腹筋内側頭と外側頭の間の筋溝下端、膝窩の「委中」の下8寸に取ります。

  腎経の「築賓」は内踝の最も尖ったところの高さとアキレス腱の間にある「太谿」の上5寸、腓腹筋内側頭下垂部内縁の腓腹筋とヒラメ筋の間にあります。

  このツボの定義からわかるのは、真ん中の「承山」がやや上にあって、ふくらはぎ外側の「飛陽」とふくらはぎ内側の「築賓」では、内側の「築賓」が2寸低いという位置関係です。

 しかし下腿はやや外側に張り出すようにカーブを描いているので、この2寸の差はあまり考えなくていいのです。

 ソファの肘掛けのように幅のあるもので脚の重みでワイパーのように刺激をするのですから、「承山」がやや高い位置にあることも気にしなくていいのです。

  初めて腓腹筋の内側と外側の高さの違いに気づいた方もいるかもしれません。

 指圧・マッサージは気づきの連続です。

  寸度法の定義で「3指第1関節の横幅を2寸」という測りでツボを見つけていくよりも、「この3つのツボ」は筋肉の手応えで正確な位置を見つけてください。

 

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2014年6月10日 (火)

「お薬手帳」が断れるようになった診療報酬改定は改悪なのでは?

  日本医師会が日本人間ドック学会などの検査基準値の見直しに疑問の声を投げかけています。

  人間ドックでの検査基準値はこの4月から総じて甘くなりました。

 医師会と人間ドック学会の間で議論がなされずに了承を得られないまま人間ドックの検査基準値が見直されたのだとしたらおかしなことです。

 4月の診療報酬改定で「お薬手帳」が断れるようになったこともおかしなことだと私は思います。

  指圧にいらっしゃる方に問診で服薬中の薬を尋ねて答えられる方は少ないので、そんな時には「お薬手帳」が役に立ちます。

  東日本大震災で医療機関のカルテが流された時にも患者が持参したお薬手帳が診療の助けになったそうです。

  持病で内科に通っている方が急病で耳鼻科などにかかる時にも、薬の飲み合わせの確認にお薬手帳が役に立ちます。

  診療報酬改定でお薬手帳が断れるようになった理由には、薬局の「お薬手帳運営の形骸化」に不満の声が多かったからのようです。

  つまり4月以前は持病で同じ薬が処方され続けていて薬剤師から満足な説明がなくても「薬剤服用指導管理料」を支払うことになっていました。

 そこで 4月の診療報酬改定でお薬手帳を断ることができるようになり、「お薬手帳が不要な人」の自己負担額は3割負担の場合20円安くなりました。

  この改定では改悪だと私は思います。

  薬局で薬剤指導管理のサービスを徹底して、指導管理料を取ることの不満をなくすべきです。

  薬の副作用の緊急情報は厚生労働省から医療機関に毎月のように送られてきます。

  同じ薬を飲み続けていても、その薬に新たな副作用が見つかることもあります。

  薬剤師の薬剤服薬指導管理は、従来の薬の副作用情報や新たなジェネリックへの薬の変更など、患者にとって有益なサービスの提供を徹底してほしいと思います。

 20円安くするために「お薬手帳」を断るより、薬を服用していれば必ずお薬手帳を持ち歩くぐらいに徹底したほうが、万が一の災害や事故の時に絶対にお得です。

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2014年6月 9日 (月)

「腸が癒着して穴が開いていると医師に言われた」という相談。

  大腸癌の手術後数年たった80代女性が、検査後に医師から「腸が癒着して穴が開いていると言われた」とのことで、いつもどおりの間をあけてまた次回診察するということになっているので、「このまま待っていていいのか、何に気をつけたらいいのか」という相談のメールをその娘さんからいただきました。

 「腸に穴が開いて貫通していれば腸穿孔で緊急手術ですから、「腸の穴」とは腸壁がえぐれて潰瘍ができているということなのでしょう。

  潰瘍性大腸炎という病名がつけば安倍首相と同じ病気です。潰瘍性大腸炎は難病指定で公費対象ですから、なかなか根治は難しいかもしれません。

  80代という年齢から余程状態が悪くならない限り手術はしないと思います。

  腸の癒着から腹膜炎になるようなことがあれば激しい腹痛と発熱があるのでその時は救急車を要請することになります。

  ただし高齢者では自覚症状に乏しいこともあるので、毎日様子を見てあげてください。

  刺激の強い食べ物は避け、柔らかい食事を用意してあげてください。

  安倍首相はアイスクリームを食べているようですから、潰瘍性大腸炎と診断されたとしても何もかも食べられないということではないはずです」

  こんな返信をしました。

  潰瘍性大腸炎の治療に、症状によってはステロイドや免疫抑制薬も使うようです。

  胃潰瘍と同じように潰瘍性大腸炎はストレスによって発症することがあるので、若い人でも油断はできません。
 

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2014年6月 8日 (日)

