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2015年9月30日 (水)

70代女性、不眠。

 70代女性、主訴は不眠です。

 肩上部僧帽筋を軽く把握して痛みがあります。

 手応えとして肩の筋肉はさほど硬く感じないので神経の傷が考えられます。

 降圧薬を飲んでいること、午前中でしたが自転車でやってきて暑いと感じていること、両膝の手術をしていることなどを考えて、仰臥位下肢の指圧から始めます。

 タオルケットをかけると暑いそうなのではずしました。

 両手は熱があるくらいで、足も温かく、上半身にはのぼせの状態が続いていて不眠になっているようです。

 下肢、上肢、顔面、頭部、頸部、肩上部、前胸部、腹部と指圧し、血行促進によって熱は発散しましたが、両手の温度はまだ高めです。

 伏臥位の左肩上部、両肩甲間部はかなりこっていました。

 朝夕30分の犬の散歩が日課だそうですが、小型犬の散歩を両膝の変形性関節症の手術をした足でするのですから、あまり運動にはなっていないようです。

 大腿後側のこりは膝をかばってのもので、膝の手術は成功していますがしっかりとは伸ばせず、常に軽く曲がったO脚になっています。

 話したいことが溜まっていたということもあったのでしょう。

 毎回ほぼ同じ話で、もう私が話せるくらいうかがってきたことなのですが、指圧を受けながら苦労話をひとしきりすることがデトックスになっています。

 肩の痛みの原因は運動量が減ったことで同じ姿勢の連続による血行不良があり、動くことが減って考える時間が増えたことで脳が興奮して眠れないということがあるのでしょう。

 今年から娘さんの家族と同居を始めたことを御本人は喜んでいますが、神経質を自覚している方なので気を使うことも多いのだろうと想像します。

 一日の運動量が減って、刺激が減って、少し脳の働きがゆっくりとしてきたのかなとも思います。

 年相応の変化を見守りながら、「こんな話をするのは先生だけ」というデトックスの同じ話をもう何年も聴いてきましたが、不思議なものでそこに治療としての価値があると思うとちゃんと聴けてしまうものなのです。

 その後は夜に眠れるから毎回指圧に来ていただけるわけで、おそらく話を一切聞かなければストレスを抱えたまま不眠の夜を続けることになるのでしょう。

 交感神経支配領域の緊張を緩和してのぼせを冷ますには解剖学的部位の知識だけではなく、タッチそのもので信頼関係を築くことが不可欠です。

 知識も技術も必要ですがそれを最大限に活かすためには、人の心と体の要求に合わせようとする気配りが必要です。

 何を言ってもいいセラピストとの許された時間がストレスを発散させ、高齢者には動かしにくい部位の運動になり、不眠の解消につながります。

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2015年9月29日 (火)

ユーカリに含まれるテルペンには引火性があるが、コアラはテルペン含有率の多いユーカリを選んで食べる。

 昨夜は十六夜のスーパームーンをうさぎの形を確認しながら何度も眺めていました。

 自然界には人間の力を超えた大きな現象がいくつも起こります。

 オーストラリアなどの森林ではユーカリに含まれるテルペンの引火性によって自然発火で山火事が起きることがありますが、同じユーカリでもコアラが食べるユーカリはテルペンの含有率が高いものを匂いで選んで食べていることがわかったそうです(NHK「ダーウインが来た」より)。

 コアラが自然界で山火事から生き残るためにテルペンを減らそうとしているかのようです。

 味覚に備わった危険を察知する力では酸味や苦味から毒や腐敗した食べ物を排除しますが、コアラは盲腸が発達しているためほとんどの動物が食べないユーカリを餌として生き残ってきました。

 動物園で飼育されているコアラがユーカリの好き嫌いが激しくてなかなか食べてくれないのは、テルペンの充満した森林との環境の違いもあるかもしれません。

 昨夜のNHK「プロフェッショナル」の肝臓手術のスーパードクターの血管が隠れていそうなところの気づいてもう一度確認するところも、経験を積み重ねたうえで研ぎ澄まされた危険を察知する力だと思いました。

 人事を尽くしてこそ天命を待つというまな板の鯉の心境になれます。

 自然の中で生きているということからすれば、5年生存率という尺度は実は長過ぎるのかもしれません。

 今、次の瞬間、今日一日を大切に。

 

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2015年9月28日 (月)

30代男性、慢性の左腰痛から右梨状筋痛に。

 30代男性、瓦の職人さんで慢性的な左腰痛があります。

 肩から背部はほとんどこっていないのですが、腰部から殿部にかけての痛みがあります。

 伏臥位の指圧で左殿部を指圧している時に尾骨でポキッという音がしました。

 屋根の上で股関節外転+膝屈曲で仕事をしているので、左大腿後側もこっていました。

 右の殿部では梨状筋が硬くなっていました。左をかばっていたのでしょう。

 伏臥位、仰臥位の全身指圧でおなかがよく動いたので背部の交感神経支配領域の緊張はゆるめることができました。

 しかし仰臥位両膝屈曲で股関節の内転外転の運動をすると腰に痛みがあります。

 テニスボールを腰から殿部に当てて体重で圧をかけてチェックしていくと、右梨状筋に腰痛を再現する痛みがありました。

 股関節内転内旋の梨状筋のストレッチとテニスボールで自分の体重を使った梨状筋のメンテナンスを覚えていただいて指圧を終えました。

 指圧後に椅子に座って右下肢だけ胡坐をかくよう曲げて右殿部を指圧すると右梨状筋の痛みが浮き上がってきました。

 左の腰をかばって、いつの間にか右梨状筋がオーバーワークになっていたようです。

 これは慢性的な左腰痛が治る可能性を示しています。

 スポーツ選手と同じで独特の筋肉の使い方をする職人さんですから、毎日のメンテナンスが必要になります。

 腹筋がしっかり割れていて痩せ型なので、毎日のメンテナンスで腰痛が改善されていくのではないかと思います。

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2015年9月27日 (日)

