2才半の男の子を子育て中の30代女性、主訴は左股関節周囲の痛みです。
腰痛の延長と考えられ、前回の指圧後にはすっかり良くなったということでしたが再発したようです。
寝たり座ったりで痛みが出るということなので、立ったまま首、肩、上肢、背中、下肢と触診すると、運動不足による筋肉の衰えとむくみは明らかです。
仰臥位の股関節の屈曲伸展回旋などで強い痛みは再現されませんでしたが左下肢はO脚になっていて、左膝が軽度屈曲、左足底が内側を向いています。
リフレクソロジーができる方で私の講座を受けていただいた御縁で指圧が続いているのですが、子育ての自分の理想に縛られ過ぎてとても窮屈になっているようです。
腰痛は気持ちの影響で悪化することがあります。
左鼡径部の手掌圧から指圧を始めると、下前腸骨棘の大腿直筋の起始と大腿外側近位の腸脛靭帯上に圧痛点があり、左足内踝周囲の指圧では股関節内側の大腰筋停止部に響いたようです。
伏臥位の指圧では左下肢後側が非常にむくんでいて、老廃物の蓄積や運動不足によって左股関節周囲の同じポイントにだけ負担がかかって傷やこりが治りにくくなっているようです。
指圧をしていくと自分でもむくんでいることがよくわかるようなのですが、昨日自分で施術をしたのは右足だけというおかしなことになっています。
昨日はストレッチもしたようですが、左下肢は全体的にゆるみ過ぎなので必要なのはゆったりと伸ばすストレッチではなく筋肉をポンプとして使うエクササイズです。
歩いているうちに痛みがやわらいでくることもありますし、左の片足立ちでも痛みを出さないエクササイズになります。
かなり完璧主義なので、素性の良い食材を選んで健康的な食事を子供に与えたい、テレビを子供に見せたくないなどの思いが強く、自分も好きなお菓子を我慢するなどがんじがらめになっていてガス抜きができていない感じです。
情報が溢れる現代に子育ての正解を求めるあまり御両親や旦那さんの甘さにも納得できないようですが、指圧は完璧ではないものを赦し、気持ちの良い方へ道を開く時間です。
「オーガニック、薄味は大事だけどいろいろな味を知ることも味覚の勉強だし、美味しいお菓子なら食べたほうが豊かじゃない?」、これがセンセイの左股関節の痛みに対する答えです。
前回の時ほど今回は状態が悪くないのでエクササイズを薦めると、妊娠前にアフリカンダンスの教室に通ったことがあって面白かったのでまたやってみるという話になりました。
指圧の間お子さんは彼女のお父様が外で遊んでくれていました。お陰様でゆっくり指圧ができました。ありがとうございました。
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