頚の痛みの施術の注意点、「指圧後に痛くなった」という電話が来ることもあるのです。

 

  40代女性、主訴は頚の痛み、5日前の朝起きた時から頚を動かすと左肩の後ろ側に痛みがあり、今朝は頚をどの方向に動かしても痛みがあるとのことです。

 痩せ形で筋肉は弱く、唇が荒れて口角炎がある胃弱タイプです。

   座位の触診では左の側頚部、後頚部、肩上部、肩甲間部、肩甲下部がガチガチで、右もほぼ同じようなこりがあります。

  側頭部と頚部に手をそえて軽く頚を動かしてみても抵抗が強く、左右回旋、前屈、後屈、左右側屈とやってみましたがどの方向にもほとんど動かせない状態です。

  ただし車で追突されたとか転んだとかということはなく、頚椎棘突起の触診で痛みはないので、頚椎椎間板ヘルニアなどによる頸髄の中心が圧迫されているような神経症状ではなさそうです。

  左肩の外転では90°を超えると痛みがあり、屈曲はもう少し上がりますが120°を超えると痛みが出ました。

  触診で自覚している痛みを再現しそうな範囲は第7頚椎左外側を中心とした下部頚椎左外側深部に絞られました。

  寝違えたという感じもないようなので、背部の強い緊張状態から、筋肉が限界を超えて一部裂けたというようなことがありそうです。

  問診では家族の介護で忙しい日が続いて、テーブルに伏せて短時間の仮眠を取る日が続いていたことがわかりました。

  深い猫背で両前腕を枕代わりにして頚を左に曲げての仮眠が続いていたのではないかと思います。

  その御家族が亡くなって、葬儀や死亡に関わる様々な事務手続きを済ませた後に頚の痛みに襲われたようです。

  座位の触診後、頭の上に何かを乗せているような形で立ち上がりました。

  「できる姿勢をとってください」の言葉に、額を低い額枕に当てた伏臥位をとりました。バストマットも当ててあります。

 この時点で頚椎を前屈し左側屈させる左後頚部の筋肉「後斜角筋」の挫傷を考えて指圧を始めました。

  後斜角筋は第5~7頚椎に起始し、第2肋骨に停止、支配神経は腕神経叢(そのうちのC7~8)、働きは頚椎の屈曲(前屈)と同側への側屈です。

  テーブルに伏せて左を向いて深い猫背で寝る時に左肩周囲の筋肉が収縮するということが続いたのでしょう。

  左三角筋は前部・中部・後部とこっていて、これは大変珍しいことです。

  普通は猫背なら三角筋前部が緊張します。

  左腋窩の肩甲下筋もパンパンに張っていて左橈骨動脈の拍動は弱く、脈がとりにくくなっていました。
 
  寝違えのポイントを腋窩とする施術法もあるようですね。

  このケースでは左上腕三頭筋もこっていました。上腕三頭筋の支配神経は長頭が三角筋と同じく腋窩神経(C5~6)、内側頭と外側頭が橈骨神経(そのうちのC6~8)です。

  これらのことから患部は左第5頚椎から第7頚椎よりやや広い目付をしておき、腕神経叢から上肢の影響を考えて施術します。

  左手甲の第2・第3中手指節関節の上(近位)にある「落枕(寝違え点)」も橈骨神経(C6~8)支配で、後の上肢の指圧ではここが患部に響く治療ポイントになっていました。