20代女性、産後2ヶ月、体型が気になる。

 20代女性、7月に出産し、骨盤の開きが気になって指圧にいらっしゃいました。

 ズボンがはけなくなったということですが、妊娠前に指圧した時とあまり変わらないスリムな体型です。

 妊娠中は他でマッサージを断られたことがあって、指圧はできないものと思っていたようです。

 妊婦さんお断りのマッサージの技量レベルでは健康な人にも適量刺激はできません。困ったものです。

 座位では確かに右殿部が膨らんで見えます。肩の関節の動きは柔らかく、母乳の出も良いとのことで伏臥位から指圧を始めます。

 下半身はむくんでいました。

 しかし骨盤が大きくずれているようなことはありません。

 授乳の姿勢で右殿部に体重をかけているのでしょう。

 久しぶりの指圧でよく眠りました。

 仰臥位の指圧で産後のおなかのたるみがありましたが、産後のおなかはだいたいこんな感じです。

 全身指圧でリラックスできたようで、久々の自分の時間のようでした。

 母子ともに健康そうな感じがにじみでています。

 安心感を持って子育てをしているようなので「女の子ですか?」と尋ねるとその通りでした。何となく、そんな感じがしました。

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2015年9月26日 (土)

70代女性、右肩痛、右膝痛、左大腿外側のしびれ、左4趾挫傷、足底のたるみ。

 70代女性、主訴は寝違えたような右肩の痛みです。

 座位では右肩上部の長さが左肩上部の倍ほど伸びて診えます。

 右肩関節の動きから脱臼ではありません、むしろ左手の使わな過ぎが右手の使い過ぎよりも問題だと感じます。

 洋裁やパソコンで右手を使い過ぎ、左手は固定されて左肩は運動不足です。

 猫背で左背部が後ろに突き出ていて背中は少し左に回旋しています。右手を使いやすい姿勢がそれなのでしょう。

 右を下にした横向きで寝ていることが多いようなので、右肩から上肢は寝ている時も安静にはできていないようです。

 右膝痛はO脚で右足の踵体重が常であることに原因がありそうですが、座位で右大腿を持ち上げて30回ブラブラ足を動かしてもらってから歩いていただくと痛みは消えたので重い症状ではありません。

 左大腿外側のしびれは腰から仙骨までの神経の圧迫が原因でしょう。

 左4趾は2週間ほど前に段差で足を着く時に突き指のようになったそうです。先端の狭い範囲を圧すと痛みがありますが、軽く触れたり、屈曲伸展では痛みがないので自然に治っていくでしょう。骨折のようなことはないと思います。

 足底のむくみは左4趾挫傷で歩かないことに原因があります。

 さらに朝起きてすぐにストレッチボードに乗って足背屈のアキレス腱のストレッチをしていることも足底のむくみに影響しています。

 立位で足背屈のアキレス腱のストレッチをすると足背が収縮し足底が弛緩します。

 足趾の挫傷で爪先立ちができないので足底の筋肉やふくらはぎの筋肉は使っていませんから余計に足底がたるみます。

 全身指圧をすると、猫背で胸椎の後弯が増強し左に回旋した脊柱とO脚が改善され、左右の肩上部の長さもほぼ同じにました。

 高齢者は主訴の他にたくさんの体の歪みを抱えています。

 足底のたるみを「静脈瘤ではないか?」と心配されていましたが、そんなことはないので、一つ一つ丁寧に説明しながら指圧を行いました。

 全て自分の勉強です。わかりやすく説明できないなら自分の勉強が足りないのです。

 人間の体はつながっていますから体の歪みから別の歪みが起きてきます。

 朝起きてすぐのストレッチボードは「しっかりとしたストレッチ」になるのでお薦めできないことも申し上げました。

 いきなりの強い伸展の負荷で起こるのがアキレス腱断裂やぎっくり腰です。

 朝はブラブラと関節を動かしたり、ラジオ体操のような運動で体を起こすことこそ必要です。

 

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2015年9月25日 (金)

妊娠5ヶ月、右仙腸関節痛。

 20代女性、妊娠5ヶ月で右の腰から殿部にかけて痛みがあります。

 大学生の頃から指圧をしていますが、つわりがなかったそうで、微熱もなく、脈は1分間に84、血圧は上が116、おなかが大きくなっている以外は普段とあまり変わりません。

 座位ではおなかに引っ張られて反り腰になっています。

 両方の手首尺側で妊娠の脈と言われる神門の脈に触れることができました。

 反り腰とおなかが大きくなってきたことによる仙腸関節痛を念頭に仰臥位から指圧を始めます。

 仕事を続けていて、2kmの道のりを行き帰り歩いているそうで、際立ったむくみはありません。

 腎経、膀胱経、脾経など、子宮・卵巣を刺激するツボは軽く触れる程度にして下肢の指圧から始めます。

 股関節以下、下肢の関節に異常はありませんが、右股関節の内転では右仙腸関節に痛みが出ました。

 上肢、顔面頭部、前胸部と通常の指圧をし、腹部には軽く触れる程度の手掌圧を行いました。

 おなかのふくらみは胃を圧迫しない位置にあって、比較的大柄な体型が妊娠を軽くしているのでしょう。

 横臥位の指圧では右腰がこっていて右仙腸関節には広く圧痛点がありました。

 妊娠の反り腰+O脚と、出産に向けての骨盤の開き、姿勢による右坐骨への重心などが原因のようです。

 全身指圧後、反り腰は緩和でき、全身のメンテナンスで体が軽くなったそうですが、右仙腸関節に触れると軽い痛みが残りました。

 帰る時、バッグを右手に持ちました。

 重たいバッグです。性格的にいろいろなものを持ち歩きたいタイプなのでしょう。

 なるほど、右に重心が傾きます。

 バッグは左手に持つようにとアドバイスしましたが、自分で「リュックのほうがいいか」と気づいたので安心です。

 妊娠中にはよくある殿部の痛みですが、日常生活で体の傾きに気をつけるだけでもだいぶ変わります。

 おそらく出産まで無事に経過していくと思います。

 今まで指圧した妊婦さんの中で一番妊娠の症状が軽いのではないかと思います。

 次に実家に帰って来るのは出産が近づいた年末でしょうか、またお待ちしております。

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2015年9月24日 (木)

