20代女性、臨月の腰痛の指圧。
20代女性、今月中旬に出産予定で主訴は腰痛です。
妊娠中につわりがなかったということで、私が指圧した妊婦さんの中でつわりがなかったという方は初めてです。
座位では腰が左側に突き出るように腰椎が側弯していて、触診では左右の腰と右仙腸関節に痛みがあります。
腰椎の左側弯で右殿部に体重がかかって右腰から殿部は詰まりやすくなっています。
血圧は上が110ということで、もともと血圧が低めでもあり妊娠高血圧にもならなかったようです。
脈は血圧が低い代償として120を超えていますが、この日の寒さや腰痛を考慮すれば問題はないでしょう。
おなかが小山のように膨らんでいるので、仰臥位で膝裏に膝枕を当てて両膝を曲げて下肢から指圧をします。
大腿外側と下肢前側のこりは、妊婦さんが慎重に足を運ぶにはO脚で踵体重にならざるを得ないということです。ここは下肢内側の腎経や脾経のツボと違って、通常の指圧でゆるめて良いポイントです。
妊婦さんの指圧で注意すべき点はデトックスポイントを強く刺激しないことですから、簡単に言えば「有名なツボ」は軽く触れるくらいにしてスルーしていきます。
下肢の指圧を終えて、左上肢の指圧の途中で「腰が痛くなってきた」とのこと、15分くらいの仰臥位でしたが、左右どちらか好きな方を向いて横向きになってくださいと申し上げると左を下にした横臥位になりました。
腰椎が左に側弯しやすい姿勢をとったということです。膝枕を抱き枕として抱えてもらって、両脚の間にも足枕を入れて右背部の指圧をします。
右腰部と右仙腸関節には軽い指圧をして、右の仙骨+腸骨と肩甲骨を引き離すストレッチをかけます。
これに加えて後頭骨と骨盤、後頭骨と肩甲骨のストレッチをし、下肢後側の指圧をしてから右を下にした横臥位で同じように左半身をゆるめました。
再び仰臥位で右上肢、頭部顔面、前胸部の指圧をし、おなかに軽い手掌圧をすると「おなかを触るとおとなしくなる」お子さんだそうですが、最後の「のの字」の手掌圧で左上腹部に元気な胎動を感じました。
全身指圧後、座位で腰椎の左側弯は矯正できていました。
多くの妊婦さんよりは仙腸関節の痛みは少ないようですし、腰痛も一般の筋肉の腰痛とほとんど変わらない感じがしました。
前胸部がこる肩こりになる方ですが、仕事をお休みしていることもあって前胸部のこりも肩上部のこりもありませんでした。
散歩をしているということで、おそらくお産は軽いのではないかと思います。
出産前にまた指圧をする機会があるかもしれません。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- 70代女性、背中と腰の痛み→単純に腹囲増、太った。(2022.08.09)
- 猛暑復活は朝から。(2022.08.08)
- 朝は小雨の日曜日。(2022.08.07)
- 80代男性、主訴は肩と腰の痛み、胸椎後弯増強。(2022.08.06)
- むくみの指圧、腎と耳の関連。(2022.08.05)
コメント