  左頚部から肩甲間部には触れる程度にし、背部、殿部、下肢、伏臥位で下肢、上肢、顔面、頭部、前胸部、腹部と弱い刺激でゆるめていきました。

  足は温かく、下半身がむくんでいるということもほとんどなく、大腿前側の胃経の指圧ではおなかが動きました。

  体位を変える時と指圧後に立ち上がる時は頚が動くので痛みが出ました。

  再び座位の触診では、筋肉の緊張は頚、肩、背部、上肢とゆるんでいました。

  頚は相変わらずどの方向でも動かすと痛みが出そうだということで、左肩外転では90°を超えると痛みが増したようでした。

  これは全身の筋肉がゆるんだことによって、今まで硬く緊張させて傷を閉じていたのがいくらか開いて神経の刺激が強くなったのかもしれません。

  指圧後にお辞儀をしていただいた時にも強い痛みが出たようで玄関にしばらくたたずんでから帰っていかれました。

  と、ここまでは「指圧をした後もぎっくり腰のように傷が治るまではどう動かしても痛いのだろう」ということです。

  そして翌日、「指圧の後から頚が痛い、腕が上がらない」との電話をいただきました。

 
  非常に不愉快そうな声に聴こえたので一瞬で胃がひっくり返ったようになり、その後一日動揺が続くことになるのですが、「痛みが強いようなら整形外科に受診していただくか、もしうちに来ていただけるようならお金をいただきません」と申し上げると、診てもらいたいとのことで来ていただきました。

  頚は動かしにくいようですが、座位で触診をすると、肩も頚も背部も腋窩も上肢も筋肉はよくゆるんでいます。

  肩も外転90°で痛みが出るのは昨日と同じです。

  しかし両肩に熱をもっていて、手先まで熱を感じます。

  左肩には以前に病院でもらったという湿布が貼ってあります。

  指圧にいらっしゃる御客様は敏感な方が多いので、インドメタシン系などの湿布で症状が悪化するという方もいらっしゃいます。

  お風呂で温まると痛みがうすれるということだったので「気持ちが良ければ温める」ということもお薦めしていましたが、「指圧の血行促進」によって老廃物や痛み物質が動いていることは確かで、硬直して痛みを感じていなかった筋肉がゆるむことによって痛みが増す「好転反応」のようなことなのかもしれません。

  脈は1分間に84、拍動もはっきりしていて問題ありません。

 伏臥位、仰臥位と軽い手掌圧を中心に指圧をしていくと、肩の熱が発散され、脈は1分間に72になりました。

 膝痛でも腰痛でも朝起きた時に痛みが強く動かしにくいのは普通のことです。

  ぎっくり腰でも痛む部位が移動しながら血液が傷を治すことで痛みが緩和されていきます。

  指圧後、痛みがすっかり消えたわけではないので本当の納得は得られなかったかもしれませんが、整形外科に行くのは嫌、鎮痛薬は飲みたくないとのことで、「電話の声が不愉快そうに聴こえたのは朝起きて痛かったからで」、全く状況を納得していないわけでもないようでした。

 とても長くなりました。

  言いたいことは、できれば患部に触れずに全身の血行促進で押し出すように傷を治したいと思っている私でもこんなことがあります。

  くれぐれも痛みやこりには弱い刺激で施術をすることを肝に銘じてください。

  こわすのは一瞬、治すのは難しいのです。

 おそらく鍼・灸・低周波・マッサージ、どの方法で施術をしても同じような結果になったと思います。

  触らずに施術をこちらから断ることはなかなかできませんが、問診、触診、あるいは電話をいただいた段階で、もし自分の施術では悪化させるかもしれないと思ったら断ってください。

  このケースでは患部を強く刺激しなければ指圧で痛みが出なかったのに、後で痛みが強くなったという電話をいただいてしましました。

  急性の強い痛みを伴う症状では「血行促進によって痛みが強くなることもあるかもしれない」ことを告げて了承を得て施術をするということも必要でしょう。

  私はその日発症のぎっくり腰や3日以内の急性の炎症では電話をいただいた時点で「安静」「冷やす」ということを薦めて、積極的に指圧をしないのですが、5日目で温めた方が気持ちがいいという状況でも、こんなことがありました。
 

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2014年6月 7日 (土)

マッサージの本を読み解くためにお薦めの本。

  「お薦めのマッサージの本はないですか?」という質問をいただきました。

  私の知る限り、どのマッサージの本も「自分の求めている答えが懇切丁寧にケース別に書かれている」ということはまずありません。

  そこでマッサージの本を読み解くためには、解剖学の知識と生理学の知識とあん摩マッサージ指圧理論の知識を組み合わせて、「言わんとすることを理解する力」が必要になります。

 筋肉の解説をしている本でお薦めは「プロが教える筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典」石井直方監修 荒川祐志著 ナツメ社1,500円です。