80代女性、左母指腱鞘炎は治る、右ふくらはぎがつる。

 80代女性、前2回の指圧では主訴だった左母指の腱鞘炎は前腕から左母指までを指圧してほとんど硬さがなく、御本人の感覚でも違和感はなくなりました。

 今回の主訴は右ふくらはぎがつることです。

 右下腿後側の上部外側と下部内側に湿布が貼ってありました。

 膝痛はありませんが下肢にはO脚のねじれがあります。

 彼岸の連休明けにお墓参りに出かけるそうなので、下肢の血行促進をして歩くのに支障がないようにメンテナンスをしていきます。

 足がつる原因として運動不足、夜間の冷え、水分不足はありそうですが、食事はバランス良く摂っているそうなのでミネラルは足りているようです。

 背部のこりをゆるめ、下肢の指圧では右腓腹筋外側頭の起始部を圧して張りがありました。O脚の影響がここに出ています。

 股関節、膝関節、足関節、足趾のストレッチを行いO脚を矯正していきます。

 上肢の指圧では右上肢内側がこっていました。根を詰めた手仕事はしていないそうですが、右上肢屈筋は日常生活でよく使っているのでしょう。

 全身指圧後、背中が伸び、下肢が伸びたので猫背O脚が緩和されています。

 電車に乗って出かけて坂道のお墓を歩くのも問題なさそうです。

 左母指はばね指の症状もありましたが今回の指圧では関節の動きに問題はありませんでした。

 80代でも血行促進によって腱鞘炎が治っていくのです。もっと若い方はあきらめずにケアを続けてください。いつまでもずっと同じ症状ということはありません。

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2015年9月23日 (水)

50代男性「料理人」、右手首の痛み、右手の甲から手首が腫れている。

 50代男性、主訴は右手首の痛みです。3日前から具合が悪くなったそうです。

 左手首と比べると右は二周りもむくんでパンパンに張っています。寝たきりの高齢者の足の甲のように、右手の甲は中手骨のくぼみがなくなっていました。

 骨折でもしていそうな腫れ方ですが、骨の目立った変形や内出血はなく、手をついて転んだこともないとのことです。

 仕事をたずねると自ら「料理人」とこたえるところにプライドを感じました。

 和の包丁人という雰囲気で、朝の仕込みをしてから指圧に来たのかもしれません、体全体が汗ばんでいました。

 首から腕神経叢に沿って右の斜角筋隙、鎖骨外側下部、腋窩、上肢と触診し、強い痛みがあるのは尺骨茎状突起周囲に限られていました。

 右手関節背屈は60°くらいで危うい感触があります。

 包丁や鍋振り、重たい鍋を火にかける、火からおろすなど、右尺側手根伸筋の使い過ぎで炎症が起きているのではないかと診ました。

 長・短の橈側手根伸筋の触診で痛みやしつこいこりはありませんでした。

 伏臥位、仰臥位と指圧し、全身の血行促進の指圧を行うと右手関節周囲の腫れは誘導作用も加わってむくみが還って手の甲のくぼみが見えてきました。

 慢性的な使い過ぎで疲労がピークを超えていたようです。

 指圧中はおなかがよく動き、眠ったので疲労回復にもなったようです。

 右上肢は職人の仕事でできあがった筋肉ですが、若い頃と違いメンテナンスが必要です。

 仕事終わりに熱を持っていれば冷やし、寝るときはパジャマのボタンを開けて右手を突っ込んで三角巾でつったようにして寝る、朝起きたら手をブラブラと動かし、動きが悪い時はお湯で温めるなどのアドバイスをして指圧を終えました。

 今日はかなり楽になっているはずです。

 

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2015年9月22日 (火)

ドライブスルー葬儀。

 葬儀場で自動登録機で受付をすませ、車に乗ったままスイッチを押すことで焼香する姿が遺影の隣に映し出される「ドライブスルー葬儀」のシステムが開発されたそうです。

 ドライブスルー調剤薬局も驚きでしたが、ドライブスルーの葬儀とは!

 足の不自由な方や高齢者のことを考えて開発されたドライブスルー葬儀だそうです。

 やがては都合で参列できない方や、行きたい葬儀ではないけれどお義理で顔を出さなければいけない場合に、インターネットで葬儀に参列するという時代になっていくのかもしれません。

 便利ですが、距離が心を反映するようで、割り切って使える人ばかりではないでしょう。

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2015年9月21日 (月)

肩甲間部の痛みと母指屈曲の痛みで尺骨神経を考えるケース。

 40代女性、一週間前に頭痛と喉の痛みに加えて左母指屈曲での違和感があって指圧をしました。

 どうやら風邪の引き始めだったようで、その二日後には風邪の症状が悪化して一日寝ていたということです。

 今回は風邪は治っていますが左母指屈曲の違和感が強くなって指圧にいらっしゃいました。

 肩から背部がこっていて、左肩甲間部の心兪のあたり(第5・第6胸椎棘突起間外1寸5分)を圧して強い痛みがあります。

 尺骨神経に沿った上肢尺側の肘関節付近と母指球を圧すと主訴を再現する違和感が強くなりました。

 母指球の短母指屈筋深頭と母指内転筋は尺骨神経支配です。

 母指のIP関節(前の関節)を曲げたり、その働きをする前腕内側の長母指屈筋を圧して痛みや違和感はありませんが、MP関節(付け根の関節)の屈曲や内転で違和感が再現されます。

 肩甲間部の心兪は尺骨神経の出口(第7頸椎下部~第1胸椎下部)より下に位置していますが、肩甲骨内転の動作で痛みが出るので、大菱形筋~小菱形筋~尺骨神経支配領域の上肢と痛みの響きが伝わっているということもあるようです。

 患部をはずして血行促進し、全身指圧で肩、肘、手の関節可動域が拡がると左母指屈曲の違和感は消えました。

 しかし、左肩甲間部の心兪には小さな傷があるようで、かなり楽になったようですが肩甲骨内転で痛みが再現されました。

 右利きの人の左肩から左手は、同じ姿勢での固定が続く使わな過ぎで硬くなります。

 伸ばし過ぎないストレッチで痛みを再現しないようにして動かしていけば、生活に支障がでるようなことはありません。

 まだ腱鞘炎にはなっていないようです。

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2015年9月20日 (日)

