「汗をかくのは悪いことか?」という質問、体温を下げるための発汗、精神性発汗、発汗は体の状態を知る目安。
薄曇りの夜明けでしたが8時を過ぎて晴れてきました。昨日は九州で春一番が吹き、今日は関東地方でも春一番が吹くかもしれないとの予報です。
一昨日のアロマ指圧講座で半側発汗反射の説明をしている時に「汗をかくのは悪いことか?」という質問がありました。
こういう素朴な疑問の答え方でセラピストの施術のスタンスを測ることができるなぁと思ったので、そのことを記しておきます。
半側発汗反射では圧迫側で副交感神経が優位になり発汗が抑制され、横向きで上になる側で発汗が促進されます。
着物で帯を締めた時は上半身で発汗が抑制され、下半身で発汗が促進されます。
帯を締めた舞妓さんは顔に汗をかかなくなり化粧が崩れないという説明の後に、「汗をかくのは悪いことか?」という質問でした。
体温を下げるために必要な汗があり、精神的な緊張で手汗をびっしょりとかく人も、汗っかきの人もいます。
セラピーの現場で思うのは、セラピストは御客様の今の体の状態をできるだけ正確に把握することが大切で、「良い悪いで考えたり、絶対こうでなければいけないというような考え方をしてはいけない」ということです。
生まれつきの痣や瘤がある方、不慮の事故で体の一分を切断された方、その部分に触れないことは体に対する差別だと私は考えています。
もちろん強く圧したりはしませんが、それ以外の部分と同じように、他の部分よりは丁寧に触れることにしています。
汗は体温の上昇や、精神的な緊張の目安ですから、体はリラックスした状態にはありません。
だから悪いかといえば、心地良い汗をかけばリフレッシュできることを多くの人が経験しています。
汗はセラピストにとってはデトックスのしるしでもあります。
「汗をかくのは悪いことか?」という素朴な質問に対して、答えとしては難しくなりますが、汗から診えてくるその御客様の心身の状態を把握し、その状態を改善するいくつかの方法を試していくのがセラピーでありセラピストです。
「良い、悪い、絶対」に当てはめず、常にその方に今調整できるベストの状態を探っていきましょう。
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