  ストレッチでは「IDストレッチング」鈴木重行編集 三輪書店 3,800円がお薦めです。

  この2冊を理解できれば「どこからどこまでを施術する」と書いてあるマッサージの本を読んでも意図する施術のポイントが見えてくることと思います。

 もし読んでいなければ「あん摩マッサージ指圧理論」社団法人東洋療法学校協会編 医道の日本社 3,000円 は刺激の法則やストレス反応といった基本的な生理学的理論が学べるので必須です。

  垂直に圧すことさえ簡単なようでほとんどの人ができていませんから、マッサージの内容を理解してそれを施術に反映させることはとても難しいことです。

 豊かな感受性を磨いて、「言わんとすること」をおもんばかって理解に努めてください。

  腰に痛みがあれば「膝軽度屈曲」が被術者には痛みが出にくい姿勢であるとか、肩の痛みがあれば「肘軽度屈曲」が痛みが出にくいとか、そこまで補足してマッサージの工程を示している本はまずありません。

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2014年6月 6日 (金)

昨日のアロマ指圧講座「下肢のむくみ」、下腿後側最深部の筋肉の刺激法。

  昨日は飯能 生活の木 薬香草園で「下肢のむくみ」をテーマにアロマ指圧講座をしてきました。

  毎回解剖学、生理学、あんま・マッサージ・指圧理論の基本を重視して、力に頼らずに症状を緩和する実技を行っています。 

  今回は下腿後側最深部の長母趾屈筋・後脛骨筋・長趾屈筋の刺激に注目して「むくみの緩和」を目指しました。

  ふくらはぎの表面で触れる筋肉は腓腹筋で、腓腹筋はその下のヒラメ筋とアキレス腱で合わさるのでこの二つの筋肉は下腿三頭筋とよばれます。

  ヒラメ筋の下でふくらはぎ外側の腓骨に起始するのが長母指屈筋、ふくらはぎ内側の脛骨に起始するのが長趾屈筋、その中間にあるのが後脛骨筋です。

  下腿後側の長さの2分の1くらいから起始する「下腿後側最深部の3つの筋肉は内踝とアキレス腱の間を通って」足底の足根骨と足趾末節骨底に停止します。

  長母指屈筋はふくらはぎの外側下部から踵の内側に回り込んで母趾末節骨底に停止しています。

  下腿後側最深部の筋肉を刺激することは難しく、なかなか手応えが得られないのですが、「内踝とアキレス腱の間に母指を当てて、足底屈+足内反(足底を内側に向ける)+足趾屈曲」のフォローをすると3つの筋肉の腱が緊張して動くのがわかります。

  今回は仰臥位下肢の指圧と伏臥位下腿+足のアロマオイルトリートメントで「足底屈+内反・足趾屈曲」の形の関節運動+母指の圧迫を行いました。

  この3つの腱がわからない時は足関節を中間位に戻してから、底屈+内反+足趾屈曲を繰り返して腱を探します。

  支配神経は3つとも脛骨神経ですから、「腰に響くのがわかる」と言った受講生の方がいたように、腰の悪い方には逆行性に坐骨神経を介した腰の治療ポイントとなります。

 下肢の指圧+ジュニパー+ローズマリー・シネオールのオイルトリートメントをしましたから、この後のむくみの緩和は期待通りでした。

  最深部の普段とらえにくい筋肉まで注目して施術をすれば、表面の筋肉には弱い圧の指圧や軽擦で十分に効果があります。

  長母趾屈筋と後脛骨筋と長趾屈筋を合わせて、その腱の走行から「深部下腿三頭筋」という見方をしてもいいのではないかと思います。

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2014年6月 5日 (木)

梅雨の低気圧と痛みの悪化。

 

   今朝は雨が降ったりやんだりで、午後には本格的な雨になり、西のほうから梅雨入りしているので、関東地方も今日が梅雨入りとなりそうです。

  「気圧が下がると痛みが悪化する」という話は、指圧・マッサージの仕事をしていればお客様からうかがったことがあると思います。

  気圧が下がると「外からの圧が減って内圧が上がる→患部が膨張して神経を刺激し痛みが強くる」ということが血管や関節で起こります。

  病気や怪我などの傷をもっていない健康な人は、わずかの気圧の低下で体の不調を感じないものですが、慢性の腰痛や関節痛の方は「もうすぐ雨が降りそう」という天気の崩れが患部の痛みでわかります。