熊本からの御客様、右膝痛、久しぶりの指圧です。

 熊本からシルバーウイークを利用して娘さんのお宅にやってきた80代女性、その娘さんに言われて久々の指圧です。

 前回は右坐骨神経痛が主訴でしたが、ここで覚えていただいたストレッチを続けてしびれや痛みほとんどなくなったそうです。

 御近所のお友だちにも教えて好評だとか、遠くてなかなか指圧に来れない方でも毎日思い出していただいている方がいるかと思うと身が引き締まります。

 今回の主訴は右膝痛で、座位では右下肢が短縮し、右膝が左より後ろに位置しています。

 整形外科で水を7回抜いたそうで、何回かヒアルロン酸の注射をしていますが、手術の必要はないと言われているそうです。

 O脚で右膝内側の軟骨は擦り減っているようですが、体重をかけない関節運動で膝に痛みはありません。私の経験からもこの状態なら「手術をしないほうがいい」と思います。

 歩き出しが痛いということなので、両手で右大腿遠位部を持ち上げて、足を前後に30回ブラブラ動かしてから歩いていただいたところ、速効性がありました。このストレッチの後は具合がいいようです。

 仰臥位から指圧をし、右膝関節内側の緊張をゆるめ、うまく使えていない右大腿四頭筋には膝屈曲から伸展させるところに私の両手の力の抵抗を加えて拮抗させてから伸展させる抵抗運動を行いました。

 仰臥位の指圧では年齢相応の猫背を指圧でゆるめ、違和感は改善されても坐骨神経に沿って緊張している下肢後側をゆるめて指圧を終えました。

 品のいい茶色の上着は御自分で着物をリメイクしたそうで、畑もやっているそうです。

 「阿蘇の噴火はいかがですか?」とうかがうと、「ニュースはおおげさ」と笑い飛ばしていました。

 その環境で生きてこられた方の生情報です。心地良い熊本弁をまた聞かせてください。

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2015年9月19日 (土)

足がつることと痛いほど強く圧すことは似ている。腱紡錘が働かなくなる。

 筋肉の収縮を感知して縮んだ筋肉を伸ばすのが「腱紡錘」です。

 睡眠時に腱紡錘が働かないと足がつります。

 足がつるような急な筋肉の収縮に腱紡錘が対応できないのは、過度の筋肉疲労が原因の一つです。

 疲労が蓄積したふくらはぎは血行不良で足がつります。

 痛いほど強い刺激で筋肉を圧すような施術は過度の筋肉疲労を作っているのと同じです。

 刺激が適量ならば腱紡錘が刺激されて筋肉はゆるみますが、刺激が強過ぎれば腱紡錘は足がつった時のように働らかずに揉み返します。

 また、急な伸ばし過ぎのストレッチでは筋紡錘が働いて筋肉が収縮します。

 ストレッチで筋紡錘による筋収縮を起こさないためには、息を吐きながらゆっくりと伸ばしていきます。

 腱紡錘と筋紡錘は筋肉の伸展と収縮のセンサーですから、この警備システムに緊急非常事態だと感じさせるとその働きが止まったり、過剰に働いたりします。

 何事も過激であるのはよくありません。穏やかな言葉使いと丁寧な動作、笑顔、今日も指圧が始まる時間です。

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2015年9月18日 (金)

非常に強い刺激は生体に有害である「痛覚=侵害感覚」。

 「刺激の種類にかかわらず非常に強い刺激は生体にとって有害である」、考えてみれば当たり前のことです。

 あらゆる刺激はその強度を増すと痛みを生じさせます。

   生体組織に損傷をおよぼす刺激を侵害刺激といい、このような刺激に興奮する受容器を侵害受容器といいます。

   痛受容器は侵害受容器であり、痛覚は侵害感覚です。

   筋肉や腱を指圧する時に痛みを感じさせずに「深部感覚」として脳に伝えることができれば、神経の伝導路は皮膚に繊細に触れる時の触圧覚と同じく脊髄の「後索路」を上行します。

    一方、指圧が侵害刺激となって痛みとして脳に伝わる時は「外側脊髄視床路」を上行します。

    指圧が快刺激ならば延髄の後索核までニューロン(神経細胞)を乗り換えずに進みます。

    しかし指圧が痛み刺激なら、脊髄後角に入ってすぐに二次ニューロンに乗り換えて外側脊髄視床路を進みます。

   痛みの伝達では「安心して受け入れられない」ので脊髄に入ってすぐに器を入れ換えて一旦冷ます、裏口から通すという扱いになっています。

   刺激の感度には個人差がありますが、我慢するのが当たり前という人が多い日本人への施術だからこそ、快刺激を作りましょう。

  「気持ちいい」が溢れると、世の中がおだやかになります。

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2015年9月17日 (木)

冷たい雨の日、肩が内巻き猫背の緊張をしている。

 今朝の冷たい雨で、漂い始めたキンモクセイの香りが消されていました。

 傘をさして外を歩くと、肩が内転内旋し肘屈曲で柄を握るので上肢屈筋群が緊張します。

 気温が下がって秋が進行中の今朝は、傘をさしていても雨に濡れた下腿や上肢外側から冷えが背中に伝わって、体幹にふるえ産熱に近い緊張が生まれていました。

 季節の変わり目の冷たい雨の日は肩こり注意です。

 冷えを感じたら免疫力も下がるので風邪を引きやすくなります。

 雨を通さずコンパクトにしまえるビニールのレインコートを着たいところですが、少なくともいつもより厚着をして、できれば濡れたら着替えるなどして、季節の変わり目の肩こりを予防しましょう。

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2015年9月16日 (水)

60代女性、朝起きてから左母指が曲げにくい、左殿部と右上腹部を圧して痛い。

 60代女性、主訴は朝起きてからしばらくの間、左母指先端のIP関節が曲げにくいことです。

 肩がこっていて、右背部が後ろに突き出るように脊柱が軽く右に回旋し、腰に違和感があるそうです。

 伏臥位の指圧では、左殿部の中殿筋を圧して腰に感じていた違和感と一致する痛みがありました。

 先週までは雨が多かったこともあって趣味の紙紐のバッグ作りをする時間が長かったようです。

 左股関節を外側に開いて、少し右に体幹を回旋させた姿勢が作業しやすかったのでしょう。股関節を外転する筋肉が中殿筋です。

 仰臥位の指圧に移って右上腹部にも痛みがありました。

 腹直筋が張っていますが、肝臓の硬さに触れるようなことはありません。

 右後方に突き出た背中と座位のバランスをとって作業をするために、右腹直筋には体幹を戻すエクササイズの負荷がかかっていたのではないかと思います。

 紙紐バッグ作りが腹筋運動になったようですが、材料を置く位置を前に持ってきたり、正面を向いて作業ができれば体幹の左右のバランスを乱しにくくなります。

 左母指の曲げにくさは、利き腕の右手の作業に長時間付き合って限界を超える疲労がむくみとして溜まっていたようです。

 左前腕内側から母指球、母指と指圧をして硬結や痛みが出るようなことはなく腱鞘炎というほどではありません。

 全身指圧後には背中の右回旋も解消して左母指の屈曲も問題なくできていました。

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2015年9月15日 (火)

抵抗運動の最後のリリースをイメージした漸減重視の指圧。

 拮抗する力と力のぶつかり合いから、一方が意識的に急に力を緩めると相手の力は目標を失って前にのめります。

 相撲、柔道、合気道などで引き技が決まると、相手の筋肉は目標を失って急に緩みます。

 指力で母指指紋部を圧し込もうとしてこりかたまった筋肉にぶつかっていくと、痛みによって筋肉はさらに収縮します。

 筋肉を圧し込もうとしないで母指指紋部をふわりと皮膚に密着させておくと、筋肉に反発する力は生まれません。

 指力では圧し込まずに体重だけ預けて母指が沈むのにまかせていると、抵抗運動のぶつかり合いを最小にすることができ、垂直圧ができていれば深部に到達する刺激を作ることができます。

 こった筋肉に抵抗させないまま、そこから漸減圧で引き技をかけて筋肉の緊張を緩めるのが漸増漸減圧の指圧です。

 筋肉の硬く張った大柄な男性に、女性の施術者が力で圧し込もうとすれば大変なことです。

 力のベクトルがぶつかり合う方向に圧し込もうとすれば筋肉が反発するのでより大きな力が必要になります。

 母指指紋部1つ分ポイントをずらすことでも垂直圧ができていれば曲面の体ですから垂直圧の向かう方向が変わって抵抗が減ります。

 そして真正面から力比べをするのではなく、引き技でこりを緩めるイメージを持ってください。

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2015年9月14日 (月)

能のすり足で大腿四頭筋が鍛えられる、「所さんの目がテン」。

 昨日の「所さんの目がテン」では、能のすり足の運動効果を紹介していました。

 軽く膝を曲げて背中を伸ばしてすり足で歩くと、大腿四頭筋を鍛えることができます。

 これは軽度屈曲の膝を伸ばそうとする時に、床と抵抗運動をしていることになって膝の伸筋である大腿四頭筋が鍛えられるということです。

 膝の屈曲では大腿後側の筋肉が緊張し、下腿でもわずかな足裏の上げ下げと足内側からのしっかりとした着地で下腿の前後の筋肉を鍛えることができます。

 上半身では肩甲骨に内転の緊張を与えて胸を張り、上半身と下半身を緊張させてすり足をします。

 能の動きは大腰筋を鍛えると以前どこかの番組で取り上げていたことがありますが、上半身と下半身を緊張させたすり足では股関節屈曲にも緊張が生まれ大腰筋が鍛えられます。

 面で前がよく見えないので、床の木目を足裏で感じて舞台の大きさを把握し、腹から声を出すのですから能の動きには体力と集中力が必要です。

 室内でもできるエクササイズとして能のすり足は効果があります。

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2015年9月13日 (日)

40代女性、頭痛、左母指が曲げにくい。

 気候の変動の影響で頭痛やむくみを訴える方の指圧が続きます。

 40代女性、主訴は左母指が曲げにくいことです。頭痛があり、肩が内旋した軽い猫背で下半身はむくんでいます。

 腱鞘炎を心配していましたが母指や母指球を触って硬結や痛みはなく、左前腕内側で橈側の肺経がこっていました。

 デスクワークなどの手仕事の猫背姿勢+左肘屈曲での左上肢の固定で肺経の頭痛のツボ「列缺」を含む前腕内側から首、肩、頭、背中までが血行不良になります。

 母指IP関節(前の関節)を屈曲させる長母指屈筋は前腕内側から伸びていますので、頭痛と左母指の曲げにくいことは関連していると考えられます。

 触った感触ではいつもとあまり変わらない体のむくみでしたが、帰るまでに3回トイレに行ったことからかなりむくんでいたようです。

 この日はもう一人の御客様も3回トイレに行かれました。気象の影響や大雨被害の映像を見たことなど心身のストレスが腎機能を衰えさせていたようです。

 全身指圧後、左母指の違和感が消え、肩のこりがゆるんだので頭がスッキリしたようです。

 御客様の質問で「ここに来るとさっきトイレにいったばかりなのにびっくりするほどまた尿が出るのはどうしてか?」という質問がありました。

 ぬるま湯で長い時間遊んでいる子どもはお風呂でおしっこがしたくなります。

 腎機能は気持ちいい温かさと水圧のような軽い圧の指圧で働きが活発になります。

 ゆったりと寝ているということだけでもむくみは心臓に還りやすくなって腎臓で尿を作ります。

 椅子で行う足ツボマッサージではこのようなむくみ解消はなかなか難しいことだと思います。

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2015年9月12日 (土)

昨日の「金スマ」の骨ストレッチ、肩甲骨と鎖骨を上肢と連動させる手の形。

 昨日は宮城県が大雨で浸水し、前日の常総市と同じような救出作業をテレビは報道し続けていました。

 そして今朝6時前には震度4近い地震で揺れがしばらく続きました。いざという時がいつ来るかわからないので備えておく必要がありますね。

 昨日の夜はTBSテレビの「金スマ」で骨ストレッチを紹介していました。

 骨ストレッチの手の形がどこかで見たなと思っていたら、古武道の甲野善紀先生に習った方が指導をされていました。

 片方の肘屈曲90°+肩関節外転90°にして母指と小指を対立させてつけ、反対側の手で手首をおさえて体幹を回旋する「肩こりの骨ストレッチ」では、両方の肩甲骨に内転の緊張が生まれて肩鎖関節と肩甲上腕関節が一体化して回旋する体幹によって肩に伸展+外旋方向の動きが生まれます。

