60代女性、右股関節痛、ストレス解消の気分転換と大腿の筋力強化で痛みは軽減できます。
60代女性、主訴は右股関節痛です。
スロープを下りる時や椅子から立ち上がる時、歩き出す時に右股関節が痛みます。
頚から肩がこっていて背部の交感神経支配領域も緊張を抱えています。
仰臥位で右下肢を挙上し、股関節を少し開いて屈曲させていくと、右股関節に「痛みが出そうな重さがある」とのことでした。
何度も指圧をしているお得意様ですから、右股関節の軟骨が変形してきていることは承知しています。
右股関節を内転させれば大腿骨頭が押し込まれて痛みが出るだろうということはわかっています。
ストレスを溜めている様子で、股関節の痛みで右下肢全体の筋力が落ちています。
股関節をやや外転させて右下肢を挙上させて強い痛みが出なかったということは、大腿の筋力強化で痛みは軽減できると考えました。
そこでまず右下肢挙上の大腿四頭筋のエクササイズから始めることにしました。
右膝を伸ばして右下肢を20cm挙上、左膝は曲げて立て、両上肢は斜め下に広げて両手で体幹を安定させます。10秒静止して下ろすことを10回繰り返しました。
さらに右膝屈曲から膝伸展の運動に私が両手で抵抗を加えて「最後には負けてあげる」抵抗運動も10秒×3回行いました。
その後にやや股関節を開いて右下肢挙上をしていくと、90°を過ぎても重さや痛みは出ませんでした。
右下肢伸展挙上の運動を朝晩10回ずつ行うことをお勧めしてから、仰臥位下肢から指圧に移ります。
強い冷えやのぼせはなく、上肢、頭部顔面、前胸部、腹部と指圧を終え、伏臥位の指圧で頚から下肢までをゆるめていきます。
伏臥位の指圧ではよく眠りました。
指圧後、右下肢伸展挙上10秒を3回行ってから立ち上がっていただくと、痛みは全く出ませんでした。
最近急に温度が下がったことや、ストレスが溜まっていることが右股関節痛を強めたようです。
今の状態なら筋力強化で股関節痛を抑えていくことができます。
スロープや階段では、体を横に向けて歩くだけで股関節の痛みは出なくなるはずです。
気分転換にゆっくりと時間をとって外で食事をすることでもストレス解消になります。それがとても良く効く薬になると思います。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント