左肩甲骨内側のヨガ式ストレッチでスジ違え。
40代女性、朝起きて左肩甲骨から肩の痛みに気づきました。
思い当たるのはストレッチでヨガのポーズをして前日に伸ばし過ぎたことだそうです。
午前中に雪が降ったのは30分程度でしたが、夜が明けてから寒くなって、座位の触診では髪まで冷えていました。
使ってこっているのは右肩周囲のほうで、左はデスクワークの動かさな過ぎがあって、ストレッチをした時に癒着した筋肉が無理に引き剥がされて傷ついたのでしょう。
伏臥位、仰臥位と指圧をして全身がゆるみましたが左肩甲骨内側に痛みが残りました。
右を下にした横臥位で左肩甲骨内側の菱形筋に沿って指圧していくと、ピンポイントで肩甲骨内側中央の大菱形筋の走行に沿った痛みがありました。
菱形筋は脊柱から斜め下に向かって伸びていますから、菱形筋をストレッチするように指圧をすることで肩甲骨も斜め下外側に動いて、残っていた肩甲間部の詰まりを解放することができました。
肩甲骨の表層には僧帽筋があってその下に小と大の菱形筋があり、さらにその下に上後鋸筋、板状筋、脊柱起立筋と筋肉の層が重なっています。
菱形筋には伏臥位で上から圧をかけるよりも横臥位で斜め下外側に圧をかけるほうがストレッチ方向として適しています。
菱形筋は肩甲骨を内側に寄せる働きがあるので、わざと大きく猫背になるように肩甲骨をゆっくりと外転させるとストレッチになりますが、胸を開いて肩甲骨を寄せるストレッチを速く強く行うと傷める場合もあります。
菱形筋に主訴があることがわかっても短時間の施術で伏臥位の指圧しかできない場合は上から下に圧をかけて筋肉を潰すのではなく、相対的な緩和を目的として脊柱から肩甲骨内側に向かって斜め下に指圧をし、最後に座位で両手を組んで腕を前に伸ばして大きく猫背になるようなストレッチをして仕上げます。
今回のケースは横臥位の指圧で肩甲骨内側の血行促進の仕上げができたので、物足りなさを感じたまま帰っていただくこともなく施術を終えることができました。
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