 体幹を軽く緊張させて体幹全体をに軸とすることで、肩の回旋腱板を作る筋肉全体に影響するストレッチになっています。

 腰痛の骨ストレッチも同じように手を固定して上肢を上に伸ばす振り幅を使った椅子からの起き上がり運動で、椎骨と腸腰筋をストレッチ方向に伸ばしています。

 「骨ストレッチ」の本は書店でみかけたことがありましたが内容までは理解していませんでした。

 なるほど、甲野先生の古武道の体の使い方だったのですね。

 腕と体幹が離れたストレッチと比べて、多くの筋肉に影響を与えることができるので効果は高いと思いました。

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2015年9月11日 (金)

背部痛、ヨガの安楽座ができない→ストレートネックと猫背を矯正する指圧で安楽座ができるようになる。

 鬼怒川が氾濫した常総市の中継映像は、東日本大震災の津波の映像を思い出させる緊迫した重苦しいものでした。

 異常気象が頻発するようになって、緊急時の備えは物だけでなく、いざという時に耐えられるように毎日の体のメンテナンスも大切です。

 50代女性、主訴は「背部中央の痛み」です。

 座位の触診で確認した位置は第12胸椎棘突起のあたりです。

 猫背で首が肩より前に突き出して右肩がやや下がっています。

 ヨガの教室に通い始めたのですが安楽座(胡坐のような座り方)ができないということです。

 伏臥位から指圧を始め、首から両肩上部、猫背の両肩甲間部、そして右腰部がこっていました。

 第12胸椎は猫背のふもとで体重がかかります。

 しかし右肩下がりなので痛みは右腰部からきているようです。

 伏臥位、仰臥位と指圧を終えて安楽座をしていただくと安定して姿勢を維持することができます。

 股関節が硬いわけではなく、猫背で骨盤が前傾して背中を起こすことができないために安楽座が安定しなかったようです。

 後頚部にタオルをあてて斜め上を向いて両手で軽く斜め上にタオルを引っ張るストレートネックの矯正を覚えていただいて指圧を終えました。

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2015年9月10日 (木)

昨日の「ためしてガッテン」、肩こりに筋膜のシワを伸ばす(筋膜リリース)。

 昨日の『ためしてガッテン』では、しつこい肩こりの原因の一つである筋膜のシワを伸ばす筋膜リリースを紹介していました。

 番組では新発見のように紹介されていましたが、例えばアロマオイルマッサージでは後頭部・側頭部と肩甲上腕関節を外側に引っ張り合う「上部僧帽筋をストレッチする軽擦」を多くのセラピストが使っています。

 また、肩こりの中心を強い力で圧し込めば揉み返しますが、上手な指圧師は服にアイロンをかけるように肩こりをゆるめていきます。

 ただやみくもに圧し込むのではなく、漸増で圧してから筋膜と筋膜の癒着をはがすように漸減圧で引っ張り上げて筋・筋膜を伸ばしていくのが密着と持続のある垂直圧の指圧です。

 一つの筋肉の端と端の腱をとらえて腱紡錘を刺激して筋肉全体をストレッチしていくには解剖学の知識が必要です。

 表層の筋肉、深層の筋肉、肩甲骨の外側を上行する小円筋や大円筋、脊柱から肩甲骨内側へ斜め下に向かって伸びる小と大の菱形筋など、肩の血行不良に関与する筋肉を探し出してゆるめていくのが指圧・マッサージです。

 多くの指圧・マッサージでは各部位の終了動作として筋膜リリースを取り入れています。

 筋膜のリリースだけではないタッチそのものの気持ち良さを追求するのが癒しとしてのタッチセラピーです。

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2015年9月 9日 (水)

古武術の虎ひしぎの手、指の形で上肢を内旋させ背中までの竜巻を作る。

 今日は台風の大雨で道路が冠水した地域もあります。

 地球温暖化の影響で竜巻や大雨が増えていますが、被害がないことを祈るばかりです。

 竜巻というと私は指圧で教わった肩甲間部を指圧する時の足の形が頭に浮かびます。

 全ての先生がそうしているわけではありませんが、床で伏臥位左肩甲間部を指圧をする場合、「前で立てる左下腿を外旋させて左の爪先を外側に向ける」、「膝をつく右爪先は内側に向ける」という形で指圧をすると、両股関節の外転・外旋のつっぱりが体幹に軸を作って、肩甲間部への安定した体重移動の動線が生まれます。

 足先の渦巻く形が体幹に竜巻の旋回軸を作るのです。

 古武術の甲野善紀先生の「虎ひしぎの手」にも竜巻の旋回軸があります。

 「母指中手指節関節軽度屈曲+内転」と「示指中手指節関節軽度屈曲+外転」で前腕を回内させ、それによって脇が締まり、背中までの竜巻の旋回軸が完成して体幹からの体重移動を安定さています。

 虎ひしぎの手は、瓶のふたを開ける時の手指の筋肉の使い方を広背筋にまで伝えて、指の形主導で体幹の軸を作っています。

 腕力や筋力とは違う体重移動の力を作るということでは、指圧と古武術はよく似ています。

 

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2015年9月 8日 (火)

立ち仕事を増やすことの健康効果(運動習慣がある人でも6時間以上座る生活は3時間しか座らない人に比べて15年以内に死亡する確率が4割高くなる)。

 オートラリアの成人を対象にした2012年の疫学研究で、「運動習慣があっても1日に6時間以上座る生活を続けていると、3時間しか座らない人に比べて15年以内に死亡する確率が4割高くなった」そうです。

 この結果は、運動する時間が保てなくても仕事中に座る時間を短くすることで寿命を延ばせる可能性を示しています。

 オフィス家具のイトーキは、社内に立ってパソコン作業ができるコーナーを設け、社員32人に「1週間に10時間は立ち仕事をするというノルマを課して6週間続けた」結果、腹囲が平均0.8cm減少し、1日の歩数が約1000歩増加したそうです。

 日本人の身体活動は20年前と比べて1日当たり10分減って、年に1.5kg太りやすくなっているそうです。

 デスクワークでも座り続けずに、立って資料を探しにいき、また資料を戻すというような作業環境を作れば、デスクがスッキリして身体活動が増えます。

 3時間座ることは日常でも長距離移動の時でもたびたびあるので、めんどうくさがらずに合い間に動く意識を持たないといけませんね。

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2015年9月 7日 (月)