 血行が悪くなって頭痛が増えるのも気圧の低い日です。

 健康な人でも、梅雨時の運動不足や視覚的な圧迫感、傘を持つことや、濡れることなど、わずかなことがストレスとなって溜まっていき、やがて肩こりや頭痛、眼精疲労を自覚することがあります。

 冷え性の女性が冷房で体調を崩すことも梅雨時から増えてきます。

  関節を冷やさないということは健康な人にも大切なことで、冷房が効きすぎた職場では寒いのを我慢せずにカーディガンをはおって肘を露出しないようにしましょう。

 冷えの強い人は、大きな関節にサポーターをつけて「外圧を上げる」と血行促進になります。
 
  大きな関節が硬くなると血行が阻害されて肩こりや腰痛が悪化しますから、ストレッチを頻繁に行うようにして冷えや痛みを緩和します。

  水圧も外圧ですから、シャワーだけですまさずに浴槽につかってうっすら汗をかくくらいの時間入浴します。

  先日の猛暑も体にはこたえましたが、雨の日が続いても体はどんよりしてきます。

 入浴でもすっきりできない時には、「外圧で内圧を下げる」指圧・マッサージが良く効きます。

  高気圧のような圧刺激というのは「健康な人が高気圧と低気圧の気圧の変化を感じないくらいの圧」でいいわけです。

 こんなことからも、強く圧すことが患部を治していく施術にはならないことを理解してください。

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2014年6月 4日 (水)

電動ベッド用腹部圧迫軽減マットレス。

 

   フランスベッドから電動ベッドの背上げの時の上半身のずり落ちを軽減する「腹部圧迫軽減マットレス」が発売されました。

 自分で体を動かすことが困難な人は電動ベッドの背上げで上半身がずり落ちると腹部が圧迫されます。

  腹部圧迫軽減マットレスは2枚重ねになっていて、背上げの時には体に接する側のマットレスが上方にスライドして体のずり落ちを軽減します。

  下肢を切断した方から「腹圧が上がるから飛行機に乗れない」というお話をうかがったことがあります。

  腹圧が上がることで不調をきたす方がいるのです。

  自分で姿勢を調整できない方にはベッドの起き上がり動作でも電動ベッドと腹部圧迫軽減マットレスがあれば体の負担が減ります。

  腰痛の方や、開腹手術後の方、臨月に近い妊婦さんも電動ベッドと腹部圧迫軽減マットレスがあれば起き上がり動作が楽になります。

  体に優しいマットレスが病院や介護のベッドで広く使われるようになるといいですね。

  圧刺激をするということは腹圧を高めることにもなります。

  体に痛みを抱えた方のつらさを考えれば、「痛気持ち良い」などという「まやかしの言葉」で満足しているようでは一流のタッチセラピストとは言えません。

   「痛い」が含まれていれば常に痛みと伴にある方に気持ちいいにはならないのです。

  思いやってください。簡単に人の体に触れてはいけないのです。

  丁寧に、もっと丁寧にどの部位にも優しく触れてください。

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2014年6月 3日 (火)

股関節に負担をかけない踵からの着地のグッド歩行。

  昨日のNHK「あさイチ」の股関節痛の特集で、姿勢を真っ直ぐにして踵から着地をする「グッド歩行」を紹介していました。

  グッド歩行は4,500人以上の股関節を診察してきた整形外科医の石部基実先生が変形性股関節症手術後の患者さんのリハビリにも取り入れていて、足首と膝のクッションを経て股関節を使うことになるので負担が少なく歩けるそうです。

  歩行では股関節に体重の4倍の負担がかかり、立ち上がる時には体重の7倍、走る時は体重の8倍が股関節にかかります。

 番組では両肩の上であぐらをかく無理なヨガのポーズで股関節の関節唇を痛めた女性の例を紹介していました。

 無理はしない、痛みが出たら休む、体を大切に使って丁寧に生きることが生活の質を高めることになります。

 猛暑の日中に体重の8倍の負担を股関節にかけて走ったりしない方が後々のことを考えれば賢明だと、私は「ヘロヘロになって走っている人」を見るたびに思います。

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2014年6月 2日 (月)

ブラジル代表ネイマール選手のシュートの秘訣は足の甲とボールの密着。

  昨夜のNHKスペシャル「ミラクルボディ」ではサッカー ブラジル代表のネイマール選手を取り上げていました。

  他のサッカー選手と比べて「初速と終速の差の少ないシュート」の秘密は、ネイマール選手の足の甲とボールの密着にあるようです。

  番組の映像では、初速が比較した選手のシュートよりも遅かったのに、足の甲とボールの密着時間が長いネイマール選手のシュートは終速では上回り、ホップしてゴールに突き刺さりました。

