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2014年7月28日 (月)

80代女性、歩いていると両下肢がしびれてくる、右中殿筋と左梨状筋のこり。

  「80代女性、主訴は両下肢のしびれ」、これだけの情報であればまず疑うのは、脳血管障害の後遺症、糖尿病の末梢神経障害、閉塞性動脈硬化症、そして脊柱管狭窄症です。

   脳血管障害の後遺症と糖尿病は、問診で既往歴や服薬中の薬を尋ねて該当しなければ除外できます。 

 閉塞性動脈硬化症と脊柱管狭窄症の鑑別は、「杖をついて歩く、自転車に乗る、歩けなくなった時にしゃがむ」で症状が楽なのが脊柱管狭窄症、楽にならないのが閉塞性動脈硬化症です。

  そして閉塞性動脈硬化症や脊柱管狭窄症などの神経根症状に該当しないものが殿部や大腿後側の筋緊張による下肢のしびれで、今回のケースでは右中殿筋と左梨状筋の指圧で主訴を再現する痛みが現れました。

 中殿筋は股関節外転に働きますから足を開いて立てば中殿筋を使うことになります。

  梨状筋は股関節外旋に働き、真っ直ぐに歩いていて左に向きを変える時には左の梨状筋が収縮します。

  また梨状筋は仙骨内面から大腿骨大転子の伸びている筋肉なので、猫背の座位姿勢で骨盤の後傾が続くと筋肉が伸びきってしまって、無理に勢いよくストレッチをした時のように筋肉が収縮します。

  だからスタティック(静的)ストレッチで息を吐きながら反動をつけずにゆっくりと無理をしないで伸ばすことが大切なわけです。

  この御客様は80代にしては脊柱のS字の弯曲が正常で、歩いて下肢にしびれが出るのも半日外出した時というようなことなので、脊柱管狭窄症とは考えにくく、狭窄があったとしても非常に軽いものです。

  この指圧でもお話をうかがいながら、殿部の右と左では指紋部への「当たり」が違うこともあって、右は中殿筋のこりをゆるめる、左は梨状筋のこりをゆるめるという答えにたどりつきました。

  指圧後に「足がしびれてきたらこうやっていた」と、お尻を下から上に持ち上げるように坐骨の際を圧すのを見せていただきました。

  なかなかユニークな形ではありますが、坐骨の際は坐骨神経の治療ポイントでなので、「街で自分のお尻を持ち上げている人」を見かけたら、坐骨神経症状があるのかもしれません。

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