「施術中にお客様の足がつったらどうすればいいか?」という質問にお答えします。

 「マッサージをしている時に、御客様の足がつったらどうすればいいですか?」という質問をいただきました。

 施術中の御客様に『足がつった!』」と言われて軽いパニックになったことがある人はけっこういると思います。

 施術中に被術者の足がつるのは伏臥位の施術でも仰臥位の施術でも起こります。

 対策は足の背屈ですが、これも痛がられてできなかったり、速い動きで背屈させてしまうと余計に痛がられせてしまうということがあるので注意が必要です。

 施術中に足がつりやすいのは閉塞性動脈硬化症、糖尿病、下肢静脈瘤などの病気を持っている人や、妊婦さん、激しい運動をした人などです。

 自分が適量刺激だと思って施術しても、下肢の血行が悪い御客様には過度の刺激になって、下腿後側に強い筋収縮が起こることがあります。

 足の背屈や足趾の伸展をゆっくりとやって効果がない場合は、下腿以下の施術を一度止めて、足先に血液を送る大腿や鼡径部、下腹部などの施術で様子を見てから、再び下腿以下の施術に戻ります。

 質問の主旨は「施術を止めてしまったほうがいいか?」ということだったようですが、その必要はありません。

 刺激量が強過ぎたとしたらそこは反省して適量に修正しますが、ここで下腿以下の施術をしておくことでエコノミークラス症候群を防げるかもしれないのです。

 ずっと足がつりっぱなしということはないので、程良い間を置いたら下腿以下の血行促進に戻ります。

 足背屈の働きをする前脛骨筋に施術することも遠回しに下腿後側のストレッチになります。

 大腿後側遠位の腓腹筋起始部とその停止部のアキレス腱にストレッチをするような軽い指圧と2指あるいは3指の軽い把握揉捏をすることも、腱紡錘のメンテナンスになって筋の過緊張をゆるめ易くなります。

 最後に、膝の関節運動、股関節の関節運動もして、下肢全体の血行促進をしてください。

 

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2015年9月 6日 (日)

50代女性、段差を飛び越えた強い着地で前脛骨筋を傷める。

 50代女性、主訴は右前脛骨筋の痛みで、足三里のあたりに湿布を貼っています。

 玄関に続く3段の階段を飛び越えた右足の着地で、右下腿前側の前脛骨筋を傷めたようです。

 前脛骨筋の働きは足の底屈と内反ですから、足関節の内反捻挫になるほど足底の内側が浮かなかったものの、足底外側に体重が乗った強い着地になったようです。

 仰臥位で関節を動かしてみると膝関節や足関節に異常はありません。しかし右前脛骨筋上部の足三里のあたりは軽く圧しても痛みが出ました。

 この部位は触らないことにして、周囲の血行促進で患部の早期回復を目指します。

 仰臥位から指圧を始め、胃経の患部のためか、ひどい猫背のためか、下肢前側の指圧ですぐにおなかが動き始めました。

 「痩せ型の猫背→筋力が弱く内臓下垂」という典型が当てはまり、胃腸が下がって膀胱に乗ったようになっています。

 最近膀胱炎になったそうで、その原因には背部膀胱経の筋緊張と内臓下垂による下腹部の血行不良もありそうです。

 また伏臥位の指圧ではふくらはぎの筋力の弱さが目立ちました。

 「猫背→踵体重→使わな過ぎでふくらはぎの筋力が弱い」ということは、着地のバランスを悪くして前脛骨筋を傷めた原因です。

 右利きで右足の踵体重になりがちで、右前脛骨筋は普段から使い過ぎになっていて、ジャンプの着地の衝撃で「挫いた」ということなのでしょう。

 全身指圧後、血行が良くなり猫背が解消しました。

 指圧後、確認のため右足の背屈・内反をして指圧前と同じように痛みは出ませんでしたが前脛骨筋の傷が治るまでには時間がかかります。

 痛みが出るような動きをしばらくしなければ、いつの間にか治っているはずです。

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2015年9月 5日 (土)

痛みの悪循環を断ち切るスイッチ、例えば足ツボ。

 痛みが主訴の時に、患部を触らせてもらえないくらいの痛みがあれば大きな傷や変形があり、その部位への触圧刺激は不適切です。

 「むしろ触ってほしい」ような痛みの時は、触圧刺激が痛覚の伝達を遮断するゲートコントロールを証明するような症例ですが、こわいのは揉み返しです。

 慢性痛の患部に触圧刺激を続けて、その時は痛みがとれてもすぐに痛みが繰り返すようなら揉み返しを作り続けていることになります。

 痛みの悪循環で問題になるのは患部に意識が集中してしまうことと、痛みのための運動不足です。

 同じ姿勢で慢性痛が続くなら、普段しない動きの運動をしてみると、いつもの痛みは起きにくくなります。

 普段しない運動と同じことが、普段使わない筋肉へアプローチする指圧・マッサージです。

 例えばリフレクソロジーの首・肩の反射区のツボ刺激を、慢性の肩こりの方に施術すると猫背で頭の重さがかかった肩こりでは使うことがない爪先立つ刺激を足底の前側にすることができます。

 これは歩行の時に体幹の後ろ側で地面を蹴る刺激を与え、坐骨神経から膀胱経を刺激して肩甲間部から後頸部そして脳へと刺激が伝わります。

 慢性痛の患部には神経線維や毛細血管の断裂があると考えられるので、遠隔操作による患部の刺激で傷の修復を邪魔することなく治療する遠回りの施術が実は症状改善の近道になります。

 慢性痛では遠隔操作のスイッチをどこに見つけられるかが施術センスです。

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2015年9月 4日 (金)

昨日のアロマ指圧講座「便秘」。

 昨日は飯能生活の木で「便秘」がテーマのアロマ指圧講座でした。

 背部のこりや手足の冷えがあれば交感神経が優位になっていますから、まずは背部や手足のこりや冷えに対しての指圧をして交感神経支配領域の緊張を緩めてから腹部の指圧をします。

 背部では肩甲下部4点目の脾兪、5点目の胃兪、9点目の大腸兪、仙骨1点目(肩甲下部11点目にあたる)小腸兪の指圧を重視しました。

 五行の土である脾・胃は、五行の金である大腸の母になります。子の疾患を母をケアすることで緩和するのが相生の関係です。

 腹部の指圧に加えて、上肢の大腸経の「合谷・手三里・曲池」と便秘の特効穴である手関節の心経の「神門」、下腿内側脾経の「三陰交」、下腿前側胃経の「足三里」はピンポイントで圧の向かう角度を調整してツボ刺激をし、ブラックペッパー+フェンネル+スイートアーモンドオイルの1%ブレンドオイルで経脈に沿って母指軽擦をしました。