  これは密着のある指圧の威力と、ねじれた指圧との比較でも言えることだと思いました。

  密着がある指圧は弱いように感じても円錐形にズンと末広がりに響く圧刺激になり、「力で押し込む指圧みたいなもの」はねじれて痛いだけで先細りの終速のグンと落ちる山なりのシュートのような圧刺激になります。

  ネイマール選手は子供の頃からお父さんに楽しんでサッカーをすることを教えられました。

   楽しいから工夫をする、リラックスをして技術や経験に沿った作戦を出し切れる、指圧も同じです。

  今朝の産経新聞の「さかさま人間学」という連載で、解剖学者の養老孟司先生が「後ろ足に頭を乗せている人間だけが蹴るという動作をする」と書かれています。

  「後ろ足の上に頭を乗せた人間はつまづくと姿勢を立て直すために脳によって調整しなければならないので後ろ足と脳の関係が重要になった」、「他の動物ではそれは前足と脳の関係になる」ということです。

 「ネコがサッカーをするとしたら前足を使う」、なるほど。

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2014年6月 1日 (日)

のぼせのツボはたくさんある、つまりは腋窩、頚、鼡径部の大きな動脈を冷やせということ。

 

   昨日は各地で5月の最高気温を更新し、今日も30℃以上の最高気温が予想されています。

  熱中症で緊急搬送された人も多かったようで、梅雨前にこの暑さでは夏の猛暑が心配です。 

 あまりの暑さにのぼせに効くツボを調べてみると、これが実にさまざまで、足の周囲では腎経「湧泉」から、胃経「陥谷」、肝経「太衝」、脾経「三陰交」、他にも頭部、腹部といろいろなツボが紹介されています。

  人間の体は「水冷」ですから、汗をかいて水分が蒸発すれば体温は下がります。

  水の代謝のツボ、血行促進のツボは体中にありますから、ケースバイケースで使い分けるということになります。

 しかし これでは「ざっくりしてるなぁ」という歯がゆい感想しか得られませんね。

 熱中症で倒れた人を見かけて、自分の他に周りに誰もいなかったらどうするでしょう?

  まず意識を確認して、意識がある場合は水を持っていれば飲ませて、衣服を緩め、日陰に移動させて、冷たいペットボトルや氷などを用意できれば腋窩や首筋、鼡径部などの大きな動脈の出口を冷やします。

 体を冷やすためには濡れタオルを当てたり、タオルがなければ直接少しずつ水をかけて気化熱で体温を下げるという方法もあります。

  こんな時に湧泉や三陰交のツボ圧しをするようではセンスが悪すぎます。

  当然状態によっては救急車を要請します。

 ただし水が十分にあれば、リンパドレナージュのように腋窩、鎖骨、鼡径部に向かう水を基材とした軽い圧のマッサージは「あり」だと思います。

  1点のツボ圧しで何かを治そうとするよりは数点で、数点よりは部位で、部位よりは全身でというのが効果的な指圧・マッサージです。

  リンパドレナージュは大きなリンパ節にリンパを還すことを目的としていますし、指圧は大関節から動脈血を抹消に流すことを目的としています。

  求心性と遠心性の違いはあっても、気持ちの良い刺激で体液(血液)の循環を促進するということにおいては同じです。

 いわゆる1点のツボ指圧と、あんま・マッサージ指圧理論で定義されている「指圧」は違います。

  私はのぼせを訴える人の手足の熱、頭の熱を触知すると、全身の血液の大循環に乗せて発散させていくことを考えます。

 のぼせていれば全身にはむくんで冷えた部位もありますから、むくんだ部位の筋肉を運動させていくと熱がかきまぜられ、発汗が促され、体温が下がります。

  のぼせて熱が高い部位には特に弱い刺激で、むくんだ部位はしっかりと運動させます。

  この時にむくんでいる可能性が高いのは湧泉や三陰交だと言うことはできます。

  頭がのぼせていれば頭から→顎下→頚→鎖骨下静脈、足から膝窩→鼡径部→腹部→胸部→鎖骨下静脈とむくみを還して、のぼせの熱を均一化させ、発散させていきます。
 

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