食あたり後の左側の首、腰、下肢後側の痛みに足底のツボ左の「裏内庭」の指圧が効いた症例。
40代女性、日曜日に砂肝を食べて気持ちが悪くなり嘔吐しました。
病院には行かず、仕事を休むこともなかったのですが、首、腰、下肢後側の左半身に痛みがあって嘔吐から6日後に指圧にいらっしゃいました。
座位では首が左に側屈気味で、脊柱も左に側弯しています。
伏臥位の指圧で左側頸部から左肩上部をゆるめていくと、おなかが音を立てて動きました。
痛みを左腰に感じていましたが一番こっていたのは左肩甲骨の下の「膈兪」のあたりでした。
左肩上部の指圧でおなかが動いたのも、横隔膜を意味するツボである左膈兪のこりも、嘔吐の時の胃と横隔膜の強い収縮と伸展の繰り返しによるものだと考えられます。
左肩から左上肢までこっていましたが、背部の指圧をしてすぐにゆるみました。
これは使い過ぎによる筋肉のこりと嘔吐という急性の症状の内臓反射による筋肉のこりとの違いです。
下肢はむくんでいて、伏臥位の指圧後にトイレに行くと左下肢後側の痛みは消えていました。
仰臥位の指圧で左下肢前側の胃経に反応点を探していくと、前側にはなく、第2趾の付け根外側の「内庭」の裏、足底の「裏内庭」を意識して圧すと、おなかが大きな音を立てて動きました。
「裏内庭」は頭に浮かんでいたツボで、足の甲側の内庭と一緒に、母指と示指とで圧す意識を上下に変えながら指圧すると、明らかに効いているのは裏内庭でした。
裏内庭は胃痛や下痢、食あたりなどの時に圧してみる価値のあるツボです。
第2趾を足底側に曲げて趾先がつくところというツボの取り方があります。
全身指圧をし、おなかの指圧では水が動く音がして、指圧後には脊柱が矯正されて首から下肢の痛みは解消していました。
御本人は首、腰、下肢の痛みとして感じていましたが、食あたりの嘔吐での胃の炎症や腸の働きの悪さ、横隔膜の緊張などが体表に現れた症例です。
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