 腹部の指圧はろとう揉捏などの実技も行いましたが、基本は9点の「の」の字の手掌圧です。

 上肢・下肢の便秘のツボに密着と垂直圧のある刺激ができれば力はいらないことはよくわかっていただけたことと思います。

 関節の際や陥凹部のツボを正確にとらえることができれば、必要なのはむしろ力を抜いて被術者が受け入れやすい圧刺激を作ることです。

 皆さんが汗をかいて実技を行ったのは、腹部の指圧の大きな動きやブラックペッパーの充血作用によるだけではなく、手足の主要なツボを正確にとらえられた証です。

 1ミリの位置の違いや圧刺激の向かう角度でツボ刺激は有効にも、無駄にもなります。

 そのあたりの面白さを、今日のお通じで感じている方がいらっしゃるはずです。

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2015年9月 3日 (木)

「人食いバクテリア(劇症型溶血レンサ球菌)感染症」患者最多。

 致死率30%の「人食いバクテリア(劇症型溶血レンサ球菌)感染症」の患者が過去最多となったそうです。

 症状は、血圧低下などのショック症状が突然表れて、腕や足に痛みや腫れが出て、筋肉の壊死や臓器不全を引き起こすことがあるそうです。

 高齢者に患者が多いのですが、溶血性レンサ球菌は子供の風邪の原因菌の一つですから、それが何故劇症化するかはわかっていないそうです。

 進行が早く、手足の壊死が1時間でどんどん進むことがあるそうなので、手足にに痛みを伴った腫れが出たら、早目に医療機関を受診したほうがよさそうです。

 手洗い、うがいの励行と、睡眠・栄養・運動が十分に摂れた生活習慣が何よりの予防策です。

 今日の午後は飯能で「便秘」のアロマ指圧講座なので、午後の指圧は5時以降になります。

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2015年9月 2日 (水)

模範を真似るだけでなく個性と感情を溶かし込むこと。

 他の作品との類似が指摘され裁判騒ぎにもなりながら使用継続の会見が繰り返された東京オリンピックのエンブレム使用中止が昨日決定されました。

 世界に向けて発信し、一目で東京オリンピックだとわかるデザインの素材はそうたくさんはないと思います。

 現代の第一線で通用する流行をふまえたデザインに、同じような「T」や「○」が使われることはあるでしょう。

 同じような教育を受けて同じような発想をし、第一線で活躍する専門家の審査で選ばれるデザインの合格基準にはクリアしなければならない項目があるため、どこかしら以前の作品と似てくるのかもしれません。

 真似から始まるのは指圧やマッサージも同じなのですが、タッチは、自分の体の個性や感覚やその日その時の自分の体調、受け手の体調、気温、湿度などの環境も加わって、はじめて自分のワンタッチの作品となります。

 真似るだけではダメ、巧みに流すような施術の形だけできていても「今のワンタッチ」としては適切ではありません。

 個性や感情が加われば施術の流れはゴツゴツとした起伏を感じて、速くなったり、深くなったりして流れを変えていきます。

 パソコンを使ったデザインでは、反転や、素材の位置の入れ替えや、色の調整などが容易で、感覚でOKを出さなくても入れ替えの途中で偶然に決定稿にたどりつくこともあるでしょう。

 手書きや平仮名など、方法や素材を変えないで類似作品のないデザインを作るのはなかなか難しいのではないかと思います。

 指圧・マッサージのタッチはデジタルではないのですから、自分と受け手の脈拍や呼吸を感じながら施術をすることで、一期一会のタッチを作るのが審査の合格基準です。

 

 

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2015年9月 1日 (火)

左肩棘上筋腱断裂、指圧後左腕にスーッと血液が行き渡り、「自分の腕に戻る」感触。

 前回の指圧で「棘上筋腱断裂の疑い」があるので病院の受診を勧めた70代女性、MRI検査でやはり腱の断裂が確認されました。

 しかし、手術などの積極的な治療は行わないということで、リハビリが始まる前日に「眠れない」ことが辛くて指圧にいらっしゃいました。

 病院の検査でだいぶ待たされたことや、猛暑から急な気温の低下が体調に影響してしているようです。

 ここで覚えていただいた五十肩体操を続けていたとのことで、左肩屈曲(前方挙上)135°までは痛みなくできます。

 痛みが出るのは左腕を胸に沿わせて斜め上に上げる左肩の内転や、背中に手をまわす外旋、135°を超えた外転(側方挙上)などで、布団を押し入れにしまうことはできないそうです。

 座位の姿勢は肩甲骨から上の胸椎が大きく後弯した猫背で、運動不足もあって内臓が下垂して下腹がポッコリと出ています。

 伏臥位、仰臥位と指圧し、前回の左腕を慎重に動かしても痛みが出たことから思えば、今回は一般的な五十肩の方よりも扱いやすいくらいです。

 全身指圧を終えて、背中が伸びて内臓が上がったところでしばらくお話をしていると、「今、左腕がスーッと通った!」という嬉しい報告をいただきました。

 全身の血行促進により左肩から腕への血液の流れが促進されただけでなく、神経の促通を実感されたのでしょう。

 いつもお話することですが、指圧をしている時間に起こることが効果の全てではなく、指圧が終わってから血流が改善されて次々と相乗効果で体の不調が緩和されていきます。

 今回は自分の左肩の見立てが間違っていなかったことと、五十肩体操の効果と、体が調整される瞬間の感覚をお客様から教えていただきました。

 帰る途中で御自分でも気づかずに起こっただろう大きな体の変化を、御家族のよもやま話うかがっていたことで、その瞬間に立ち会うことができました。

 お話を聴くというデトックスが体に変化をもたらしたということもあるでしょうし、雨の中で庭から摘んできたローズマリーの香りも良い刺激になったのでしょう。

 痛いほど圧してしまえば、こういう効果は期待できません。

 御客様のお話を聴く余裕を持って施術をし、様々な知識を身につけて普段から御客様がお話をしたくなるような人になるという努力をしておくこともセラピストには大切だと思います。

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