« 認知症にも「やさしく触れる」ことが効果的、昨日のNHKスペシャル。 | トップページ | 昨夜の「みんなの家庭の医学」の環跳は「中国式環跳」です。 »

2014年7月22日 (火)

介護予防に大切な運動は膝の伸展、足の背屈、股関節の伸展・外転、片足立ち。モデルのV字ウォークはいらない。

  「96才の女性が5mの歩行を9秒から3倍速の3秒になった」、この理学療法の運動について御質問をいただきましたので、少し詳しく紹介しておきます。

   この成果をあげたのは高知市の「いきいき百歳体操応援講座」という取り組みで、67歳から96歳までの22名が参加して、期間は週2回・3ヶ月間でした。

   要支援の方6名、要介護1の方6名が含まれています。

   運動は「柔軟性運動(ストレッチ)」、「筋力づくり運動(重りを用いたトレーニング)」、「バランス運動」の3種類です。

   3ヶ月運動を続けた結果、5m歩行時間は平均で運動開始前の10.6秒から6.0秒になっていますから、96歳の女性の9.2秒から3.3秒になったことは驚異的です。

  また右膝伸展筋力は運動開始前の平均で6.8kgから16.1kgになっています。

  重りを用いたトレーニングは75gのベルトに200gの重りから、もの足りなければ200gずつ増やしていき最も重くても1.2kgまでです。

  下肢の筋肉づくりの運動では、片方の足首に重りをつけて①座位で膝伸展+足背屈、②立位で椅子の背もたれに手を当てて重りをつけた方の股関節伸展、③同じく股関節外転、この3つの運動を4秒で伸ばし、4秒で戻します。

  ②と③の運動では床につけて支えている方の下肢の筋肉全体も鍛えられます。

  運動を継続した人は介護度は維持か改善されて、悪化した人はいませんでした。

  自分の上肢の重さ、下肢の重さ自体が負荷になりますから、いろいろな方向に関節をしっかりと動かすことが重要で、運動の講座に参加することで外出する機会か増え、会話ができ、知人が増えて生活様態が変わるということも高齢者の介護予防につながります。

  「モデルのV字ウォーク」は、両足の踵をつけて爪先を外側に開いた状態から体の正中線の延長線上に足を出していくのですが、私はこれを一般的な健康ウォークとするには違和感があると思っていました。

 96歳の女性が速く歩くようになれた運動は足をV字に開いて前に出すようなことはしていません。

 変形性膝関節症のある人が足をV字に開いて前に出せば股関節が外旋してあぐらをかくような形で足が出るので膝の伸展ができず、そこから正中線の延長線上に踵を着地するには、股関節の内旋が必要になります。

  正中線の延長線上の一直線上に素直に足を出していけば、O脚気味でも膝は伸展しやすく、足をしっかりと背屈させれば自然とモデルのV字ウオークのように足は外反気味に使われて、踵着地から最終的に足底屈+内反で母趾で地面を蹴ることができます。

  要はしっかりと膝を伸展させ、しっかりと足を背屈させてから踵から正中線の延長線上に着地し、歩幅を大きく取って股関節伸展・足底屈から母趾で地面を蹴れば自然とモデルのV字ウォークのような足の使い方になります。

  始めに足をV字に開いてという指導は結局は爪先を真っ直ぐに戻して着地をするので、健康ウォークでは必要ありません。

|

« 認知症にも「やさしく触れる」ことが効果的、昨日のNHKスペシャル。 | トップページ | 昨夜の「みんなの家庭の医学」の環跳は「中国式環跳」です。 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 介護予防に大切な運動は膝の伸展、足の背屈、股関節の伸展・外転、片足立ち。モデルのV字ウォークはいらない。:

« 認知症にも「やさしく触れる」ことが効果的、昨日のNHKスペシャル。 | トップページ | 昨夜の「みんなの家庭の医学」の環跳は「中国式環跳」です。 »